主婦がパート探しで「重視するポイント」の第2位、勤務時間。
主婦向けの求人を扱う求人サイト「しゅふJOB」で全国の登録者にアンケートを取ったところ、そのような結果が出ました。
勤務時間は、社会保険の加入条件にも関わるので、どのくらい働いたらいいのか気にかける必要があります。
何より、子どもの送り迎えの時間に合うのか、など自分のライフスタイルに合った働き方ができるかも気になりますよね。
また
「もっと働きたいのに、職場がシフトを入れてくれない」
「毎回残業を頼まれて、シフト通りに上がれない」
このように労働時間の悩みを持つパート主婦は多いもの。
そこで、
・パートタイム労働者の1カ月の平均労働時間
・労働時間に関する主婦の生の声
・パートの労働時間に関する法律知識
をご紹介します。
パートタイム労働者の1カ月の平均労働時間は?
厚生労働省の調査によれば、近年パートタイム労働者の数は増加しており、働く人の4分の1がパート人口で占めているそう。
その数およそ1,400万人で、その内の7割は女性です。
では、そんなパートタイム労働者の1カ月の労働時間は、平均でどのくらいなのでしょうか?
パートタイム労働者の1か月の平均労働時間は、約87時間。
月に20日間(週5日程度)働くと仮定した場合、1日の勤務時間は4.35時間になります。
ちなみに、正社員の1カ月の平均労働時間が168時間。1日の勤務時間は8.4時間ほどになります。
パートで働く人は、正社員の約半分ほどの時間を仕事に充てているということがわかります。
参照:毎月勤労統計調査 平成28年分結果確報
実際には月に12~15日(週3,4日)で働いている人が多いことを考えると、1日の勤務時間はだいたい6時間くらい。
9時~16時、10時~17時などで働いている人が多いようです。
労働時間に関わるパート主婦の声
続いて、実際にパートとして働く、主婦の労働時間にまつわる生の声をご紹介します。
◆もっと働きたいのに・・・
「明日は休んで、と急に言われる」
「出勤が多い人と少ない人の差が激しい」
安定して働きたいのに、職場や上司の都合や、古参パートさんの都合でシフトが偏って困るというケースも珍しくないようです。
「週30時間を超えないように言われた」
「職場が、扶養内以上働かせてくれない」
こちらは職場が社会保険の導入を渋るケース。もっと働きたいという気持ちがある人にとっては、将来的に大きな壁となるかもしれません。
◆働く時間を減らしたい・・・
「週3日のはずが、頼まれて週5日勤務になっている」
「土日はシフトを入れたくないと面接の時に伝えたのに、イベントで人が足りないからと出される」
「毎回残業を頼まれる。時短勤務のはずなのに、結局フルタイムと同じ時間を働いている」
時短、週3日などの条件で始めたパートなのに、やむなく残業や出勤を強いられるパートさんも多いようです。
割り切って労働時間を延ばすか、違う職場を探すか、悩んでいる人も多いようです。
知っておきたい、パートの労働時間に関する法律
パートとして働く上で最低限知っておきたい労働時間に関する法律を、3つのポイントに絞り、キーワードでご紹介します。
■ポイント1■
労働時間や休憩時間、休日は法律で決められている
・1日の所定労働時間
キーワードは「8時間」!8時間を超えると残業扱いとなります。
・休憩時間
キーワードは「6時間働いたら45分の休憩」!8時間働いた場合は60分以上の休憩が必要です。法律上は、8時間休憩なしで働くことは、あってはならないことになっています。
・休日
週1回以上、4週の間に4日以上の休日が義務付けられています。
■ポイント2■
パートも有給休暇がある
パートでも、半年以上継続して働けば、勤務日数や労働時間により、所定の有給が付与されます。
■ポイント3■
週20時間以上で雇用保険加入、社会保険は加入になる場合もある
平成28年度10月1日より、短時間労働者についての厚生年金の加入義務の要件が見直され、その要件の一つとして「週20時間以上働くこと」という項目が加わりました。
下の5つの項目を、すべて満たす必要があります。
1.週20時間以上働くこと
2.給料が月額で88,000円以上であること(年収にすると106万円)
3.社会保険対象者が501名以上の企業で働いていること
4.1年以上働くことが見込まれること
5.学生ではないこと
逆に、これらの条件を満たす労働環境で働いている方は、たとえ年収が130万円以下で夫の扶養に入っていようとも厚生年金に加入しなければならず、保険料が自費負担となります。
そのため、週20時間以上働いていることが社会保険加入の条件になるのではありません。
それを含めた5つの条件すべてを満たしているかどうか、を確認する必要があるので気を付けましょう。
また、意外と見落としがちなポイントが、派遣で就業した場合。
雇用契約は派遣元(派遣会社)との契約になります。
そのため、就業先(実際に仕事をする職場)の社会保険対象者が501名未満でも
派遣元(所属している派遣会社)の社会保険対象者が501名以上の場合は、対象となるのです。
パートタイム労働法では、2017年の改正でパートの相談窓口を設ける義務が追加されました。
あまりにも希望の労働時間とかけ離れているなら、まずは職場に相談してみるのも手といえます。
まとめ
パートで働くならば、労働時間はとても重要な要素です。
残業やシフトが減らされた…というとき、
たとえば仕事の段取りが悪くて終わらない、遅刻・私語が多く勤務態度に難があったなど
自分が原因で残業やシフト減が発生しているのでなければ、まずは職場に現状を伝えてみると良いでしょう。
その際には、法律を少し確認しておくと心強いかもしれません。
厚生労働省の「パート労働ポータルサイト」も参考になります。
(参考:パート労働ポータルサイト)
家庭と仕事を両立していきいきと働くために、労働時間はできるだけ自分でコントロールできるようにしたいものですね。
提供・しゅふJOBナビ
【こちらの記事も読まれています】
>主婦がフリーランスを始めるなら!よくある注意点、お仕事の探し方をご紹介します
>「仕事はランチタイムだけ!」子育て主婦に人気の隙間時間でできるパートとは
>仕事のレベルが上がる<メモ・ノート術>!5つのコツ
>パート通勤の定番!「自転車通勤」で気をつけたい3つのポイント
>50代・女性のパート就活、服装はどうしたらいい?面接のコツもご紹介します!