東京からわずか2時間たらずでアクセスできる埼玉県秩父市にある長瀞町。ここは世界的にとーっても貴重な場所ってご存知ですか?地中奥深くで行われた地質活動を、目の前で見ることができる世界でも類を見ない場所。長瀞一帯が地質学の研究拠点となり、多くの地質学者も輩出しました。「日本地質学発祥の地」と呼ばれるほどなんです。地質学と聞くと、ちょっと硬いイメージになってしまいますが、暑い時期には最高の渓流アクティビティとセットで楽しめるんです。清涼な水しぶきを浴びながら、ちょっと賢くなれる旅をしてみませんか?
長瀞の由来は?
今回訪れる地は「長瀞(ながとろ)」です。どういった意味かご存知ですか?聞きなれない「瀞」は「水の流れがゆるやかな所」という意味です。水の流れがゆるやかで、長い川なので「長瀞」という名になったんですね。
東京から電車で2時間というアクセスの良さ、そして地質学的に貴重な土地ということで、年間の観光客数は約300万人に迫る勢いだそうです。長瀞で有名なのは何といってもラインくだり。長瀞のバラエティ豊かな自然を船から眺めることができます。
コースは3種類
長瀞ラインくだりには、3種類のコースがあります。Aコースと呼ばれる親鼻橋から岩畳までの約3キロと、Bコースと呼ばれる岩畳から高砂橋の約3キロ。そして、A,Bを一気に下る全コースの3種類です。
ただし、混雑時やその日の水量によって案内されるコースは異なり、希望のコースをくだれないこともあります。できればAコースに乗れたらラッキーです。「長瀞のラインくだり」がメディアで紹介されるときに使われる画像・映像には、Aコースを紹介したものが多いんです。本記事では、そんな写真映えするAコースをご紹介します。
親鼻橋乗船所
券売所でチケットを買った後、Aコースの場合は船着場までシャトルバスで向かいます。ほんの数分車を走らせると、親鼻橋乗船所に到着。ここではズラズラっと並べられた細長い船が、我々の乗船を待っています。
船頭さんの案内で、乗客は奥から順に着席。その際にライフジャケットを装着します。船頭さんの軽快な棒さばきにより、船は一気に川の本流へ!
荒川橋梁
まず最初に現れるのは荒川橋梁。通称、親鼻鉄橋は、秩父線で使われている橋です。長瀞の川を横断するように掛けられた全長153mの橋で、秩父鉄道最長の橋です。
こちらがまず最初のフォトスポット。橋の足の部分がかなり独特な形状なのがおわかりですか?よく見てみると、4段にわかれた楕円形をしています。この橋は「近代土木遺産」に選ばれています。