お給料もしっかり安定して稼ぎたいし、仕事も責任感を持ってしたい。でも、家事に子育てに忙しいし、家族に負担がかかるのは……。正社員だけど勤務時間が短いお仕事はないかしら??
と思っている方もいらっしゃるのではないでしょうか。
そんなあなたにぴったりの働き方が、まだまだ認知度の低い「短時間正社員制度(時短正社員制度)」。
そもそも、短時間正社員制度とはどんな制度なのでしょうか?
また、時短正社員という働き方のメリット・デメリット、どんな人がこの働き方が向いているか?を見ていきましょう!
いま人気急上昇中の働き方、ぜひ検討してみてくださいね。
今注目の「短時間正社員制度」って知ってる?
働く女性が増え、
「子育てや介護に忙しくてフルタイムで働けない」
「自分らしい働き方をしたい」
「短い時間で成果を出して、キャリアアップできる仕事をしたい」
など、働き方に対するニーズが多様化してきています。
一方、企業の方も優秀な労働力を確保したいという強い思いがあります。
両者の思いをマッチさせるために
厚生労働省が2008年頃から取り組んでいるのが、短時間正社員制度です。
短時間正社員とは?
フルタイムの正社員が週40時間程度の労働であるのに対し
それよりも短い労働時間で働く正規社員=時短正社員、です。
そして、
1.期間の定めのない労働契約(無期限労働契約)を締結している
2.基本給や退職金などの算定方法が、同種のフルタイム正社員と同等
この2つとも該当している社員のことをいいます。
厚生労働省は、実際にこの制度を設けて雇用している企業に対して助成金を出すなど優遇策をとって、普及促進をしています。
※念のため、”給与・退職金についての計算方法がフルタイム正社員と同じ”というだけなので、労働時間が短ければ当然、給与・退職金も勤務時間に応じた相応の金額になります。
”福利厚生・待遇面などは正社員と同等に保障されている”
“労働時間が短い”
ここだけ聞くと、家事に子育てに忙しいけどキャリアや収入は維持したい人にはぴったりの制度のように思われます。
実際は、どうなのでしょうか?
短時間正社員制度のメリット・デメリット
では、短時間正社員制度(時短正社員)のメリット・デメリットを見ていきましょう。
•メリット
社員と同等の待遇を得られるので、生活が安定する、質の高い仕事ができる、時間を有意義に使える、など、たくさんのメリットがあります。
これにより、お金・心・時間、様々な面で満たされます。
企業側も、社員の待遇を確約することによって、質の高い人材を確保することができます。
また、社員数が増えるので、一人が休んだり急に退職になったとしても、代わりに対応できる人材ができるのでリスクヘッジにもなります。
•デメリット
主に企業側のデメリットが多くあります。
まず、企業側としては、必要経費が増えるということがあげられます。
時短労働者が増えるということは、フルタイム労働者だけで仕事をこなすよりも人数が増えるということ。その分、社員に対する給与や保険料、福利厚生費用など、経費が増えます。
なので、この制度が導入されていても、育児支援目的で「期間限定」としている企業もあります。
仕事についても、フルタイム社員と同等の仕事……と言っても、実際に勤務時間が短いので、社外への対応に限界があることも出てきます。
責任者的な立場の仕事は、事実上難しくなるケースもあるでしょう。
場合によっては、周りのフルタイム社員の負担が増える…ということも懸念されます。
時短正社員のお給与事情
時短正社員は一体いくらくらい、収入があるのでしょうか?
厚生労働省の「短時間正社員制度導入支援ナビ」を見てみましょう。
ここでは基本給を労働時間に比例して減らし、企業独自の手当を支給する方法が紹介されています。
具体例を見てみましょう。
•フルタイム社員Aさんと、短時間正社員Bさんの基本給
▼フルタイム社員Aさん 基本給…20万円
▼Aさんと同じ仕事・勤務時間が短い時短社員Bさん
週28時間(フルタイムの7割)の勤務…基本給20万円×7割=14万円 + 手当
上記で計算され、純粋に勤務時間が給与に反映されています。
では、正社員とパート・アルバイトなど他雇用形態との大きな違いは……そう、”ボーナス”です。
この計算は、ボーナスに違いがあるのでしょうか?
•フルタイム社員Aさんと、短時間正社員Bさんの、ボーナス(賞与)
ボーナスは、フルタイムと同じ基準で支給する方法がとられています。
ボーナスは通常、月給をベースに評価に応じた額が支給されることが多いのですが、一例として以下の場合を考えてみましょう。
[評価基準]
A評価:基本給の3カ月分
B評価:基本給の2.5カ月分
C評価:基本給の2カ月分
ボーナス支給時に、フルタイム社員AさんがC評価、時短社員BさんがA評価を受けたとします。
上記の基本給をもらっている二人の社員のボーナスを比べてみると
▼フルタイム社員のAさん(C評価)…40万円
▼時短社員のBさん(A評価)…42万円
傾向としては、フルタイムの方が多くボーナスをもらえる仕組みになってはいますが
上記のように、評価によっては、ボーナス支給額が逆転することもあるのが特徴です。
これらはあくまでも一例です。
働く職場、役職、労働時間によって数の大きさは変わりますが、パートやアルバイトに比べると、給与水準が高いのは間違いなさそうです。
参考: 短時間正社員制度導入支援ナビ
短時間正社員のお仕事探しは?
最近は、求人サイトでも時短正社員のお仕事を探すことができるようになってきました!
主婦のみなさんには、Googleやyahooなどで検索するのもいいですが、専門サイトや、主婦向けの求人サイトから検索することがおすすめです。
時短正社員の求人の中でも、女性が活躍しやすいお仕事が見つけやすくなります。
例えば、
スマートキャリア
キャリアを活かしながら働ける、【時短×正社員】求人に特化した転職サイトです。
しゅふJOB
主婦向けの求人を多数扱っています。
サイト名通りパートのお仕事が多くありますが、時短正社員の求人も扱っていますよ。
主婦・ママを採用したい!という企業がお仕事を掲載しているので、働き始めてからもギャップが少ないようです。
時短正社員のお仕事特集は非常に人気!なかなか探しにくい時短正社員のお仕事がまとまって検索できると好評です。
また、時短社員の精度がどの企業で導入されているのか調べる、という手もあります。
下記でご紹介する、厚生労働省より作成された「導入支援ナビ」で検索してみましょう。短時間正社員を導入している企業について調べることができます。
導入支援ナビでは、
・いつから導入したのか
・導入目的
・制度の概要
・導入したメリット
・今後の方向性
など詳しく見ることができます。
業種や企業規模などで企業を絞り込むこともできますので、自分に合った企業を探すことができます。
気になる企業があったら、各企業のホームページを検索してみましょう。
企業のホームページ内に、短時間正社員制度について書かれていないかを調べてみましょう。
調べても見つからない時には直接企業に問い合わせするのもいいですし、就職支援をしているコーディネーターさんに相談するのもいいですよ。
パートから正社員・時短正社員になりやすい職種はある?
まずはパートで就業して、就業環境に慣れてから正社員になれるならなりたい…と考える方もいらっしゃるのではないでしょうか。
その場合、以下のポイントを意識して、お仕事を探してみましょう。
・主婦としての経験が即戦力として活かせる仕事か?
・働きながら資格や専門性が身に付く仕事か?
・正社員とパートの垣根があまりない職種か?
また、パートから正社員・時短正社員への転換に繋がりやすいお仕事は下記です。
▼接客・販売のお仕事
▼事務系・オフィスワークのお仕事
▼介護・福祉系のお仕事
▼営業のお仕事
まとめ
パートよりも正社員で働きたい…と少しでも考えているのであれば、まず「時短正社員」のお仕事を検索してみましょう!
短時間正社員制度を導入している企業について調べたり、人材派遣・紹介のコーディネーターさんに相談してみて、より自分の合った働き方を具体化させていくことが、成功の第一歩です。
自分自身が充実した働き方をすることは、自分自身の幸せだけにとどまらず、家族の幸せにもつながっていきます。ぜひ実現させていきましょう!
提供・しゅふJOBナビ
【こちらの記事も読まれています】
>主婦がフリーランスを始めるなら!よくある注意点、お仕事の探し方をご紹介します
>「仕事はランチタイムだけ!」子育て主婦に人気の隙間時間でできるパートとは
>仕事のレベルが上がる<メモ・ノート術>!5つのコツ
>パート通勤の定番!「自転車通勤」で気をつけたい3つのポイント
>50代・女性のパート就活、服装はどうしたらいい?面接のコツもご紹介します!