子ども・親・パートナー、職場の人間関係、仕事の進め方…いろんな悩みが次から次へとやってくる!
そんな主婦のみなさんの「仕事に関わるさまざまお悩み」を解決するためのこの企画。
今回は、事務のお仕事がしたいけどなかなか仕事が決まらない主婦のみなさんからのお悩みが寄せられています。
キャリアカウンセラー・水野順子先生にシゴトに関わるあれこれを相談しちゃいましょう!
•今回のお悩みは…
「事務のお仕事がしたい」主婦のみなさんからのお悩みに、キャリアカウンセラー・水野先生が回答してくれました。
•事務職を希望しているがなかなか就けない!
事務の事務をしたく探しており、何社も応募致しましたがなかなか結果に繋がりません。いま現在は事務とは全く違う職種で仕事をしておりブランクがあります(事務職から12年ほど離れています)。パソコンスキルも初歩的だからか…と自分では思っております。アドバイスをして頂きたいです。(うめぽんさん)
事務職につきたいけれど、なかなか採用されない……という方は、とても多いのが現状です。
東京都の「職種別有効求人・求職状況(一般常用) 2020年3月」の状況を見てみると、全体の有効求人倍率は1.61ではあるものの、事務的職業だけでみると倍率は0.58。1を切っています。これは、事務系の職業につきたい人の数より、事務の求人が少ないことを指しています。つまり、希望する人全員が事務職につくことは難しい、ということなのです。
それをふまえた上で、まず考えて欲しいのは「なぜ私は事務職につきたいのだろう?」と考えてみること。
うめぽんさんのように「以前にやっていた仕事が事務職だったから」という方もいらっしゃるでしょうし「他の仕事の経験がないので事務職を考えている」という方や「土日休みの仕事といえば、事務しかない」と思っているといった方もいるかもしれません。まずは「本当に事務職しかないのか?」を今一度考えてみてください。
日本には3万以上の職種があります。事務職以外の仕事でも、土日休みだったり、体力を使わない座り仕事だったり、これまでの経験が活かせるお仕事もあります。一度「事務」というくくりを外して仕事探しをしてみることもおすすめです。
それでも事務職につきたいと考えた場合、求人をみる際に「この会社の事務はどんな仕事だろう?」と企業研究をしてみてください。
「事務職」といっても会社によって仕事内容はまったく違います。
例えば、電話が多かったり、来客対応を一手に引き受ける事務職かもしれません。その場合はビジネスマナーがアピールできますね。
また例えば、車販売や工場などであればその会社が扱っている製品の名称や知識があったほうが仕事に役立つかもしれません。
「事務職がしたい」ではなく「この会社だから入りたい。この会社の事務がしたい」という理由を伝えること。そして自分はその会社で何ができるかをしっかりと応募書類や面接で伝えることも、人気の事務職につくためには必要です。
•事務にPCスキルはどのくらい必要?
扶養内で働けるパートの求人を探していますが、なかなか条件に合う求人が見つかりません。たまに条件が合っても、求人票には「基本的なPC操作ができる方」と記載があります。私が思っていた基本的な操作と、先方の基本的な操作の温度差があった事がありました。最近の事務系の仕事は、PCスキルや経験のない自分にはかなり厳しいと痛感してます。PC教室に通ったり自分なりに努力をしていますが、最終的にはPCスキルで決まってしまうものでしょうか。PCスキルはどのくらい必要なのでしょうか?(てらぴょんさん)
まず、事務職につくためにPCスキルは必須と考えて間違いありません。パソコンが使えて当たり前という前提で募集されている求人がほとんどです。最近の求人は事務職といえばPCスキルがあるのは前提のため、必須スキルとして書いてもいないという求人も多くあります。
たとえば、パソコンの入力は手元を見ずに両手で入力するタッチタイピングができること、ワード・エクセル・パワーポイントなどのオフィス系ソフトを使用できることは、今は事務職に限らず必要とされるスキルでもあります。
さらに、経理事務であれば経理ソフトが使える、総務系であればIllustratorを使えたりH P更新ができたり、といったプラスアルファでのPCスキルがあることが求められる場合もあります。
「自分のスキルがどの程度なのか確認したい」「どの程度のスキルが求められるか知りたい」といった時、派遣のお仕事も検討しているならば派遣会社に登録をしてPCスキルチェックを受けてみたり、てらぴょんさんのようにPC教室などで客観的に自分のスキルを確認してみることもおすすめします。タイピングだけなら、ネット検索でも無料で腕試しができるサイトもあります(たとえばこちらなど)
また、office系ソフトや特別なソフトは使えないけれど、パソコンの入力はできるという方は、コールセンターのお仕事も視野に入れてみましょう。電話対応が中心なので、パソコンは入力ができれば大丈夫という職場も多いのです。データ入力のスピードや正確性が磨けたり、電話対応でビジネスマナーを身につけることができますよ。
•事務職につきたいが、とっておいたほうがいい資格はありますか?
育児、介護で7年ほどブランクがある状態で就活を始めます。来年には仕事をしたいと考えているので、準備をしたいのですが、事務職につくためにはとっておいたほうがいい資格はありますか?(シロさん)
まずは、どんなお仕事がしたいか?→その仕事に役立つ資格は何か、を考えてみるといいですよ。
事務職と一言で言っても、総務、人事労務、経理、生産管理、医療事務、営業事務など、仕事内容は多岐に渡ります。
事務職の中でも自分はどんな仕事につきたいのか?によって、取得しておいた方がいい資格は異なりますので、まずは気になる求人の応募条件に書いてある「必須」や「尚可(歓迎)」という項目をチェックしてみてください。
「必須」はその資格やスキルがないと応募できないので、そのスキルや資格を取得する必要があります。とっておいた方がいい資格は「尚可(歓迎)」というところに記載のある資格やスキルを確認してみてください。
たとえば、経理のお仕事では「簿記」の資格がよく書かれています。医療事務のお仕事では医療事務の資格が必須の場合が多いですし、人事、とくに保険や給与にかかわる労務のお仕事では、社労士の資格を取得しているまたは勉強中の方は尚可、という場合もあります。
事務職の中でも、自分がやりたい仕事内容で求人をチェックして、そこに多く書いてある資格取得を目指すことをおすすめします。また、英語や中国語などの語学が得意な方はその語学に関する資格をとって証明できるようにすることもいいと思いますよ。
今回お悩みに回答してくれたのは…
水野 順子(みずの じゅんこ)/キャリアカウンセラー
キャリアコレクション代表。官公庁、企業人事、人材紹介会社勤務を経て、キャリアカウンセラーとして独立。こころとキャリアの専門家として、女性のキャリアデザイン、ダイバーシティ、女性の働き方を中心に幅広く活動中。著書にキャリアエッセイ『責めない しがみつかない 投げ出さない 自分らしい人生を受け入れ、楽しむ女性になるための48のコツ』、セルフケアエッセイ『3分で感情をリセットする心の整理手帳』。
得意分野は
女性のライフキャリアデザイン/働く人のメンタルヘルス/働きやすい組織づくり/ダイバーシティ/女性活躍推進
提供・しゅふJOBナビ
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