投資にしろ経済にしろ、何にしろその道を究めるにはまず知識をつけることが大前提である。その知識をつけるにはまず書籍を読むこと。これが一番取りかかりやすい。暑苦しい夏も終わり、幾分過ごしやすくなってきた。「不動産投資」に興味があるなら、こちらの5冊で学んでみてはどうだろうか(文中の価格は税込み)。
100年に1度の好機を「分からない、怖い」で見過ごす?
『不動産投資 1年目の教科書: これから始める人が必ず知りたい80の疑問と答え』
(玉川 陽介、東洋経済新報社、1620円)
不動産投資と聞くと、手軽に小資金で始めることのできる株やFXと比べて、何やら難しそうな気がしてならないであろう。しかし実は不動産投資というものは株やFXよりもルールが簡単で、比較的理解しやすいものなのだ。そのポイントを本書では易しくシンプルに解説してくれている。
不動産投資1年生にピッタリな「Q&A方式」で、実際に寄せられた質問の中から80問をピックアップして解説してくれている。その質問を寄せた人たちはみな不動産投資初心者であるため、きっとあなたの頭の中でくすぶっていた疑問にも答えてくれるはずだ。「都心の物件を買うべきか、地方の物件を買うべきか?」という基本的な疑問から「ローン完済まで保有すべきか?中途売却をするか?」と、1歩踏み入れた疑問まで幅広く対応している1冊だ。
まずは300万円台からの不動産投資を始めては?
『世界一やさしい 不動産投資の教科書 1年生』
(浅井佐知子、ソーテック社、1,706円)
不動産投資を始めたいと漠然と思っても、正直何をどうしたらいいのかが分からない。そんな初心者に特におすすめしたい1冊。
不動産業に携わって20年以上のキャリアを持つ不動産鑑定士の著者いわく、不動産投資で成功するには良い物件と出合うことではない。限りなくリスクを小さくし、良質な不動産の「見方」を指南してくれる良書と出会うことだという。
とはいえ、最初はどんな不動産を買えばいいのか?どの地域を選ぶべきか?そもそもリスクを減らすにはどうしたらいいのか?……様々な疑問が浮かんでくるはずである。そんな疑問にも、丁寧に答えており、成功への道筋を示してくれている。あなたの体質そのものを「稼げる」体質へと変えてくれる1冊である。
新しい住宅勝ち組戦略で老後資金の形成しよう
『マンションは10年で買い替えなさい 人口減少時代の新・住宅すごろく』
(沖有人、朝日新聞出版、842円)
数々不動産投資に関する書籍を出版している沖有人氏の1冊だ。人口減少長寿時代に入ったこれからの時代、もはや「賃貸→分譲マンション→戸建て」という流れはもはや過去のものとなってきている。
彼いわく、これからの住宅勝ち組戦略は「10年で住み替えること」。子供が生まれ巣立ち、定年退職し……とあなたのライフスタイルに合わせて、「売る」「貸す」「住む」のお3つの選択肢を駆使しながら老後資金までも形成するノウハウを分かりやすく解説してくれている。
もちろん、一番気になるであろう「ローン」についても詳しく解説している。せっかく良物件との運命的な出会いがあったとしても、途中で破産してしまっては全くの意味がなくなってしまう。
これから「マンションの購入を検討している」という人には、ぜひ一読していただきたい。この本を読む前と後では、たとえ同じ物件でも見え方が違ってくるはずである。