アラフォーになるとより現実味を帯びてくるのが「老後」のこと。特にお金に関して漠然とした不安を抱える人は多いでしょう。そこで、今回は目安となる老後の生活費をご紹介します。自分がもらえる年金と照らし合わせて、老後資金のシミュレーションをしてみましょう。

一人暮らしの老後、生活費はいくら?

>一人暮らしの60歳以上の女性には、月々いくらぐらいの生活費が必要なのでしょうか。総務省統計局が公表している「家計調査報告(平成29年)」を基にご説明します。

>統計では、「衣」にかかる費用の月額平均は「3,808円」となっています。毎月4,000円弱という金額ですが、仕事をリタイアしていますから、新たに購入する衣服や履物はほとんどありません。

>「食」は「35,418円」で、一日に換算すると1,000円程度です。特に女性の場合は、自炊をすることが多く、外食費を抑えることができるでしょう。そう考えると、この金額は決して無理な数字ではありません。

>「住」は「14,538円」と算定されています。この金額は、住宅ローンが終わっていない、あるいは賃貸住宅に住んでいる場合ではなく、ローンの支払いがない持ち家というケースです。費用がかかるのは、持ち家であっても、修繕費やメンテナンス代が必要になってくるからです。また、持ち家、賃貸住宅に関係なく、水道光熱費が「12,989円」かかります。

> また、衣食住の費用以外の支出の平均は、次の通りです。
> 交通費、通信費:13,148円
> 保健医療費:7,936円
> 教養娯楽費:16,852円
> 交際費:17,528円
> 家具・家事用品:6,098円
> 雑費:13,883円
> 以上、合計の消費支出は「142,198円」。

> これに税金などの非消費支出「12,544円」も加わって、標準生活費は、「154,742円」になります。この金額が、60歳以上、一人暮らしの人の最低限必要な生活費ということです。

詳細はこちら。

一人暮らしの老後にはいくらかかる?生活費の内訳は?(2019/01/27公開)

老後の収支を計算してみると……

> では、老後資金をシミュレーションしてみましょう。今回は以下の人を例に計算を行います。

> 40歳の会社員Aさん(平均年収400万円、大学卒業後から厚生年金に加入)
> 老後の生活費:家賃5万5,000円 + 生活費12万5,000円 = 18万円
> 老後の収入:年金受給額の予定は13万5,000円、退職金は1,000万円を目標に運用中

> まず、老後の生活費ですが、平均寿命の88歳まで月額18万円が毎月かかるので、60歳以降の支出の合計は、
> 18万円×12ヵ月×(88ー60)=6,047万円
> となります。

> 次に収入です。年金は65歳以降、88歳まで毎月もらえるので、退職金と合わせた老後の収入は、
> 13万5,000円×12ヵ月×(88ー65)+1,000万円(退職金)=4,726万円
です。
> 上の例であれば、将来の老後資金は約1,320万円不足する計算になります。

詳細はこちら。

老後資金をシミュレーションしよう。おひとりさまの老後の必要資金は?(2019/04/17公開)