「もうちょっと収入を増やしたい!」
「今の仕事を手放すのは惜しいけど、新しい仕事にチャレンジしたい」
そんな時、「思い切って、掛け持ちしちゃう?」と考えたことはありませんか?
ダブルワークは収入が増えるメリットもありますが、経験や知識が増えるなど良いところがたくさんあります。
ただし働き方に気を付けないと、社会保険や税金などで損に繋がってしまうことも。
今回は、ダブルワークを検討し始めた方に向けて気をつけておきたい注意点をご紹介します。
そもそも、ダブルワークとは?
「ダブルワーク」とは、主軸を置いているお仕事とは別に、もう一つ仕事をすることで収入を補填する働き方です。
掛け持ちや働き方によっては副業・兼業と呼ぶこともあります。
掛け持ちの基本スタイルとは?
パートを掛け持ちしている人にその理由を聞くと、
・収入が欲しい
・空き時間を有効活用したい
・飽きないように2つの職場で仕事したい
という回答が多くありました。
パートの掛け持ちには、以下のような2つのスタイルがあります。
•パート掛け持ち、2大スタイル
◆日中は事務職や製造業、夜間はファミレスなどのサービス業
定時に上がって一度家に帰り、夕飯の支度などの家事をして、帰宅した夫に育児をお願いしてから再び働きに出るというスタイル。
昼働く仕事と夜働く仕事、時間制で掛け持ちしているパターンです。
このスタイルで働くママにとっては、朝や夕方に家事をする時間を取れることが魅力のようです。
◆メインは平日にお休みがあるパート、休みの日に単発のパート
医療事務や美容室といった平日に休業日があるパートを中心に、休業日にデモンストレーターや販売職などの単発パートをするというスタイル。
メインのパート先が平日休みならではの掛け持ちです。空き時間を最大限に活用したい方向けの働き方と言えるでしょう。
また、業種を問わず、平日の間で週2日&週2日のWワーク、という声もありました。
このほかに、平日日中は外に働きに出て、家で内職やweb関連の在宅仕事を掛け持ちする人もいます。
在宅仕事は時間に縛られないことから、子育て中の場合や、第3の仕事としても人気があります。
パートの掛け持ちがOKな会社の見分け方は?
さて、副業・WワークはNG!という会社もありますよね。
ダブルワークOKな会社はどのように見分けたらいいでしょうか?
◆求人情報に「ダブルワーク歓迎!」と明記されている
当たり前ですが、掛け持ちパートを考えている主婦には探しやすくありがたく思えますね。
しかしこれは裏を返せば「副業程度の給与の見込み」という意味合いを含んでいることもあります。
そのお仕事をメインにしたいと考えている場合は、あらかじめシフトや収入の実態について確認することをお勧めします。
◆雇用条件に、「ダブルワーク禁止」の項目がない
法律的には、副業を禁止する法令はありません。
そのため雇用条件に「ダブルワーク禁止」の項目がない場合は、掛け持ちOKと解釈して良い場合がほとんどです。
定款・就業規則を確認できれば確実です。
また、自分のほかにも会社公認で掛け持ちしているパートさんがいれば心強いですね。
ただし、職場や上司によっては、掛け持ちを快く思わないケースもあります。
後々のトラブルを防ぐために、掛け持ちするときは上司や人事に先に相談するほうが安心でしょう。
かけもち前提で仕事を探す場合は、採用される前に確認しておくと安心ですよ。
パートの掛け持ちで気をつけるポイントは?
掛け持ちでパートをする場合は、メインのパート先にも掛け持ちする旨をきちんと話しておきましょう。
なぜなら、収入が増えると、税金や保険に影響が出てくる場合があるからです。
他にもパートの掛け持ちにおいて気をつけるべき事を「税金関係」「保険関係」からご紹介します。
•税金に注意!確定申告が必要です
掛け持ちパートをしている場合は、メインの職場で年末調整してもらっていたとしても、全ての収入について確定申告が必要になります。
複数の職場の収入の合計額によって、所得税が課せられたり住民税が増えることもあります。
メインの職場で住民税を引き落としてもらっている場合は、給与以上の住民税の請求が来ることにより、メインの職場に掛け持ちをしていることがわかってしまう場合があります。
•保険関係は、扶養・週の勤務時間に注意
収入合計が一定額を超えたり、勤務時間が長くなると、自分で社会保険に入る必要が出てきます。
収入の合計金額によっては、配偶者控除が受けられなくなってしまう場合もあります。
自分が働いている職場や夫の職場の双方で手続きが必要になりますので、相談をしておきましょう。
また、平成28年10月から、社会保険の加入対象の拡大がありました。
これまでは「週30時間以上の労働」でしたが、下記要件に当てはまると社会保険加入対象に変更されています。
・週の労働時間が20時間以上・賃金金額が月8万8千円(年収106万円)以上
・1年以上継続して雇われている、または見込みがある
・学生ではない
・社会保険の対象となる従業員の規模が501人以上の企業に勤務している、または500人以下の企業でも労使協定をしている場合
気をつけておきたいのは「社会保険の対象となる従業員規模が501人以上の企業に勤めている」というところ。
派遣で働く場合、派遣元企業の社員数はそんなにいないから…と思っていても、企業で雇用している派遣スタッフを含めると500人を超えている!ということもあります。
また、週の勤務時間にも注意しておきましょう。
週20時間以上の仕事+週20時間未満の仕事の場合、勤務時間が長いほうの職場で保険加入をします。
週20時間以上の仕事&週20時間以上の仕事(合計週40時間)で、他の条件にもすべて該当する場合、どちらのお仕事も保険加入対象になりますね。
その場合、健康保険・雇用保険はどちらかの事業所で加入し、厚生年金は2か所で加入して賃金に応じて案分することになります。
後で遡って手続きをするのはとても面倒なので、きちんと申請するように気をつけてください。
また、税金や保険額の計算について、職場や関係機関に相談しつつ進めましょう。
掛け持ちしやすい「内職」は特に注意が必要!
雑所得を得ている場合、特に注意が必要な場合があります。
アフィリエイト、ネットオークションなどのネット内職で得られる収入のことを「雑所得」といいます。
パートの合計収入が住民税・所得税の課税対象の条件を満たす場合、税金を納める必要があります。
それと同様に、雑所得で一定額を超える場合でも、住民税・所得税を納めるケースがあることを覚えておきましょう。
雑所得は33万円以上だと住民税、38万円以上だと所得税の課税対象となることが定められています。
この雑所得に対する課税は、たとえ他のパートとの合計収入が住民税の課税基準である100万円を下回っていても、支払わなければなりません。
裏を返せば雑所得が33万円未満なら課税対象にならないのですが、盲点になりいやすいので注意が必要です。
まとめ
パートのかけもちは収入がアップするほか、職場が2つあることで一方のストレスが緩和されたり、知見を広めることができて良い刺激にもなるというメリットがあり、副業をする人は年々増えてきています。
税金・保険について、お仕事をスタートする前に確認をしておくことがポイントです。
好奇心旺盛にいろいろなお仕事にチャレンジしてみてはいかがでしょうか。
提供・しゅふJOBナビ
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