北陸新幹線の開通により、首都圏からもアクセスしやすくなった、石川県金沢市。趣のある城下町や新鮮な海の幸、食文化など魅力多い金沢は、女子旅にも人気の旅先となっています。今回は、週末旅にもぴったりの1泊2日金沢モデルルートをご紹介します。
石川県金沢市の魅力とは?
2015年3月に北陸新幹線が金沢まで開通したことによって、アクセスしやすくなった石川県金沢市。
金沢市は、江戸時代には江戸幕府に続く、大名の中で最大の102万5千石の石高を領した加賀藩の城下町として栄えました。金沢は今も「加賀百万石」の代名詞つきで呼ばれ、九谷焼や加賀友禅をはじめとする豊かな伝統工芸、日本三名園の一つとして知られる兼六園、そして日本海から水揚げされる海の幸や治部煮(じぶに)といった郷土料理をはじめとした食文化で人々をひきつけ、今や日本を代表する観光都市の一つとして知られています。
今回は、金沢の見どころを凝縮した、1泊2日でも楽しめる週末旅モデルコースをご紹介します。伝統ある街並みを楽しみながらの街歩きや食、歴史、アートなどを楽しみ尽くしたい方、必見です!
1日目
10:00am:森八本店内で和菓子を頂き、館内の金沢菓子木型美術館へ
金沢の地で1625年から菓子作りを始め、口どけ柔らかな干菓子の名菓「長生殿」を世に生み出した和菓子店。1869年から「森八」と改名し、宮内省御用達となるなど、金沢を代表する和菓子屋となっています。現在では、金沢市内や富山、東京に直営店もあり、金沢市内で有名な観光スポットであるひがし茶屋街の入り口近くに、森八本店を構えています。
1階には、季節の和菓子を販売する直営店があり、2階には喫茶スペースの森八茶寮、そして金沢菓子木型美術館が併設されています。
喫茶スペースでのおすすめは、森八茶寮で中でも看板商品ともなっているくずきりです。加賀藩御用葛として400年の歴史を誇る「宝達葛」で出来たくずきりは、沖縄産の黒糖に和三盆糖と金沢産の醤油を隠し味に加えたオリジナルの黒蜜に、くぐらせていただくことができる逸品です。つるりとした食感が病みつきとなるでしょう。
また金沢菓子木型美術館は、茶寮を利用すれば無料で入場することができます。江戸時代から受け継がれた菓子木型が1,000個以上展示されており、木型で作られるトンネルは圧巻です。時代によって異なる様々な形の菓子作りの道具を見て楽しむことができます。
12:00pm:ひがし茶屋街
金沢には、ひがし茶屋街のほか、浅野川沿いの小さな路地に風情ある料理屋や茶屋が並ぶ主計町(かずえまち)茶屋街、老舗割烹が軒を連ね華やかな芸妓が活躍するにし茶屋街など、古き良き街並みを残す茶屋街が存在します。
中でもひがし茶屋街は、伝統的な街並みが見どころで、国の重要伝統的建造物群保存地区に選定されています。格式ある割烹や町家を改装したおしゃれなカフェ、伝統工芸品を扱うセレクトショップ、お土産物屋などが立ち並び、金沢らしい雰囲気で街歩きを楽しむことができます。
箔座ひかり藏では、金沢名物の金箔を使った雑貨を購入できるほか、なんと併設する蔵の内外にも一面に金箔が貼ってあり、見学をすることができます。
ひがし茶屋街では、お気に入りの場所を探したり、旅の記念のお土産を買うことができるといいですね。
3:00pm:主計町茶屋街
ひがし茶屋街から金沢市内中心部へ戻る道中に、主計町茶屋街があります。浅野川沿いに昔ながらの茶屋が立ち並んでいて、昼間でも薄暗い石段が続く「暗がり坂」があったりと、小さな路地探索が楽しい場所です。夕暮れ時になると、芸妓が奏でる三味線と太鼓の音が聞こえてきて、情緒溢れる雰囲気に包まれます。
川のせせらぎを聞きながら浅野川を沿って歩くと、江戸時代から190年にもわたって店を営んでいる飴屋さんである俵屋本店へたどり着きます。
俵屋さんのねり飴「じろあめ」は、国内産の米と大麦のみを原料として使い、麦芽の酵素が米のでんぷん質を糖化させることで作り上げる発酵食品です。また、じろあめは魚料理や大学芋、野菜との相性も良く、各種料理にもぴったりです。
- じろあめ壺入り:400g 1,728円
7:00pm:百万石の鮨に舌鼓
石川県は、三方を日本海に囲まれており、暖流と寒流が交わる豊かな漁場となっているほか、富山湾に面した波も穏やかな内浦、砂泥が広がる加賀沖など、変化に富んだ漁場環境から多種多様な魚介が水揚げされます。そのため、ノドグロや甘エビ、白エビ、香箱がに、ブリなど、季節に応じて新鮮な海の幸を堪能することができます。
加賀百万石の文化の中で、寿司職人は技を磨き、現代でも鮨においても熟練の技を垣間見ることができます。金沢を中心に石川県内26の寿司店では、「百万石の鮨 特選10貫セット」を提供しており、全店舗3,800円の統一価格で特選10貫のほかに一品料理が付いてきます。
中でも金澤玉寿司総本店では、能舞台をモチーフにしたカウンターで越しに、寿司職人の技と旬の新鮮な素材を活かした料理の数々を楽しむことができます。
白エビやノドグロ、カニなど新鮮な旬の握りのほかに、加賀野菜の天ぷらといった一品料理も魅力。洗練された身の柔らかな寿司、ぜひお試しください。
宿泊はこちらで!「すみよしや旅館」
1638年創業で400年弱という金沢の街で最も長い歴史を持ち、1803年には、全国を測量して日本地図を作図した伊能忠敬一行も宿泊したという旅館。現在の建物は、手直し・修復・改造を繰り返しながら古き良き時代の雰囲気を保っており、近江町市場をはじめ、金沢市内に点在する観光スポットへのアクセスも非常に便利です。
古民家の構造を残した旅館内では、中庭に向いた畳の部屋でゆったりしたり、共通の浴場で温まることもできます。また2階部分には、松の木の梁が印象的な吹き抜け空間となった共用スペースがあり、読書をしたりとゆったりとした時間を過ごすことができます。
さらに、宿泊者限定で自転車を無料でレンタルすることができます(数に限りあり)。金沢城公園や兼六園など朝のサイクリングのほか、1日レンタルして金沢の街を探索するのも便利で楽しいですよ。