映像作品や舞台などで実力派として活躍を続けている森崎ウィンさん。現在、主演を務める映画『僕と彼女とラリーと』が公開中です。
森崎ウィンさん
不仲だった父の訃報を機に、久々に故郷の愛知県豊田市に戻り、ラリーを通じて自らと向き合っていく、青年・大河を演じた森崎さん。初めてラリーカーに乗った感想や、故郷を舞台にした映画でもある本作に絡めて、ミャンマー出身の森崎さんが、今や「日本を第二の故郷だと感じる瞬間」や、おすすめのミャンマー語も教えてもらいました。
主人公の大河には共感できることが多かった
――ラリーを題材にしてはいますが、主人公・大河の成長物語です。大河についてはどう感じましたか?
『僕と彼女とラリーと』より
森崎「彼には俳優というやりたいものがあるのですが、本当にこれなのかなと迷っている状態が続いていました。家族に対して抱えている思いもあって、きっと多くの人が共感できる人物なんじゃないかと思いました。僕自身、役者を目指しているという部分も含め、共感できることが多かったです」 ――“役者”という部分は確かに共通していますが、そこに関して迷ったりするのは、森崎さんとは違うのでは? 森崎「いや、めちゃくちゃ迷ったりしますよ、僕も。この仕事って求められてなんぼですから、目標を立ててもその通りにはいかなかったりする。先が見えないというのは、今もそうですし、やりたいと言ってできるものでもないので、大河の気持ちはよく分かります」
車が自分の体の一部になったような感覚があった
――ラリーカーに乗った感想はいかがでしたか?
『僕と彼女とラリーと』より
森崎「まず、クランクインの前にプロの方の運転を、隣で体験する日を設けていただきまして。乗る前は、やっぱり少し怖いのかなとか、ギリギリのところで曲がったりして、かかるGもすごいんだろうなとか思ってたんですけど、乗せてもらったら、もうアドレナリンが爆発しちゃって、『うおー!うえ~い!』って、助手席で揺られながら完全に楽しんでいる自分がいました」 ――そうなんですね(笑)。自分が運転したときは? 森崎「実際の撮影では僕が乗ってそこまでの運転はしていないのですが、サーキット内ではいくらでも飛ばせるので、スカっとします。それだけ集中力もいるので、乗っているだけでどっと疲れもするんですが、爽快感がありました。あと、ラリースーツを着るとすごく身が引き締まりました。最後のほうのシーンでは、あの中で、ヘルメットとかで固定もされていると、車が自分の体の一部になったような面白い感覚になりましたね」