大迫力のアフリカサバンナゾーンへ
続いては、園内で一番人気のアフリカサバンナゾーンへ。アフリカサバンナゾーンは動物が暮らしている環境を再現した「生態的展示」を取り入れており、コピエと呼ばれるサバンナでよく見られる岩山群があります。
まずは、カバやサイがお出迎え
このカバはオスのテツオ君、37歳。大きな体で干し草を器用に食べています。手前に広がるカバプールで泳ぐ姿は、かわいらしくて必見です。
ちょうど、お尻しか見えませんでしたが、ゆったりと泳ぐ姿はなんとも雄大です。ここには全部で3頭のカバが飼育されており、陸にいる姿や水中を泳ぐ姿が楽しめます。
特に人気の動物が展示されている付近には、イラストや写真付きで詳しい解説が紹介されています。これは、天王寺動物園が社会教育機関としての役割を持つため、動物についてより深い知識を得てもらうために各所に設置されたもの。見学の合間に、ぜひ読んでみてください。
カバ舎の隣にはサイ舎があります。ここにはクロサイが2頭いて、迫力満点。クロサイは夜間や夜明けに餌を食べるため、昼間はのんびりとしています。
クロサイが生息しているサバンナの環境を再現したこのエリアは、木の枝や岩がゴロゴロ転がっています。クロサイが木の枝で体をこすったり、段差がある箇所を行き来したりすることで、自然に近い状態で飼育し、ストレスをなるべく軽減させるという役割もあります。
広々としたエリアはまさにサバンナ!
アフリカサバンナエリアの草食動物エリアにはキリンとエランドがいます。緑の中をゆったり歩くキリンの姿は圧巻で、大阪にいながらサバンナを旅行しているかのような気分に。
サバンナを再現したエリアだからこそ、キリンの自然な姿が見られます。雨が降っている時など、アフリカサバンナにキリンがいない時は、近くのキリン舎(屋内展示)に会いに行きましょう。
キリンと同じエリアにはウシの仲間のエランドがいます。エランドは体高1.8〜2mほどにもなる大きな動物で、近くで見るとその大きさにびっくりします。こちらは、2020年8月に天王寺動物園で生まれたオスのナルです。
動物園の中でも特に人気のライオンは全部で3頭います。暖かい日差しが気持ちよかったのか、昼寝をしている姿は「百獣の王」と呼ばれるだけある堂々としたものでした。
オスのガオウは和歌山からやって来たライオン。カメラを向けてもまったく起きる様子はなく、王者の風格を見せつけてくれました。
アフリカサバンナエリアには他に、ハイエナやダチョウなどがいます。世界で一番大きな鳥であるダチョウは、さすがの威圧感。鋭い視線でこちらの様子をうかがっているよう。
「サバンナの掃除屋」とも呼ばれるブチハイエナ。群れで狩りを行い獲物を仕留めるのが得意な動物で、時には年老いたライオンなどを狩ることもあるそう。 取材時は気持ちよさそうに日向ぼっこをしていて、ゆるっとした雰囲気がなんともキュートでした。
アフリカサバンナ近くのトラ舎へ
アフリカサバンナを抜けるとトラ舎があり、建物の中を通ってトラと対面できます。天王寺動物園で飼育しているのは絶滅危惧種のアムールトラです。
ガラス越しでも、トラの迫力は相当なもの。園内にはオスが1頭おり、2頭とも国内最高齢(17歳)です。
トラ舎の横にあるのはオオカミ舎。ここには動物園で飼育されているのが珍しいチュウゴクオオカミが8頭います。遠吠えしている姿や、軽やかに飼育スペースを闊歩する姿に釘付になっている人が多くいました。
オオカミ舎の横には雰囲気がガラリと変わって、とても可愛らしいレッサーパンダがいます。活発に動き回るレッサーパンダは子どもにも大人気。パンダという名前ですが、実はアライグマの仲間です。