神奈川県横須賀市は、三浦半島東部の都市。異国文化の印象が強いですが、東京湾を臨む独特な自然の風景も大きな魅力です。海辺の立地が特徴の横須賀美術館と、併せて訪れたい地元料理レストランの見どころと楽しみ方をご紹介します!
はじめに・・横須賀ってどんなところ?
江戸時代のペリー来航で知られる横須賀は、開国政策を皮切りに国際貿易や異国文化の窓口として栄え、現在も米軍基地を抱える独自文化を持つ街です。横須賀海軍カレー、軍港巡り、日本初のフランス式庭園・ヴェルニー公園などなど、異国文化を楽しむコンテンツがたくさんあります。
同時に、三浦半島東側沿岸の変化に富んだ自然の風景も大きな魅力。港や灯台や遠浅の海など、ここだけの景色を至るところで楽しむことができます。自然の魅力を活かしたカフェやレストラン、アートスポットもたくさんあり、公共交通機関で訪れてもドライブを楽しんでも良い、おすすめのエリアです。
中でも自然×文化スポットとして代表的な横須賀美術館と、地元でもファンの多い海辺に佇むレストラン・かねよ食堂を、まずは訪れたい場所として詳しくご紹介します。
横須賀美術館
横須賀市100周年を記念して2007年にオープンした美術館。海を目の前にした立地や、建物の様々な場所から海や背後の山などの自然を感じられる空間設計が特徴です。
見どころ①海辺の展望台と半地下の建物
建物は上の写真のように正面から見ると小規模にも見えるのですが、実は常設展(所蔵展)の展示室が地下に埋まっています。海側は地下展示室から2階まで吹抜けになっていて、角のないシームレスな空間と丸窓が個性的です。この吹抜けのエリアは、展示の中でもイチオシのシリーズを展示するスペースでもあります。
屋上には広場と展望デッキがあり、海が見渡せます。展望デッキ自体もガラス張りのスタイリッシュなつくりで、建物と景色の両方を楽しめる場所です。訪れるなら天気の良い日を選びましょう!
吹抜けを渡るブリッジからの景色も開放感があり、帰り道も楽しいのが嬉しいポイント(写真下)。館内各所にある丸窓からも海の景色が見えて、屋外・屋内どちらにいても自然を感じられる、この場所ならではの魅力が詰まっています。
ちなみに所蔵展では横須賀付近の地域にゆかりのある作家の展示が多く、船や異国文化などローカル要素がモチーフになった作品がよく取り上げられるので、アートに関心の高い人にもここの所蔵展はとてもおすすめです。
見どころ②『週刊新潮』の画家・谷内六郎館
こちらは別館の「谷内六郎館」。昭和31年から26年間、『週刊新潮』の表紙絵を描いていた作家で、その原画が数多く展示されています。原画と印刷物とが並べて展示されていて、昔懐かしいレトロな印刷物の制作過程も見ることができます。
こちらもちょっと変わったつくりになっていて、展示室の一部に行くのに中庭のような場所を経由するのですが、ここがまた素敵な空間!順路に沿って進むのもワクワクします。
規模は小さいですが、人々の暮らしを描いたかわいらしい作品の数々をじっくり楽しめます。
横浜美術館へのアクセス
京急の横須賀中央駅からバスで25分ほどで、JR横須賀駅からも行くことができます。車でアクセスする場合は海岸道路の海あり・山ありの風景も楽しめます。その時で少し異なりますが、企画展・所蔵展・谷内六郎館のすべてを回れるチケットで1,000円くらいなので、お手頃価格です。
小旅行気分で、海をすぐそこに感じる美術館を訪れてみてはいかがでしょうか。