実は毒親? 真意の見えない母親を、薬師丸ひろ子が怪演

梨央の母親であり、ビジネス上では上司にもあたる真田梓(薬師丸ひろ子)には、少し違和感を覚える視聴者も多いのでは?! 自分から「親をやるのが苦手なの――でも良いビジネスパートナーになれそうな気がする」と伝え、事実4話では役員会で追い詰められた梨央を守りながらも、経営者としての忠告も忘れません。
物腰は常に柔らかく「梨央はどう思う?」と相手の意見を尊重。しかし、巧妙に梨央を自分自身の思う通りに動くようにコントロールしているようにも見える部分にざわつきます。失踪した優を発見しながら梨央と会わせなかったのも、実は梓の巧みな話術によるものでは……とすら邪推してしまうのです。薬師丸の絶妙な演技には、引き続き注目です。

大輝のバディ・桑子の豹変に期待しかない!

もうひとり気になるのが、大輝と一緒に事件を捜査する“桑子”こと桑田仁美(佐久間由衣)です。大輝との聞き込み中に「ふたり(梨央と加瀬)は付き合っているのか?」とぶっこんだ質問をしたかと思えば、上司の山尾敦(津田健次郎)に「ふたり(梨央と大輝)は深い関係に見える」と告げたり。やたらハンドクリームを塗り(時に大輝にも塗りつける)、聞き込み中に何度も日焼け止めを塗る……という、これは女子力を強調しているのか? 演出の意図は? というシーンも見受けられます。 真相が明るみに出ていく過程で、味方になるのか敵になるのか、いまだ読めない桑子。朝ドラ『ひよっこ』で有村架純の親友役で注目されて以降、定評のある演技力で話題作への出演を続ける佐久間。桑子をどう演じていくのかも楽しみです。
昭の殺人事件の真相を知った梨央と大輝……そして、9年ぶりに再会した梨央と優。周囲の人たち含めて、全員がどんな行動に出るのか想像もできない第5話がいよいよ12日に放送されます。『最愛』の沼にどっぷりハマって、今夜も眠れそうにありません。 <文/鈴木まこと(tricle.llc)> ⇒この記者は他にこのような記事を書いています【過去記事の一覧】

鈴木まこと(tricle.llc)
雑誌編集プロダクション、広告制作会社勤務を経て、編集者/ライター/広告ディレクターとして活動。日本のドラマ・映画をこよなく愛し、年間ドラマ50本、映画30本以上を鑑賞。Instagram:@makoto_s.1213


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