働くママにとって深刻な問題である「小1の壁(小1問題)」。

そこで必須になるのが「学童」ですが、地域によっては入ることが難しいケースもあります。

そこで今回は「学童保育」をテーマに、学童とは?民間・公立どちらがいいの?という疑問に体験談をまじえて、ご紹介します。

パート主婦にとって悩ましい「小1の壁」とは?

まず、「小1の壁」とは。

子どもが小学生になると、行き帰りの送り迎えも少なくなります。

給食が始まることもあり、毎日お弁当を作っていた主婦にとっては自由時間が一気に増えるはず!と期待している方もいるのではないでしょうか。

しかし、小学生になっても働きやすくなるどころか、仕事を続けるのが困難になってしまう状況もあるのです…

これが小学校1年生の時にあたる壁、通称、「小1の壁」です。

例えば、子どもの帰宅時間。

入学してから間もないころは、学校生活に慣れる意味もあり、授業は午前中だけ、というのが一般的です。

そのため、給食が始まるまで、お昼ごはんを用意する必要が出てくるかもしれません。

入学してから1か月ほどたてば、通常授業となって午後3時くらいの帰宅になります。

それまでは、幼稚園時代よりむしろ子どもの帰宅時間が早くなった!なんてことも。

家に一人にしておくわけにはいかないし、留守番をさせておくのも不安です。

また、子どもを保育園に通わせていた主婦にとっては、夏休みや冬休み、春休みといった長期休暇も悩ましいところ。

そして保護者会・PTA活動、学校行事もあるので、仕事を休む調整も大変です。

手厚かったサポートが減る分、パート主婦がお仕事を続けるには工夫が必要です。

そんなパート主婦や社会復帰を考えている主婦の力強い味方となるのが学童=学童保育なのです。

小一の壁を乗り越えよう!公立・民間の学童保育の違い/料金の差はあるの?両立しやすいパートって?
(画像=『しゅふJOBナビ』より引用)

今さら聞けない!学童保育って?

学童保育とは…主に放課後、親が仕事などで不在の時間に、子どもを預かるための施設です。

小学校の校舎内や、児童館の中、役所の中、公団の中など主に公営施設によく設置されています。

最近では、町中のビル、マンション内など、さまざまな場所で見られるようになりました。

「学童」と一括して称されることが多いのですが、「放課後児童クラブ」や「学童クラブ」など、名称は地域によっていろいろです。

厚生労働省が発表した、平成29年の登録施設数は、全国で24,573か所。

登録児童数は1,171,162人となっています。

学童にも公立民間があり、

公立…8,662か所

民間…15,911か所

と民間のほうが多くなっています。

これから、公立も民間に営業委託をしていく方向も検討されているようです。

また、小学1年生から3年生までしか登録することができなかったのですが、2015年からは小学6年生まで登録することができるようになりました(実際の対応は地域・施設によって異なります)。

保育園と違って基本的には給食がなく、必要な場合はお弁当を持たせることになります。

延長保育のようなものがありますが、保育園ほど融通が利かない、といった特徴がネックポイント…といえます。

それでも、毎年1万人以上の待機児童が出ているのです。

小一の壁を乗り越えよう!公立・民間の学童保育の違い/料金の差はあるの?両立しやすいパートって?
(画像=『しゅふJOBナビ』より引用)

学童保育の時間や金額は? 公立、民間の違い

学童保育には、公立と民間があるとご紹介しました。

この2つには、どのような違いがあるのでしょうか?

◆設置場所

公立…学校内、区民館、児童館内など公共の建物の中が多い

民間…駅近くのビル、私立保育園併設などさまざま

◆保育日

公立…平日学校のある日、土曜日(土曜日の利用には就労証明書が必要)、春・夏・冬休みの平日

民間…休日は年末年始のみなど、施設による

◆保育時間

公立…放課後~18時もしくは19時(19時までの延長には就労証明書が必要)、春・夏・冬休み中は朝8:30から

民間…朝7時~夜21時、22時などさまざま

◆料金

公立…月額平均4,000~6,000円(おやつ代込み)

民間…基本料金は平均月額1万円前後。利用日数や延長、食事、おやつ、送迎、学習など別途オプション料金がかかる。

公立と民間の、いちばん大きな違いは金額です。

民間学童は、さまざまな学習プログラムを取り入れたり、夜間・祝日営業、夜食まで出すところもあります。

それを利用するかしないかで、月にかかる費用が大きく変わってきます。

一方、公立は、毎月定額です。

この金額を稼ぐためにも、パートを始めた・・・という声も聞こえてきます。

小一の壁を乗り越えよう!公立・民間の学童保育の違い/料金の差はあるの?両立しやすいパートって?
(画像=『しゅふJOBナビ』より引用)

公立学童、民間学童に預けた人の体験談

それでは公立と民間、実際に預けている人たちはどんな風に感じているのでしょうか?

双方の声を聞いてみましょう。


◆公立

・学校の友達と一緒なので楽しそうに通ってくれる。

・引き取り訓練の時など、公立学童の先生は学校内までお迎えに来ることができるので安心。

・夏休みや春休みにお弁当を持たせるのが大変。

・宿題、自習の時間はあるが、教えてくれる人がいないので、学力アップにはつながらない。

・就労証明を出したり、出しても翌日1日から利用可など最初の調整が面倒。

・移転先の学童が定員オーバーで入れなかった。

◆民間

・近隣で評判の高い英語塾が経営している学童なので、英語教育が一緒にできてよかった。

・校門までお迎えのマイクロバス完備で雨の日も安心。

・夏休みや春休みのランチが給食とは比較にならないくらい良い。お弁当を作る時間もないので本当に助かる。

・体操や音楽などバラエティに富んだ授業もある。

・学校の友達がほかに通っておらず、学童というより塾っぽい。

・毎日夜8時まで英語と体操つき、送迎ありで頼んでみたら、1カ月7万円以上になり挫折した。


小1の壁をスムーズに乗り切るために必須となる学童。

サポートをフル活用して乗り切るなら民間、そうでなければ公立がおすすめです。

なんといっても、民間は公立に比べて、お金が多くかかります。

ただし、公立は年度の途中で入るときや人口の多い都市部などでは、待機となることがあります。事前にチェックしておきましょう。

ちなみに学童は、子どもが高学年になると、ほとんど行かなくなることが多いようです。

低学年の間を乗り切るため!と区切りをつけて、検討しても良いでしょう。

小一の壁を乗り越えよう!公立・民間の学童保育の違い/料金の差はあるの?両立しやすいパートって?
(画像=『しゅふJOBナビ』より引用)

家庭と両立しながらパートをするには?どんな条件がいい?

小学校低学年のうちが稼ぎどき…!とも聞きますが、学童の費用にもなかなかお金がかかります。

子どもが小さいうちは、家庭と両立しやすいパートを選んで、ゆっくり働くのもよい方法です。

特に「小1の壁」を乗り切るなら、時間の融通がきく仕事や、夏休み、冬休みを子どもと一緒に過ごせるようなお仕事だと嬉しいですよね。

そんな主婦に人気の職種を紹介します。

1位 レストラン・カフェ(ホール・キッチン)
2位 軽作業・製造スタッフ
3位 一般事務・受付
4位 コールセンター
5位 スーパー・百貨店

家庭と仕事を両立させたい!という方が選ぶお仕事に共通しているのは、

・仲間がたくさんいて代わりをお願いしやすい

・短時間勤務で済む

・簡単な仕事で誰でも対応できる

・家から近い

ということ。

このようなお仕事を探すには、

1, 大手企業や、全国的なフランチャイズ企業など、ある程度の規模の大きい会社の求人を探す

2,主婦向けの求人サイトを使って探す

がよい方法です。

お金ややりがい、スキルアップも重要ですが小さなお子さんがいる場合は「家庭とお仕事の両立を重視する」と割り切ったほうが双方に良い結果を生むかもしれません。

まとめ

既にお仕事をしているパート主婦はもちろん、これから社会復帰したい、短時間勤務からフルタイムに戻したい主婦にとって悩ましい「小1の壁」。

学童を中心に様々なサービスを活用する事で乗り越えることは十分可能です。

自分のお仕事も、子どもの教育も、欲張りに手に入れて行きましょう!

提供・しゅふJOBナビ

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