ポイントを貯めてお得に生活する「ポイ活」は以前からありましたが、最近では複数の会社やサービスで共通のポイントが貯まり、貯めたポイントを別のサービスでも使える「ポイント経済圏」と呼ばれる仕組みが多数生まれています。今回は、その中でも特に大きい「楽天経済圏」をご紹介します。

楽天経済圏とは

楽天経済圏では、楽天ポイントでさまざまなサービスを受けられる

楽天グループのサービスは「楽天市場」をはじめ、「楽天銀行」「楽天モバイル」「楽天トラベル」など、生活のあらゆるシーンに広がっています。楽天が展開するビジネスの影響を強く受けるサービスの範囲は、「楽天経済圏」と呼ばれています。

楽天経済圏の大きな特徴
楽天内で提供されるさまざまなサービスを利用することで「楽天ポイント」が貯まり、そのポイントで再び楽天経済圏のサービスを受けられることです。

生活に必要な活動を楽天経済圏のサービスに寄せることで、SPUやポイントアップキャンペーンが適用されます。さらに効率的に楽天ポイントを獲得し、その恩恵を受けることができます。
松岡紀史(ライツワードFP事務所代表)

楽天経済圏の「SPU」と「ポイントアップキャンペーン」とは

楽天経済圏で生活する上で知っておきたいのが、「SPU」と「ポイントアップキャンペーン」です。

【SPU】
SPUは「Super Point Up」の略で、楽天の対象サービスの条件を達成することで楽天市場での買い物がポイントアップするプログラムのことです。

例えば、楽天モバイルでは楽天モバイルを契約することが適用条件となっており、達成するとSPUが+1%、つまり楽天市場での買い物の際に1%のポイントが加算されます。SPUの対象サービスは全部で16もあり、使えば使うほどポイントがアップします。

【ポイントアップキャンペーン】
楽天では、独自の「ポイントアップキャンペーン」が多数開催されています。

期間中に買い物をするとポイント倍率が高くなる「楽天スーパーセール」のほか、毎月1日はポイントが2倍に、楽天イーグルス・ヴィッセル神戸が勝った日は全ショップでポイント2~3倍になるといったユニークなものもあります。

SPUとポイントアップキャンペーンは併用可能なので、2つを組み合わせることで20倍、30倍といった大幅なポイントアップも期待できます。

楽天経済圏が人気な理由

楽天以外にも、生活に必要なシーンで貯まるポイントを提供するところや、複数の企業で共通のポイントサービスを提供しているところはあります。しかし最も浸透しているのは楽天経済圏でしょう。ここでは、楽天経済圏の人気の理由を見ていきます。

(画像=fuelle編集部作成)

楽天経済圏が人気な理由① 1つのアカウントでさまざまなサービスを利用できる

楽天経済圏では、1つの「楽天アカウント」でさまざまなサービスを利用できます。

「楽天トラベル」や「楽天ブックス」など名前に「楽天」がついているものが多く、わかりやすいのが特徴です。

複数の企業で利用できる共通ポイントは、ポイントは横断的に利用できてもアカウント登録は個別だったり、そもそもどこがどのポイントシステムを採用しているのかがわかりにくかったりするという問題があります。その点楽天は、「楽天アカウント」1つで利用できるのでわかりやすく、便利。だからこそ人気を集めているのでしょう。

楽天経済圏が人気な理由② ポイントを貯めやすい

楽天経済圏では、どのサービスを使っても貯まるのは「楽天ポイント」なので、ポイントが分散することがありません。またさまざまなキャンペーンを利用することで、より効率的にポイントを貯めることができます。

楽天経済圏が人気な理由③ 貯めたポイントでお得に生活できる

楽天経済圏で貯めたポイントは、楽天経済圏の関連サービスの支払いに充てることができます。楽天のサービスは楽天市場のほか、楽天ブックスや楽天トラベル、楽天モバイルや楽天ひかりなど、 生活のあらゆる分野に広がっています。

買い物だけでなく生活に必要な固定費にもポイントを使えるため、ポイントを無駄にすることなくお得に生活ができるのも大きなメリットです。

楽天経済圏の効率的な始め方

(画像=mapo /stock.adobe.com)

楽天経済圏にはさまざまなサービスがあり、どのサービスから使い始めてもそれなりにポイントは貯まります。しかしせっかくなら効率良く貯めていきたいものです。そこで効率的にポイントを貯めるための楽天経済圏の始め方をご紹介します。

楽天経済圏の効率的な始め方
  • 楽天に会員登録する
  • 楽天PointClubにログインする
  • 楽天銀行の口座を開設する
  • 楽天カードを作成する

楽天経済圏の効率的な始め方【手順1.楽天に会員登録する】

楽天経済圏を始めるには、まず楽天会員に登録する必要があります。楽天市場をはじめ、各種楽天サービスのWebページに「楽天会員登録」という項目があるので、そこからメールアドレスやユーザーID、基本情報などを入力して登録しましょう。

楽天経済圏の効率的な始め方【手順2.楽天PointClubにログインする】

楽天会員に登録すると、自動的に「楽天PointClub」にも登録されます。楽天PointClubとは、楽天ポイントの利用・獲得履歴やキャンペーンのエントリー履歴の確認、お得なキャンペーン情報を見られるシステムサービスのことです。

楽天経済圏の効率的な始め方【手順3.楽天銀行の口座を開設する】

次に紹介する「楽天カード」の引き落とし口座を楽天銀行にすると、ポイントが+1倍になります。口座開設には時間がかかるので、手続きは楽天カードを申し込む前に済ませておきましょう。

楽天銀行は最大月3回まで振込手数料が無料になったり、ATM手数料が月7回まで無料になったりするなど、ポイント以外にもメリットが多い銀行なので、口座を開設しておいて損はありません。

楽天経済圏の効率的な始め方【手順4.楽天カードを作成する】

楽天経済圏で効率良くポイントを貯めたいのであれば、楽天カードは必ず作っておきましょう。楽天市場の商品を楽天カードで買うと、ポイントが+2倍になるからです。つまり、楽天カードの引き落とし口座を楽天銀行にしてその後楽天市場で買い物をすると、ポイントは+3倍になります。

楽天のクレジットカードには楽天ゴールドカードもありますが、年会費が2,200円かかる上にポイント倍率は楽天カードと同じなので、ポイントをメインに考えるなら普通の楽天カードのほうがおすすめです。

楽天経済圏で利用すべきサービス

(画像=tatsushi /stock.adobe.com)

楽天経済圏でSPUの対象となるサービスは16種類ありますが、必要のないサービスを無理に利用することはありません。ポイントが欲しくて支出が増えてしまうのも、本末転倒です。

おすすめしたいのは「生活する上で必ず必要となるもの」、つまり家計で固定費に分類されるものを楽天経済圏に移すことです。

もちろんそれぞれのサービスに納得して利用するのが前提ですが、その上で「必ず支払わなければならないものでポイント倍率を上げて、普段の買い物をお得にしよう」というわけです。

そこで、多くの人と相性が良さそうな楽天のサービスを7つご紹介します。

サービス SPU倍率 適用条件
① 楽天モバイル +1倍 楽天モバイルを契約
② 楽天ひかり +1倍 楽天ひかりを契約
③ 楽天カード +2倍 楽天カード(種類問わず)を
利用して楽天市場で買い物
④ 楽天市場アプリ +0.5倍 楽天市場アプリでの買い物
⑤ 楽天銀行+楽天カード +1倍 楽天銀行の口座から
楽天カード利用分を引き落とし
⑥ 楽天証券 +1倍 月1回500円以上の
ポイント投資(投資信託)
⑦ 楽天トラベル +1倍 楽天トラベルを月1回
5,000円以上予約し、対象期間に利用

楽天経済圏で利用すべきサービス① 楽天モバイル

スマホを楽天モバイルにすると、契約中は楽天市場での買い物のポイントが+1倍になります。貯まったポイントを楽天モバイルの支払いに充てることもできるので節約でき、ポイント利用に期限がある期間限定ポイントも無駄なく使えます。

楽天経済圏で利用すべきサービス② 楽天ひかり

楽天ひかりは楽天が提供する光回線サービス。「マンションプラン」または「ファミリープラン」で契約すると、楽天市場での買い物のポイントが+1倍になります。さらに上記の楽天モバイルにも申し込むと、楽天ひかりを1年間無料で利用できます。

楽天ひかりに楽天ポイント口座が登録されていない場合はSPUの特典の対象にならないので、忘れずに登録しましょう。

楽天経済圏で利用すべきサービス③ 楽天カード

楽天カードを使って楽天市場で買い物をすると、ポイントが+2倍になります。

通常の購入では例えば100円の買い物で1ポイント貯まりますが、楽天カードを利用するだけで3ポイント貯まります。楽天市場で月に1万円分の買い物をしたとすると、年間で3,600ポイントを獲得できます。

カードの種類は、次の3種類あります。

・通常の楽天カード
・楽天ゴールドカード
・楽天プレミアムカード

楽天ゴールドカードはポイント倍率が同じなのに年会費がかかります。楽天プレミアムカードはポイント倍率こそ+4倍ですが年会費が1万1,000円と高額なので、ほとんどの人は楽天カードで十分でしょう。

楽天経済圏で利用すべきサービス④ 楽天市場アプリ

楽天市場での買い物を楽天市場アプリからにするだけで、ポイントが+0.5倍になります。単にスマホで楽天市場の商品を買えるだけでなく、アプリ限定の商品やお得な情報もチェックできます。いつものお店でアプリを見せるだけでポイントが貯まるなど、お得な機能が備わっているのでおすすめです。

楽天経済圏で利用すべきサービス⑤ 楽天銀行

楽天カード利用代金の引き落とし口座を楽天銀行に設定すると、楽天市場での楽天カード支払い分のポイントが+1倍になります。

楽天カードの+2倍と合わせると+3倍になるので、100円の買い物で4ポイントが貯まります。

楽天経済圏で利用すべきサービス⑥ 楽天証券

資産運用を始めてみたい人は、楽天証券で口座を開設するとポイントが+1倍になります。条件は以下の3つです。

1.ポイントを使って投資する
2.1回500円分以上購入する
3.楽天ポイントコースに設定する

ポイント目的でなくても、楽天証券は手数料の低さや商品の豊富さが業界トップクラスなので、証券口座としてもおすすめです。
松岡紀史(ライツワードFP事務所代表)

楽天銀行と連携するマネーブリッジを利用することで、銀行口座と証券口座間で資金移動が簡単にできます。またハッピープログラムにエントリーすれば手数料が優遇されるため、楽天銀行の利便性が上がります。

楽天証券の詳細はこちら(公式サイト)

楽天経済圏で利用すべきサービス⑦ 楽天トラベル

楽天トラベルで1回5,000円以上のサービスを予約し、予約した月の2ヵ月後の末日までに利用すると、楽天市場の商品のポイントが+1倍になります。

海外旅行はもちろん、国内宿泊や国内ツアー、国内のレンタカー代も対象です。出張が多い人などはぜひ利用したいサービスですね。

【シミュレーション】楽天経済圏で生活するとどのくらいポイントが貯まる?

(画像=One /stock.adobe.com)

楽天経済圏でどのくらいポイントが貯まるか?シミュレーションの条件

楽天のサービスは生活に必要なものが多いため、どなたでも利用を検討する価値があります。とは言え、一体どのくらいポイントが貯まるのかピンとこないという方もいるでしょう。

そこで実際にこれらのサービスを利用した場合、楽天ポイントがどのくらい貯まるのかシミュレーションしてみましょう。

今回考えるのは、以下のような条件での生活です。

・保有カードは楽天カード
・固定費と楽天市場での買い物はすべて楽天カードで決済
・楽天カードの引き落とし口座は楽天銀行
・毎月楽天市場で1万円分の買い物をする
・楽天市場の買い物は楽天市場アプリで行っている
・楽天証券で毎月3万円の積立投資を行っている
・年に2回、予算5万円の旅行に行く

楽天ポイントはいくら貯まる?シミュレーション結果を見てみよう!

1ヵ月の金額 還元率 楽天ポイント/年間
楽天市場 1万円 6.5%
7.5%(旅行した月)
8,000(SPUポイント)
1万円 1% 1,200(通常ポイント)
楽天モバイル 3,000円 1% 360
楽天ひかり 4,000円 1% 480
楽天証券 3万円 1% 3,600
楽天トラベル 5万円(年2回) 1% 1,000
合計 1万4,640

今回のシミュレーションでは、結果として8,000ポイントのSPUポイントと6,640ポイントの通常ポイントをゲットできる計算に。

合計1万4,640円の楽天ポイントを得ることができました。かなりのポイント数ですね。楽天経済圏のサービスを利用すればするほどポイントが貯まることがイメージできたのではないでしょうか。

楽天経済圏の注意点

(画像=christianchan /stock.adobe.com)

お得な楽天経済圏ですが、注意点もあります。チェックしておきましょう。

楽天経済圏の注意点
  • 期間限定ポイントが余ってしまう
  • 楽天経済圏外の良いサービスを利用しなくなる
  • SPUの倍率が変更されることがある

楽天経済圏の注意点:期間限定ポイントが余ってしまう

楽天ポイントの中には、特定のキャンペーンなどで付与されそれぞれに期限が設定されているものがあります。有効期限は15日や月末までなどさまざまですが、早いものは2週間ほどで有効期限が切れるので、使い切れないこともあるでしょう。

無駄にしないためには有効期限をしっかり確認し、楽天ふるさと納税などでポイントを有効活用するとよいでしょう。

楽天経済圏の注意点:楽天経済圏外の良いサービスを利用しなくなる

ポイントにこだわって他の良いサービスを使おうとせず、 楽天関連のサービスに固執してしまう人もいます。「自分が良いと思うサービスを利用して、自然にポイントが貯まっていた」というのが理想です。ポイントのためにサービスを選ぶのはやめましょう。

楽天経済圏の注意点:SPUの倍率が変更されることがある

今回ご紹介したSPUの倍率は、2021年10月現在のものです。新たにSPUの対象になったものもありますが、中にはSPUの倍率が低くなったり、SPUの対象外になったりするものもあります。SPUの対象は今後も変わる可能性があるので、注意が必要です。

楽天経済圏を始めてお得に生活しよう

(画像=west_photo /stock.adobe.com)

楽天経済圏の強みは、銀行や証券会社、スマホ、インターネットプロバイダなど、生活を送る上で必要なサービスを利用するだけでもポイント還元率アップが期待できることです。

すべてを楽天にする必要はありませんが、楽天市場でよく買い物をする人であれば、身近なものを少し楽天に寄せるだけでさらにお得に生活できるようになるはずです。

楽天経済圏の始め方をQ&Aでもチェック!

Q

A
楽天経済圏の効率的な始め方は?
次の手順で始めてみましょう。「楽天に会員登録する→楽天PointClubにログインする→楽天銀行の口座を開設する→楽天カードを作成する」

Q

A
楽天経済圏のサービスがたくさんあって迷います。何を利用すべき?
おすすめしたいのは「生活する上で必ず必要となるもの」、つまり家計で固定費に分類されるものを楽天経済圏に移すことです。例えばスマホを楽天モバイルにする、光回線サービスを楽天ひかりにするなどです。

Q

A
楽天経済圏が人気な理由は?
3つあります。「1つのアカウントでさまざまなサービスを利用できる」「ポイントを貯めやすい」「貯めたポイントでお得に生活できる」ことです。

Q

A
楽天経済圏の注意点は?
楽天ポイントの中には、期限が設定されているものがあります。無駄にしないためには有効期限をしっかり確認しましょう。またポイントにこだわって他の良いサービスを使おうとせず、楽天関連のサービスに固執してしまいがちなのも注意点です。他にも、SPUの倍率が変更されることがあるので注意しましょう。

松岡紀史
筑波大学大学院経営・政策科学研究科(現システム情報工学研究科)でファイナンスを学び、修士(ビジネス)を取得。2010年、保険・投資信託を売らない完全に中立なファイナンシャル・プランニングを提供するため、神戸で「ライツワードFP事務所」を設立。マネーセミナーや執筆のかたわら、10年以上フィー・オンリーのファイナンシャル・プランナーとして従事している。

■保有資格:日本FP協会認定AFP
筑波大学大学院経営・政策科学研究科(現システム情報工学研究科)でファイナンスを学び、修士(ビジネス)を取得。2010年、保険・投資信託を売らない完全に中立なファイナンシャル・プランニングを提供するため、神戸で「ライツワードFP事務所」を設立。マネーセミナーや執筆のかたわら、10年以上フィー・オンリーのファイナンシャル・プランナーとして従事している。

■保有資格:日本FP協会認定AFP

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