全羅南道潭陽郡 高麗食品
時を重ねながら熟成する醤(ジャン)は造り手の人生そのもの。 醤(ジャン)を知り、韓国食文化の魅力を味わう。
醤油や味噌など日本の味に欠かせない調味料があるように、韓国でも味の基本となる調味料が古来から発達してきた。それが、コチュジャン(唐辛子味噌)、カンジャン(醤油)、テンジャン(韓国味噌)をはじめとした、「醤(ジャン)」と総称される穀物主体の伝統調味料だ。
カンジャン(醤油)は、韓国でも煮物、和え物、漬物と幅広い用途に使われる万能調味料。
しかし、その原料は、大豆・水・塩といたって単純。しかし、そのシンプルさゆえに、「素材の質」と「作り手の技術」、「製法」が物を言う奥深い食品だ。
古くから竹の産地として知られる、韓国南部の全羅南道(チョルラナムド)潭陽(タミャン)郡。その潭陽で、10代続く宗家の宗婦(チョンブ、本家の長男の嫁)として、40年間伝統醤油作りに携わってきた女性がいる。韓国農林水産食品部が指定する食品名人第35号、キ・スンド名人がその人だ。
伝統食文化が脈々と息づく 潭陽郡昌平面
潭陽郡北部に位置する昌平面(チャンピョンミョン)。キ・スンド名人が代表を務める(株)高麗伝統食品は、昌平面の中でも三支川村(サムジチョンマウル)と呼ばれる地域にある。
3つの川が出合うことから名付けられたこの村は、2007年アジア初のスローシティーに認定され、注目を浴び始めた。世間の関心を集めたのは、過去へ時間旅行したような長閑な風景ばかりではない。失われつつある伝統食文化が今なお暮らしに息づく、韓国でも希少な地域なのだ。
16世紀初頭に形成された三支川村は、豊かな穀倉地帯として昔から米や豆を使用した食品生産が盛んだった。農林水産食品部は、伝統食品の調理・加工に長年従事した人物に称号を贈る「食品名人制度」を実施しているが、2011年現在、約40名いる食品名人のうち、キ・スンド名人をはじめ4人もの名人が、この人口5千人に満たない三支川村から輩出されている。
古式醸造で作られるこだわりの伝統醤油
「醤油は韓国料理の基本です。醤油の味を見れば、その家庭の料理の味が分かります」
開口一番そう語ったキ・スンド名人の伝統醤油は、今ではソウルの主要デパートにも並び、食に関心の高い人々に人気を得ている。 味の決めては良質の材料。豆麹の原料となる大豆は、100%地元の全羅道産を、水は地下150mの岩盤水を自家汲み上げして使う。
特筆すべきは塩。三支川村と同じくスローシティーに認定された新安(シナン)郡曾島(チュンド)産の天日塩をワンデ(3年以上経過した真竹)に入れ、数回焼き上げた自家製の竹塩だ。
全羅南道潭陽郡 高麗食品 時を重ねながら熟成する醤(ジャン)は造り手の人生そのもの。 醤(ジャン)を知り、韓国食文化の魅力を味わう。
醤油や味噌など日本の味に欠かせない調味料があるように、韓国でも味の基本となる調味料が古来から発達してきた。それが、コチュジャン(唐辛子味噌)、カンジャン(醤油)、テンジャン(韓国味噌)をはじめとした、「醤(ジャン)」と総称される穀物主体の伝統調味料だ。
カンジャン(醤油)は、韓国でも煮物、和え物、漬物と幅広い用途に使われる万能調味料。
しかし、その原料は、大豆・水・塩といたって単純。しかし、そのシンプルさゆえに、「素材の質」と「作り手の技術」、「製法」が物を言う奥深い食品だ。
古くから竹の産地として知られる、韓国南部の全羅南道(チョルラナムド)潭陽(タミャン)郡。その潭陽で、10代続く宗家の宗婦(チョンブ、本家の長男の嫁)として、40年間伝統醤油作りに携わってきた女性がいる。韓国農林水産食品部が指定する食品名人第35号、キ・スンド名人がその人だ。 伝統食文化が脈々と息づく 潭陽郡昌平面 曲がりくねった石垣道と韓屋。遠い昔に来たような三支川村 曲がりくねった石垣道と韓屋。遠い昔に来たような三支川村 潭陽郡北部に位置する昌平面(チャンピョンミョン)。キ・スンド名人が代表を務める(株)高麗伝統食品は、昌平面の中でも三支川村(サムジチョンマウル)と呼ばれる地域にある。
3つの川が出合うことから名付けられたこの村は、2007年アジア初のスローシティーに認定され、注目を浴び始めた。世間の関心を集めたのは、過去へ時間旅行したような長閑な風景ばかりではない。失われつつある伝統食文化が今なお暮らしに息づく、韓国でも希少な地域なのだ。
16世紀初頭に形成された三支川村は、豊かな穀倉地帯として昔から米や豆を使用した食品生産が盛んだった。農林水産食品部は、伝統食品の調理・加工に長年従事した人物に称号を贈る「食品名人制度」を実施しているが、2011年現在、約40名いる食品名人のうち、キ・スンド名人をはじめ4人もの名人が、この人口5千人に満たない三支川村から輩出されている。 古式醸造で作られるこだわりの伝統醤油
「醤油は韓国料理の基本です。醤油の味を見れば、その家庭の料理の味が分かります」
開口一番そう語ったキ・スンド名人の伝統醤油は、今ではソウルの主要デパートにも並び、食に関心の高い人々に人気を得ている。 味の決めては良質の材料。豆麹の原料となる大豆は、100%地元の全羅道産を、水は地下150mの岩盤水を自家汲み上げして使う。
特筆すべきは塩。三支川村と同じくスローシティーに認定された新安(シナン)郡曾島(チュンド)産の天日塩をワンデ(3年以上経過した真竹)に入れ、数回焼き上げた自家製の竹塩だ。
【カンジャン作りの流れ】
醸造は現在も先祖代々続いてきた製法で行なう。まず陰暦11月、冬至(トンジ)の月に新大豆で豆麹を作る。発酵させた豆麹を竹塩水に漬け込む作業は約2カ月後、陰暦1月の午の日に行なう。
屋外に置かれたハンアリ(伝統甕)の中で自然熟成すること数カ月。1年近くかけて完成する醤油は、まさにスローフードの代名詞だ。
「キ・スンド伝統醤油」は、ソウル市内では新世界百貨店本店・江南(カンナム)店・永登浦(ヨンドゥンポ)店、ロッテ百貨店本店、現代百貨店本店にて購入できるほか、Eメール(日本語対応可)やホームページ(注文は韓国語ページのみ可)での注文も受け付けている。
醤油をはじめ、味噌、コチュジャン、清麹醤(チョングッチャン)などが揃い、伝統醤油は500ml12,000ウォン~、陳醤は500ml75,000ウォン。
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