ビジネスマナーの基本である「挨拶」。新人・後輩から挨拶をするべきって思っていませんか?その考えがある人は、上司と部下の関係は良くないかも。今一度、挨拶の習慣を見直して。

挨拶は新人からするのが当たり前?

ビジネスマナーの基本である挨拶。元気でさわやかなあいさつをされると、モヤモヤしていた気分が晴れるくらいにパワーがありますよね。

ただこの挨拶、先輩から後輩どちらから先に行うのべきものだと思いますか?

多くの人が「新人からするべき」という認識をもっているかと思います。特に、年代が上がるにつれて、それが当たり前だと認識している人も多いことでしょう。間違っているわけではありませんが、一概に正解だとは言えない部分もあります。挨拶について見直してみましょう。

年功序列が絶対であった学生時代

「挨拶は新人から」の考えはどこから出てくるのだろうと深堀りしていくと、上下関係がはっきりしてくる、中高生時代にいきつきます。

運動部に所属していた人はわかるかも知れませんが、部活の先輩は「神」のような存在。人の話によると、厳しいとことろでは「1年は奴隷、2年は平民、3年は天皇、4年は神」なんて位置づけもあったりするほど。先輩の意見は絶対で、もし反抗でもしようものなら連帯責任。ただただ、荷物持ちやパシリをこなし、時が過ぎるのを待つのみ。「いまどき、そんな部活あるの?」と疑いたくもなりますが、まだまだこれって、運動部ではよくあるのだそう。

大人になると1歳の差なんて大したことないのに、学生の頃はとても大きく感じていたものです。

……話が少しそれましたが、そんな学生時代を経験すると、社会に出てもその認識を持ったまま、人格が形成されてしまいます。新人の頃は、ハキハキとあいさつをして、上司から可愛がられていたはずなのに、その人が上司の立場になってみるとどうでしょう? 「上司とすれ違ったのに、なぜ挨拶をしないんだ?」と、怒るようになり、会社でもその文化が浸透していきます。公務員でなければ、年功序列でもありませんし、なによりも上司と部下の距離ができてしまい、良い関係とは言えませんよね。

挨拶は新人からの認識は間違い。上司が見直すべき職場の習慣
出典: instagram.com
@chiekogrande (画像=『Cinq』より引用)

挨拶は立場関係なく、気が付いたらするべき 上司と部下の距離をつくらない、良い関係を保ちたいのであれば、挨拶は立場関係なく自ら挨拶していくべきです。

部下からすると、上司が挨拶してくれることは、嬉しいもの。会社全体の雰囲気も明るくなります。部下がハキハキと挨拶してくれたら可愛がりたくなるのと同じように、部下も挨拶されたら慕ってくれるように。自分のことを気にしてくれていることがすぐにわかるので、仕事にも一層気合いが入りますし、部下たちも見習って、自ら挨拶をしていこうと、注意をしなくても自然と身についていくものです。

挨拶をされた側は、自分を気にかけてくれていることがわかるので、上司の立場である人こそ率先して行うことで、いい関係が築けるのです。

また、挨拶がきっかけでコミュニケーションがより活発になることもあります。「おはようございます」を毎日繰り返していくと、相談事などができるきっかけを作ってあげていることになります。