【3】聖アントニオ教会
イスタンブールにおけるローマ・カトリックの最大規模の教会が聖アントニオ教会です。1725年にイスタンブールのイタリア人コミュニティによって最初の教会が建てられましたが、後に取り壊され、1906年から1912年にこちらの教会がネオ・ゴシック様式で建て直されました。
現在もイタリア人司祭によって運営され、ミサも開かれています。第261代ローマ教皇ヨハネ23世は、教皇に選出される以前、彼がトルコのバチカン大使だったときに、この教会で10年に渡って説教していたことで知られています。
【4】聖マリア・ドラペリス教会
1584年に設立された聖マリア・ドラペリス教会は、イスタンブールにおける最も古いローマ・カトリック教会のひとつです。オスマン帝国がコンスタンティノープルを攻略する数カ月前に教会を完成させたフランシスコ会修道士でしたが、コンスタンティノープル陥落とともに教会が取り壊され行き場を失くしていました。
そんな中1584年、レバント人女性マリア・ドラペリスによって、現在のガラタ地区にある小さな礼拝堂付きの家を与えられました。火災などで礼拝堂は何回か消失してしまいましたが、当初から礼拝堂に飾られていたイコン(画像)だけはずっと無事だったそうです。
そして教会は1769年に現在の場所に再建されます。祭壇の後ろに置かれている聖母子のイコンは、長い歴史の中での度重なる火災から救出され続けたものだとされています。
おわりに
イスタンブールの新市街にはイスティクラル通りやドルマバフチェ宮殿、オルタキョイなどといった華やかな観光名所が多いため、あまり教会は注目されないかもしれませんが、意外にも観光名所からアクセスしやすい場所にあります。
モスク建築と肩を並べるくらい立派な教会の奥深い歴史背景を感じながら、イスタンブールで教会巡りをしてみてはいかがでしょうか。なお教会内部は写真撮影が禁止されていることがほとんどですのでご注意ください。
提供・トリップノート
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