霊験あらたかな日本の象徴、富士山。その富士山を御神体として祀る浅間(せんげん)神社は、山梨・静岡両県を中心に、全国に1,300社以上あると言われています。その中でも特にメディア等で取り上げられるのが、富士山本宮浅間大社・北口本宮冨士浅間神社の2社。富士山を御神体としながらも、全く雰囲気の異なる2つの神社は、いずれも四季折々に魅せる美しい表情を楽しめる人気のスポットです。富士山を訪れるなら、絶対訪れておきたいこの2つの神社をご紹介します。
浅間神社って?
活火山であった富士山を信仰の対象とした神社で、山梨・静岡を中心として全国に多数お社があります。古事記にも登場する山の神さまとされる大山祇命(おおやまづみのみこと)と、その娘である木花咲耶姫(このはなさくやひめ)を祭っている神社でもあります。
やわらかく華々しい富士山本宮浅間大社
珍しい社殿は浅間造り
静岡県にある富士宮駅から徒歩10分の場所にある富士山本宮浅間神社。全国にある浅間大社の起源ともされる由緒ある神社です。
楼門をくぐり抜けて先ず目をひくのは、美しい朱色に塗られた楼閣。2階建ての構造になっている楼閣は、明治40年以降重要文化財及び国宝として保護されているのだそう。他では決して見ることができない貴重な浅間造りは、一度は見ておくべき貴重なお社です。
富士の雪解け水が湧き出す湧玉池
拝殿右側にある脇門を通り抜けてみれば、かつて、歌人の平兼盛もその素晴らしさを讃えた湧玉池(わくたまいけ)があります。
富士の何層にもなっている溶岩を潜り抜けて湧き出した奇跡の水は、古代、富士登山前の禊ぎをする場所だっったのだそう。朱色に塗られた欄干が水面に映る様は、心を癒す風景です。
御神木はしだれ桜
拝殿横にある桜の木は、富士山本宮浅間神社の御神木、しだれ桜。
薄桃色のしだれ桜越しに見る朱色の楼閣や社殿は、感動してしまうほどの美しさです。
ご祭神である木花咲耶姫は、桜の花が咲くように美しいという意味なのだとか。女性らしく強く優しい雰囲気が伝わるしだれ桜をお目当てに訪れる人々で春先は賑わいますよ。