何でもない日々を幸せに生きる
毎日がキラキラして、一日中ワクワクして過ごせたら最高ですよね。だけど実際は、代わり映えのしない「地味で何でもない一日」の積み重ねが人生だったりします。
でもだからこそ、人生の大半を占める「平凡な日々」を、いかに幸せに生きられるかどうかが大切なのかもしれません。
「そう、人生の大半はつまらない。だから、もしかすると満足できる生き方とは、人生の大部分を占めるこんな普通のつまらない瞬間を幸せに過ごすことにあるのではないか?」
ハ・ワンさんは、なんでもない日常を描いた短編ウェブドラマを見ることで、今ある特別でない日常がちょっと違って見えてきたりすると言います。なんでもない日々がドラマになっているのを見ることで、自分の地味な毎日もドラマになり得るのだと感じることができるそう。
よくある韓国ドラマのように、イケメン御曹司に見初められてゴールイン!なんて、夢のような話は現実には起きませんが、今ある日々の中でささいなことに価値を見つけて小さな幸せを積み上げていくことなら、今日から始められる気がしてきます。
“優しい言葉”が詰まった韓国文学
ここ数年で大きな盛り上がりを見せる韓国文学。『あやうく一生懸命生きるところだった』のように、韓国エッセイには今ある自分を肯定してくれるような「新しい視点」と「優しい言葉」の詰まった本が多いのが特徴です。
例えば、韓国で100万部以上のベストセラーとなり日本語版も出版された『私は私のままで生きることにした』(キム・スヒョン著)というイラスエッセイもそんな一冊。BTSのジョングクが愛読していることでSNSを中心に一気に人気に火が付きました。
「私は私のままで生きることにした」というタイトルの通り、「こうあるべき」という社会の価値観にとらわれるのではなく、自分自身を大切にして堂々と胸を張って生きていこうとの、力強くて温かなエールの一冊となっています。
著者のキム・スヒョンさんは「何が正解なのかわからない世の中で、誰のまねもせず、誰もうらやまず、自分を認めて愛する方法」を書いたと言います。
ページをめくる度に “心のつかえ” が少しずつ取れていくような、そんな感覚になる癒しの一冊。頑張った一日の終わりに読めば、心が少し軽くなるのを感じられるかもしれません。