日本で、最も将来有望、かつニーズが高いと言われているお仕事の一つが介護職。
求人サイトを見ても、新聞や情報誌の求人欄を見ても、介護の募集はたーーっくさん!
いざチャレンジしてみよう!と思っても、
「どのお仕事に応募したらいいの??」
「このお仕事は派遣なの?派遣とパート…どっちのほうがいいんだろう…」
と、お仕事がありすぎてどれに応募したらいいか迷ってしまう方も多いのではないでしょうか。
今回は、
・介護で働くなら派遣?パート?
・介護派遣のメリット・デメリット
・介護業界の「今」
をご紹介します!
派遣とパート、どっちの働き方がより自分の希望に合いそうか?を選べるお手伝いができたら幸いです♪
介護で働くなら派遣?パート?
介護で働く場合、派遣とパートの違いはどのようなところにあるでしょうか。
パートに比べてなかなか想像しにくい「介護派遣」のメリット・デメリットをご紹介します。
◆派遣で介護のお仕事をするメリット
•自分の希望する都合のよい時間・曜日だけ働ける
家事や子育てに忙しい主婦が働く場合、「週3日、月水金曜日で働きたい」「平日だけなら働ける」「9時~16時以内で働けることが絶対条件!」という方も多いですよね。
そもそも派遣という働き方は、契約書に定められた就業日数・時間・業務内容を遂行してお金をもらいます。
希望に合った日数・時間のお仕事であれば、働き始めてからも生活に無理が出にくいものです。
また、事前にどんなお仕事をするか知ることができるので「正職員さんのサポート業務だけしたい」など、お仕事内容の希望も叶う場合もあります。
•高時給で働ける!
派遣で働く一番の魅力は、なんといっても時給が高いことではないでしょうか!
限られた時間で働く主婦でも、高時給であれば効率よく稼ぐことができます。
パート・アルバイトで介護のお仕事をした場合、平均時給は介護職員は990円、訪問介護員でも1,199円です。
派遣の場合、時給は1300円~1800円とかなり高時給。オフィスワークなど専門職のお仕事よりも高いことがあります。
また、先ほど「希望の日数・時間で働ける」メリットをご紹介しましたが、高時給ということは残業をしたらそのぶん残業代が高くなります。
そのため、雇う側も「残業してほしい!」と言うことはほぼなく、「残業をしないで定時で帰ってほしい」と言われることがほとんどです。
残業がなければ、子どもの帰宅時間に合わせることもできますし、習い事の送り迎えもバタバタしなくてすみます。
時間とお金に余裕があれば、生活もゆとりが生まれますよ。
•派遣会社が間に入っているからこそ安心!というところも
「派遣だからこそ」の安心感もあります。
派遣の場合、契約は会社間で締結します。
そのため、派遣元会社は「この会社にスタッフさんを派遣して大丈夫かな?どんな環境かな?」と事前に職場環境をチェックしていたり、反社会的勢力に関わっていないか?など確認をしてから契約を結んでいることがほとんどです。
就業前にどんな職場なのか様子を聞くことができたり、職場が合うかどうか見極めることができます。
また、働き始めてからも交渉に入ってくれるので安心!
働き始めてから人間関係や就業環境が合わなくてやめたい…と思った時でも、派遣の場合は半年ごとなど、契約期間が決まっています。
契約期間を満了したら、契約を更新せずに終了すれば、波風を立てることなく職場を辞めることもできます。
退職したい、と伝えて嫌な顔をされないかな…引きとめられたらどうしよう…と考える心配が減るのは安心ですよね。
ほかにも、社会保険や雇用保険は派遣元会社の所属になるので、派遣先が変わる(職場が変わる)ごとに手続きをする必要はありません。
派遣元の社員同様に福利厚生や保険加入、年末調整などのサービスが受けられるので、働く人の損になることはありません。
また、もし派遣先を半年ごとに変えたとしても、派遣社員なら「人材派遣会社〇〇に派遣社員として登録、派遣先にて介護業務に従事」と職歴をまとめることができるので、職歴が多くなって転職に不利にならないか?という心配がないこともポイントです。
•研修が受けられたり、資格取得の支援がある派遣会社も
無料で研修が受けられたり、資格取得の支援がある派遣会社もあります!
ヘルパー1,2級など、持っていると採用に有利になりやすい資格も、取得するには数万円かかりますが、資格取得の費用は会社が出してくれるところもあります。
たとえば、スタッフサービス・メディカルでは、資格取得の支援があります。
また、介護業界では採用時に安全衛生研修などの研修をしているところはあまり多くはないようです。
パートやアルバイトで働く職員へのアンケートのうち、採用時に研修を「受けた」人が39.7%「受けない」が57.6%と半数以上が研修を特に受けずに入職しています。
はじめて介護のお仕事にチャレンジするなら、研修があったほうが安心ですよね。
お仕事探しの際に、求人原稿に研修について書かれているかチェックしてみてください。
•人手が必要な職場はたくさん!
また、ひとことで”介護のお仕事”といっても、働く場所や職種はたくさんあることをご存知でしょうか。
実はこんなに細分化されているんですよ。
◆居宅サービス(訪問介護)
・訪問介護、訪問入浴介護
・訪問看護
・訪問リハビリテーション
・通所介護
・短期入所生活介護
・短期入所療養介護
・居宅療養管理指導
・特定施設入居者生活介護 など
◆介護施設
・介護老人福祉施設
・介護老人保健施設
・介護療養型医療施設
・介護医療院
◆地域密着型介護支援
・定期巡回、随時対応型訪問介護・看護
・夜間対応型訪問介護
・地域密着型通所看護
・認知症対応型通所介護
・看護小規模多機能型居住介護
・認知症対応型共同生活介護
・地域密着型特定施設入居者生活介護
・地域密着型介護老人福祉施設サービス
ほかにも、
◆介護予防サービス
・介護予防訪問入浴介護、看護、リハビリテーション
・介護予防居宅療養管理指導
・介護予防通所リハビリテーション
・介護予防短期入所生活介護
など、介護予防を行うためのサービスもあります。
このように、”介護のお仕事”といっても働き先はたくさん!
「もし職場があわなくて退職してしまったら、次の働き先が見つからなくて収入のめどがたたなくなるんじゃない?」と思う方もいらっしゃると思いますが、介護のお仕事は次のお仕事が探しやすい状況があります。
また、派遣で働く場合、もし契約が終了になっても、派遣会社から違う職場をすぐに紹介してもらえる傾向があるようです。
人手を欲している介護施設は多いのです。
また、職場がたくさんあるので、家の近くでお仕事に就きやすいのもポイント!
通勤距離も考えながら、家の近くで安定してお仕事をすることができます。
•派遣からスタートして正職員を目指す道も
ほかにも、ゆくゆく正職員として働きたい、という方には紹介予定派遣という働き方があるので、おすすめです。
紹介予定派遣の場合、最長6ヶ月の派遣期間が終わった後に、本人と派遣先企業のどちらも合意があれば正社員になることができる働き方です。
派遣期間中に長く働けるか見極めることができますし、もし派遣期間中に「ここで働くのは難しい」と思えば断ることもできます。
◆派遣で介護のお仕事をするデメリット
では、デメリットはどのようなところにあるでしょうか。
•就業期間が数か月~1年と短いことも
直接雇用スタッフを採用できるまでのつなぎとして採用される場合、就業期間が短くなることもあります。
パート・アルバイトで働く場合、無期契約であることが多く、腰を据えて長く働くことができますが、
派遣は1か所の職場で最短数か月~3年程度で移動することも。
職場環境や人間関係が良い職場の場合は、パート・アルバイトのように長く働けることがメリットになりますが、
反対に環境に不安がある場合でも短期間で職場を変えられる派遣にもメリットはあり、一長一短です。
ただし、派遣で3年以上就業する場合、雇用継続のために直接雇用(パート・アルバイトなど)に切り替えられる可能性もあります。
•即戦力を求められやすい
採用する側からしてみると、派遣=すぐに仕事ができる人を高時給で雇う、ということもあります。
もちろん、あまりに人手がたりなくて高時給を払ってでも誰か来てほしい!という依頼のこともありますが、
比較的、即戦力としての働きを求められやすいというところがあります。
未経験OK!と書かれているお仕事を選んだり、研修などがあるか調べてみると安心です。
•ボーナスはない
正職員と違って、派遣やパートにはボーナスがないことがほとんどです。
少しでもボーナスが出ると嬉しいものですが、派遣の場合はそもそも時給が高いので、パートで働いてボーナスをもらうよりも総収入が多い、ということもざらにあります。
また、パート・アルバイトと違い、派遣の場合は遅かれ早かれいつか退職をしてしまう人になるため、責任のあるお仕事を任されることは少ないようです。
派遣で介護のお仕事をする場合、時給が高く、残業もほとんどないため、あえて派遣で働くことを選ぶ人もいます。
•どんなお仕事がある?
介護はチームワーク、といいますが、様々な職種の人が協力し合って介護サービスを提供しています。
・医師
・看護師、准看護師
・機能訓練指導員(看護師、柔道整復師、あんまマッサージ指圧師、はり師・灸師など)
・理学療法士
・作業療法士
・言語聴覚士
・介護支援専門員
・介護計画制作担当者
・生活相談院、支援相談院
・社会福祉士
・介護福祉士
・介護職員
・障害者生活支援員
・管理栄養士、栄養士
・歯科衛生士
・調理員
など。
特に多いのは「介護職員」で、介護のお仕事に従事する人の約4割がこの職に就いていると言われています。
•パートや派遣で働く人が多い職場は?
介護労働安定センターが公表している『令和元年度 介護労働実態調査』によると
通所リハビリテーションが43.7%、地域密着型通所介護が40.7%、認知症対応型通所介護が40.3%、通所介護が37.9%とと公表されています。
「介護老人保健施設」は正職員の比率は90%とほかの介護サービスに比べて割合が高くなっています。
•パートや派遣で働く場合、どんなお仕事をする?
主婦が未経験からスタートして短時間で働く場合、以下のようなお仕事があります。
・家事支援(料理、洗濯、掃除、買い物など)
・送迎の添乗
・ベッドメイキング
・食事や入浴の介助
・外出同行(お散歩、通院、イベント同行など)
・レクリエーションや体操
また、入所・退所手続きの事務作業や、使用した器具の洗浄や清掃などもあります。
訪問介護では、支援者さんが自宅で快適に過ごせるようにサポートするお仕事が多く
施設介護では、支援者さんが施設で快適に過ごせるようにサポートをすることになります。
※求人サイト『しゅふJOB』掲載求人から抜粋
介
介護業界の「今」
介護業界の「今」についても知っておきましょう!
厚生労働省の公開資料と、介護労働安定センターの「介護実態調査」をもとにご紹介します。
•求人募集が多く、働き口に困りにくい
厚生労働省がまとめている「今後の介護保険をとりまく状況」によると、2025年には65歳以上の高齢者数は3,677万人になります。
また、20年後の2042年には、ピークの3,935万人を迎えます。
また、2055年には全人口のうち 25% が75歳以上の高齢者になるとされています。あと30年で人口の1/4が75歳以上になるのです。
いま45歳のあなたが75歳になるころです。
まさに現役で働いている世代が年を取るため、東京都やベッドタウンのある都市部では高齢者が急速に増加するとみられています。
たとえば、埼玉県、千葉県、神奈川県、愛知県、大阪府などでは、2015年と比べて2025年には約1.5倍の人が75歳以上になるとみられています。
都市部ほど、介護のニーズが高まっていくかもしれません。
•女性が多く活躍中
介護労働安定センターが公表している『令和元年度介護労働実態調査』によると、
介護のお仕事をしている人のうち女性の割合は71.2%。
全国で多くの女性が活躍しています!
雇用形態別で見てみても、正規職員の女性比率は64.5%と半数以上、パート・アルバイトや派遣などで働く人であれば85.2%!8割超が女性です。
もちろん実際の職場にもよるでしょうが、多くの職場は女性比率が高いようです。
また、介護で働く人全体の平均年齢は46.9歳ですが、
女性に限ってみると、45歳~50歳が最も多く、次いで50歳~55歳が多くなっています。女性だけの平均年齢は48.4歳です。
介護施設を利用する高齢者の方々は、40代~60代の人に介護をしてもらったほうが、自分の子どもと年齢が近くて話がしやすいという入居者さんもいます。
また、親を介護施設に預ける子どもも同年代が多いため、若い職員よりも自分と同年代の人が見てくれるほうが安心、ということもあるそうです。
•介護のお仕事を選んだ理由は「働きがい」
介護労働安定センターが公表している『令和元年度 介護労働実態調査』を見てみましょう。
介護のお仕事を選んだ理由について「働きがいのある仕事だと思ったから」49.8%と半数が回答しています。
次いで「資格・技能が活かせるから」「人や社会の役に立ちたいから」となっています。
女性に限って見てみると「資格・技能が活かせるから」「自分や家族の都合がよい時間・日に働けるから」という回答が男性に比べて10ポイント以上高くなっています。
ほかにも「介護の知識や技能が身につくから」「身近な人の介護経験から」という回答も見られます。
•実際に働いてみて「利用者の援助・支援や生活改善に繋がる」
また「今の仕事や職場に対する考え方」についての回答を見てみると
「利用者の援助・支援や生活改善に繋がる」「専門性が発揮できる」という回答が多くなっています。
介護という仕事を通して、利用者さんの力になれている、と感じている人が多いようです。
性別でみると、女性は「仕事が楽しい」「利用者の援助・支援が生活改善につながる」と回答した人が男性に比べて8ポイント以上高くなっています。
•「残業なし」もポイントに
介護のお仕事は忙しい!といわれがちですが、残業が少ないことも特徴です。
同調査によると「1週間の残業時間数」を調べたところ、
正職員は5割近くが「残業なし」と回答し
非正規職員(パートや派遣など)では7割半ば近くが「残業なし」と回答しています。
家事に子育てに忙しい主婦にとって、決まった時間に帰れるのは大きなポイントですね。
まとめ
今回は、介護で働くなら派遣とパートどっちがいい?どんな違いがある?という点をご紹介しました。
調べてみた範囲では、事前に職場の様子がわかり、高時給で、残業がなく働ける派遣の働き方はメリットが多いように思います。
ただ、派遣は契約期間の縛りがあるなど、腰を据えて長く働くという点ではデメリットもあります。
また、訪問介護か施設か、施設の場合どんなサービスを提供しているかによって、お仕事内容は異なってきます。
求人サイト『しゅふJOB』では、派遣の求人募集も、パートの求人募集も掲載されているので、
まずはどんなお仕事があるか、チェックしてみてくださいね。
提供・しゅふJOBナビ
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