東京オリンピック・ソフトボール日本代表の後藤希友選手の金メダルをかじり、3週間余り経った今も物議を醸している、名古屋市長の河村たかし氏が、8月23日に、市職員に手書きの謝罪文を出しました。
この謝罪文が発表された瞬間、筆跡アナリストの筆者としては「なんと個性的な筆跡だろう!」と思わず凝視。そもそも、選手が汗を流して必死で獲得した大事な金メダルを、しかもコロナ禍で感染リスクもあるなか、他人が勝手に噛むという行為自体、どうしても理解しがたいと感じていたところ。
これは筆跡から河村市長の心理や性格が何か見えてくるに違いない! ということで、じっくり分析してみることにしました。
罫線を無視して、ふわふわした字の並び
まず気になったのは、文を書く位置。この謝罪文はレポート用紙のような罫線が引かれた紙に書かれているのですが、ほぼ罫線を無視して自由に規則性なく書かれています。
線に沿ってまっすぐ書くことなく、さらに2~3行に1文字の幅。その字によって大きさや場所がずれています。さらに、縦の並びも文と文の間が1行空けているときと2行空けているときがあり、規則性がありません。
罫線や枠線があるところに大きくはみ出すなど、その線が見えていないようなフリーダムな書き方をする人は、やはり普段からルールや常識などを気にしない自由人。自分のやり方に迷いがないので、周囲が違和感を投げかけても特に疑問に思わないところがあります。
特に「名古屋市長 河村たかし」の署名部分が、罫線に沿わずふわふわしている印象。最も自分を表す肩書きや名前をこれだけ自由に書く様子は、良い言い方をすると「ざっくばらんでライトな性格」、悪い言い方をすると「ちゃらんぽらんで無思慮なタイプ」と感じざるを得ません……。
個性的な崩し字は独特な感性を持つワンマンリーダー
この手書きの文を見て、途中「なんて書いてあるのだろう?」と首をひねった人も少なくないのではないでしょうか? 特に「名古屋」の「屋」や「職員」「電話」「手紙」の字は、学校で習った字の形ではないので、読みにくいですよね。
どちらかというと、草書的な崩した字というよりも、河村市長が独自で作りだした字という印象。自分が書きやすい字に崩しているようです。
このように、のびのびと自己流の崩し字を使う「超越字型」の人は、ワンマンなリーダータイプ。能力があり優秀ではあるものの、周りと協力せず一人でグイグイ突き進んでいきがちです。