子育て支援員になるための研修とは
子育て支援員になるためには、どのような内容の研修を受けなければならないのでしょうか。実際に子育て支援員になるまでの流れをご説明します。
子育て支援員になるまでの流れ
子育て支援員になるまでの流れはとても簡単です。子育て支援員になりたいなと思ったら、実施主体(都道府県・市町村等)に研修の申し込みをします。あとは指定された研修を受講すれば修了証書が発行され、子育て支援員に認定されます。
子育て支援員になるには約20~30時間の研修を受ける必要がある
研修の内容は自治体によって異なりますが、子育て支援員になるには約20~30時間ほどの研修を受ける必要があります。1日、2日で終わる簡単なものでなく1週間以上かけてしっかりと学んでいきます。東京都の場合では、地域子育て支援拠点事業や放課後児童クラブなどの、どの事業で働く場合も共通する「基本研修」と、それぞれの事業の特性に応じた専門的内容を学ぶ「専門研修」の2種類で構成されており、どちらの研修も受ける必要があります。
基本研修は、子育て支援員としての役割や子供とどう関わるべきかを理解し、子育て支援員として自覚を持つことを目的としています。最低限知っておくべき子育て支援に関する基礎的な知識・原理・技術・倫理についてを学んでいきます。専門研修では、資格取得後に働きたい事業所ごとに、各事業の特性に応じた具体的な内容を学びます。実際に事業所に見学に行ったり、受講生同士で議論をしたりや演習をしたりすることもあります。
自治体によって子育て支援員研修のコースや受講料は異なる
自治体によって、研修のコースや内容だけでなく受講料も異なるため、受ける前に事前の確認が必要です。東京都では、「地域保育コース」、「地域子育て支援コース」、「放課後児童コース」、「社会的養護コース」の4つのコースに分かれており、無料で受けることができます。一方、大阪府では、研修のコースは「地域保育コース」の1つで、その中でさらに「地域型保育事業」、「一時預かり事業」を選択します。受講料は有料で、いずれか1つの研修で受講料は5,000円です。
保育士資格がない子育て支援員に子供を預けても大丈夫?
子育て支援員は研修を受ければ保育士の資格や子育て経験がなくても、誰でもなることのできることが分かりました。保育や子育てに関わりたい方にとってはとても魅力的な仕事ですが、一方、保育園に預ける側の立場のママとしては少し不安に思ってしまいますよね。保育士資格を持っていない子育て支援員に、子供を預けても大丈夫なのでしょうか。
子育て支援員は育児経験者も多く、自治体の研修を受けている
保育ママの場合、勤務する職員は保育士や幼稚園教諭の資格を持つ人が多いものの、制度上は子育て支援員だけで施設を開業することができます。その場合、保育士がいない環境で子供を保育することになります。保育士など専門資格がない人に子供を預けるのは不安かもしれませんが、約20~30時間の自治体の研修をきちんと受けていますし、育児経験が豊富な人が子育て支援員になることが多いのが現状です。
とはいえ、保育士の資格を持っているかどうかに関わらず、子供を預けるときは実際にどんな人が保育をしてくれるのかは確かめたほうが良いでしょう。子供を預ける施設はしっかりと事前に見学し、ママが不安な要素は取り除いて安心して預けられるようにしましょう。
まとめ:保育士不足の問題解決に期待されているのが子育て支援員
保育士不足が深刻な現状では、新たな保育の担い手として期待されているのが子育て支援員です。子育て支援員になるための研修に申し込むための特別な条件などはなく、「専門知識や経験もないけれど子供が好きで、保育や子育て支援をしていきたい! 」という方にとってチャレンジしやすい制度です。興味がある方は、是非お近くの自治体の募集要項などを調べてみてください。
また、子供を預ける側のママとしても、今の保育士不足の問題解消を後押ししてくれる有り難い制度です。子育て支援員に子供を預ける機会がもしあれば、一般の保育士とどのように違うのか、実際の育児を見学したり、お話したりして比較してみてください。子育て支援員だと教えられなければ違いがわからないかもしれませんよ。
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