2019年4~9月に放送されて話題になった『あなたの番です』のスタッフによる、半年間全20話(予定)のノンストップ考察ミステリー『真犯人フラグ』(日本テレビ系、毎週日曜夜10時30分~)。
真犯人フラグ
(画像:日本テレビ『真犯人フラグ』公式サイトより)
第1話も『あな番』同様にスピーディな展開からの衝撃的なラストで、放送終了直後からすでに様々な考察の嵐が吹き荒れています。初回を逃した人もまだ間に合う!『真犯人フラグ』を観る上での注意点を伝授しておきたいと思います!
※以下、ドラマ『あなたの番です』のストーリー展開にも触れています。これから視聴される予定の方はご注意ください。
『あな番』スタッフお得意のスピード×衝撃展開
職場での人望も厚く、マイホームを建設中で家族仲も良好、と幸せを絵に描いたような主人公・相良凌介(西島秀俊)。ある日突然、妻・相良真帆(宮沢りえ)とふたりの子供が失踪してしまいます。しかし警察には取り合ってもらえず、苦肉の策で『週刊追求』の編集長をしている友人・河村俊夫(田中哲司)に依頼し、家族が失踪したという記事をネットで公開してもらいます。
記事が話題となり、最初は同情的な声が集まります。しかし、失踪当日に友人・日野渉(迫田孝也)の店で撮られた凌介の楽しそうな写真がSNSで広まったことを機に“悲劇の夫”から一転“疑惑の夫”に……。第1話では“疑惑の夫”となるまでをスピーディに展開させ、ラストにはなんと息子のユニフォームを着た子どもの遺体らしき荷物が凌介宛に届くという衝撃的なものでした。
ミステリー要素と、“身近”な現代ホラーが入り交じる
“失踪”なんて非日常と思いますが、日本では毎年8万5000人以上の行方不明者が出ているといいます。『あな番』では主人公が「“交換殺人ゲーム”に巻き込まれた年の差カップル」という超非現実的な設定でしたが、『真犯人フラグ』はどこにでもいそうな幸せな家族に起こった失踪という事件。“交換殺人ゲーム”よりは、自分の身に起こり得そうな設定です。
それにしたってある日突然自分以外の家族が全員いなくなるなんて、想像するとやはり恐ろしい。すがるような想いで家族写真と共に記事にしたのに、事件と関係がない(と現時点では思われる)写真が拡散され、職場が特定され、終(しま)いには“真犯人フラグ”を立てられてしまう……。誰の身に起きてもおかしくない?!……とはさすがに言わないけれど、毎日のように誰かが誰かを誹謗中傷し、事実無根なことでも真実のようにネットで拡散されてしまう現代では「ありえない」と言い切れない怖さがあります。ミステリーとしての側面はもちろんあるものの、ホラー映画を観ているような「寒気」と「空恐ろしさ」も半端ない作品になりそうです。