山代温泉と山中温泉をはじめ、町中や山間の広いエリアに渡って素敵なカフェ&喫茶が点在している加賀。メニューやロケーション、インテリアにも個性が光り、その時の気分や目的に合わせて使い分けると旅の楽しみが広がります。 2つの温泉地のカフェを中心に、小松空港や小松駅周辺のカフェも紹介します。

1 実生(みしょう)

加賀棒茶の老舗で楽しむ選りすぐりの日本茶

わざわざ行きたい加賀エリア(片山津・山代・山中温泉、小松)の個性派カフェ&喫茶6選
(画像=「献上加賀棒茶」と「加賀棒茶のロールケーキ」のセット500円、『星野リゾート みちくさガイド』より引用)

動橋(いぶりはし)駅から徒歩約15分の場所にある「丸八製茶場」は、1863年(文久3年)に創業した加賀棒茶で知られる日本茶専門店です。本社・工場に併設した喫茶では、看板商品の一番茶の茎を焙じた「献上加賀棒茶」や、上質な葉を使用した「加賀ほうじ茶」をはじめ、煎茶や玉露、抹茶など、常時6種類の日本茶を揃えています。棒茶とほうじ茶はたっぷり2杯分楽しめます。お茶に付くお菓子は、「季節の和菓子」と「加賀棒茶のロールケーキ」を用意。上品な甘さで、お茶の芳ばしさや渋みと相性抜群です。

新しく誕生した完全予約制の茶室も話題

わざわざ行きたい加賀エリア(片山津・山代・山中温泉、小松)の個性派カフェ&喫茶6選
(画像=庭を借景にした憩いの空間。カウンター席もあります、『星野リゾート みちくさガイド』より引用).jpg)

落ち着いた和の空間が広がる喫茶は、座席をゆったり配し、くつろげる空間を演出。庭を眺めながら、日本茶を味わうひとときに心がほどけます。また、社名の「丸八」にちなんで、毎月8日に特別メニューが登場し、限定のお茶とお菓子のセットが味わえます。2019年7月には、「実生」の隣に新たなほうじ茶の茶室「双嶽軒(そうがくけん)」がオープン。完全予約制で、お茶3種と、それぞれに合わせたアテのコースが堪能できます。館内の物販では、各種日本茶が購入できるので、お土産さがしにも最適です。

わざわざ行きたい加賀エリア(片山津・山代・山中温泉、小松)の個性派カフェ&喫茶6選
(画像=実生(みしょう)『星野リゾート みちくさガイド』より引用)

石川県加賀市動橋町タ1番8
JR動橋(いぶりはし)駅から徒歩約15分
喫茶10:00~17:00(L.O.16:30)、物販~18:00、 双嶽軒11:00~、13:00~、15:00~(3部制。各回一組限定。最大8名)
定休日:水曜(祝日の場合は営業、翌日休み)
0120-42-4251
駐車場:無料

2 はづちを茶店

地産地消にこだわったオリジナルの甘味が人気

わざわざ行きたい加賀エリア(片山津・山代・山中温泉、小松)の個性派カフェ&喫茶6選
(画像=「草餅ぜんざい」1000円。加賀棒茶付き、『星野リゾート みちくさガイド』より引用)

山代温泉「古総湯」前にある「はづちを楽堂」内の甘味処。昔ながらのぜんざいや団子をはじめ、加賀市内にある「平松牧場」の牛乳で作ったオリジナルのミルクソフトクリームなど、地の物を使った甘味が揃います。中でも「草餅ぜんざい」は、山代温泉の名店「れん永昌堂」で炊いた「はづちを」オリジナルの餡を使用。備長炭で焼き上げた手摘みのヨモギ入り草餅が2個入って食べ応えがあり、餡の優しい甘さにほっとする人気メニューです。

古い街並みに溶け込む木造平屋建ての空間で憩う

わざわざ行きたい加賀エリア(片山津・山代・山中温泉、小松)の個性派カフェ&喫茶6選
(画像=地元の主婦が切り盛りするアットホームな雰囲気、『星野リゾート みちくさガイド』より引用)

茶店は古民家風の造りで、格子窓越しに眺める景色も風情たっぷり。店内には囲炉裏もあり、どこか懐かしい雰囲気が居心地の良さを誘います。甘味の他、「地酒きき酒セット」も好評で、石川県を代表する日本酒の飲み比べができるのも魅力です。
3月~12月の第1・3日曜日には、恒例行事「はづちをがわ市(朝市)」を開催。朝7~8時頃まで、加賀の野菜や手作り惣菜、無添加パンなどの出店が並びます。「はづちを茶店」でもコーヒーを販売しています。地元の方とも触れ合えて、旅の思い出になりそうです。

わざわざ行きたい加賀エリア(片山津・山代・山中温泉、小松)の個性派カフェ&喫茶6選
(画像=はづちを茶店『星野リゾート みちくさガイド』より引用)

石川県加賀市山代温泉18-59-1
JR加賀温泉駅から加賀温泉バス山代温泉・山中温泉方面行き乗車約13分、「山代温泉」下車徒歩約2分
9:30~18:00、11~2月 ~17:00
定休日:水曜(祝日の場合は営業)
0761-77-8270(はづちを楽堂)
駐車場:無料

3 TAKIGAHARA CAFE

小さな集落に誕生した地域密着カフェ

わざわざ行きたい加賀エリア(片山津・山代・山中温泉、小松)の個性派カフェ&喫茶6選
(画像=季節のガレット750円~とコーヒー500円、『星野リゾート みちくさガイド』より引用)

人口約180人の滝ヶ原町に、2017年にオープンした古民家カフェ。石川県産そば粉のガレットを中心に、自家畑と近隣で採れた旬の野菜を使ったサラダやスープなどが味わえます。ドリンクも手作りシロップで作る季節のジュースや、摘みたてのフレッシュなハーブティーなど、体に優しいものばかり。コーヒーは、スウェーデンのロースタリー(焙煎所)スタイルを踏襲した「STOCKHOLM ROAST TOKYO」の豆を使用。バナナケーキなどの自家製スイーツと相性抜群です。

地元とのつながりを感じる和やかなカフェ

わざわざ行きたい加賀エリア(片山津・山代・山中温泉、小松)の個性派カフェ&喫茶6選
(画像=地元の方も利用する憩いの場。店内では朝採れの野菜も販売、『星野リゾート みちくさガイド』より引用)

農業のある暮らしを探求し、2016年に移住者を中心とした古民家再生プロジェクトとしてスタートした「TAKIGAHARA FARM」。その関連施設として誕生した「TAKIGAHARA CAFE」も古民家を再生し、内装もスタッフの手で仕上げた温かみのある雰囲気です。自家畑では、ケールやパクチーといった町内で生産していない野菜を栽培し、他の野菜は近隣から仕入れて、地域交流を大切にしています。カフェの近くには標高約478mの鞍掛山(くらかけやま)の登山口もあり、自然がいっぱい。日常を離れてリフレッシュできるオアシスです。

わざわざ行きたい加賀エリア(片山津・山代・山中温泉、小松)の個性派カフェ&喫茶6選
(画像=TAKIGAHARA CAFE『星野リゾート みちくさガイド』より引用)

石川県小松市滝ヶ原町タ-2
JR加賀温泉駅から車で約15分
10:30~18:00(L.O.)
定休日:火・水・木曜
駐車場:無料

4 東山ボヌール

ランチ限定のビーフシチューライスが名物

わざわざ行きたい加賀エリア(片山津・山代・山中温泉、小松)の個性派カフェ&喫茶6選
(画像=「ビーフシチューライスセット」1,620円。「デンメアホットティー」付き、『星野リゾート みちくさガイド』より引用)

店名がフランス語で「幸せの時間」を意味するカフェ。たっぷりのドライフルーツとナッツで作る「森のケーキ」や、生搾りのフルーツジュースなど、丁寧に作られたメニューが味わえます。名物の「ビーフシチューライス」は、ランチタイム限定で提供。国産A5ランクの和牛を赤ワインに一晩漬け込み、柔らかくなるまで煮込んでおり、濃厚なコクと旨みが楽しめるひと品に仕上げています。熱々のスキレットに入ったライスにかけて味わうスタイルも好評です。

森を眺める特等席で心洗われるひとときを

わざわざ行きたい加賀エリア(片山津・山代・山中温泉、小松)の個性派カフェ&喫茶6選
(画像=緑に手が届きそうな2階のカウンター席、『星野リゾート みちくさガイド』より引用)

カフェがあるのは、山中温泉を代表する景勝地「鶴仙渓(かくせんけい)」の入り口。「東山神社」の鳥居の隣に佇む一軒家カフェです。1階はテーブル席が並ぶ落ち着いた空間で、ランチもカフェも利用できます。店内の奥には、様々な国の絵本が並ぶ本棚や、地元で活躍する作家の作品を並べた雑貨コーナーもあり、時間を忘れて過ごせます。森を眺めてリラックスするなら2階のカウンター席へ。緑の息吹を感じながら、スイーツやドリンクを味わう時間に癒されます。

わざわざ行きたい加賀エリア(片山津・山代・山中温泉、小松)の個性派カフェ&喫茶6選
(画像=東山ボヌール『星野リゾート みちくさガイド』より引用)

石川県加賀市山中温泉東町1-ホ19-1
JR加賀温泉駅から加賀温泉バス山代温泉・山中温泉方面行き乗車約32分、「山中温泉バスターミナル」下車徒歩約3分
9:00~17:00(L.O.16:30)、ランチ11:00~13:30(L.O.)
定休日:木曜
0761-78-3765
駐車場:無し

5 こまつ町家文庫

名作にちなんだ自家製ジャムが人気上昇中

わざわざ行きたい加賀エリア(片山津・山代・山中温泉、小松)の個性派カフェ&喫茶6選
(画像=濃厚ガトーショコラ450円と自家製シロップジュースのソーダ割り550円、『星野リゾート みちくさガイド』より引用)

築85年の町家を改装したブックカフェ。約5,000冊の古本に囲まれた空間で、おやつと軽食が味わえます。女性オーナーが作る無添加・無着色のジャム「世界文学ジャム全集」は、小説『坊ちゃん』をもじった「加賀棒っ茶ん」や「柚子の踊り子」など、名作にちなんだネーミングも話題です。店内ではそのジャムを、ケーキやトーストにトッピングして楽しめます。土曜以外のランチは前日までの予約制で、メニューは日替わり。旬の野菜を使った人気プレートは2名から注文できます。

古書とアートが融合した町家カフェ

わざわざ行きたい加賀エリア(片山津・山代・山中温泉、小松)の個性派カフェ&喫茶6選
(画像=もともと畳店だった町家を改装。座敷をカフェとして開放、『星野リゾート みちくさガイド』より引用)

「人と人をつなぐ文化交流の場になれば」という女性オーナーの思いから、店内は見学だけでも歓迎というオープンなスタイル。カフェには、美術家がこの店のために制作した襖絵が飾られ、2階には食器を中心とした古道具が並び、購入することもできます。店内にある本も購入できるので、地元の方もふらりと立ち寄ります。文学やアートに浸るティータイムが知的好奇心を刺激して、心まで満たされます。

わざわざ行きたい加賀エリア(片山津・山代・山中温泉、小松)の個性派カフェ&喫茶6選
(画像=こまつ町家文庫『星野リゾート みちくさガイド』より引用)

石川県小松市龍助町102
JR小松駅から徒歩約5分
11:00~18:00
定休日:日・月・火曜 ※臨時休業あり
0761-27-1205
駐車場:無し

6 村カフェ アレコレ

食べたい物が見つかる充実のフードメニュー

わざわざ行きたい加賀エリア(片山津・山代・山中温泉、小松)の個性派カフェ&喫茶6選
(画像=「渡りガニのトマトクリームスパゲッティ」1,404円、『星野リゾート みちくさガイド』より引用)

片山津温泉にあるレストランコミュニティー「カボチャ村」にあるカフェ。「アレコレ」という店名の通り、パスタやピザ、洋食、肉料理、丼物、うどん、スイーツまで約200種類揃う豊富なメニューが自慢で、地元ではファミリーをはじめ、幅広いお客様から親しまれています。お店がおすすめするパスタは、同じ敷地内にある本格ビストロと同じレシピで作るこだわりの品。中でも、「渡りガニのトマトクリームスパゲッティ」は、大ぶりのワタリガニを贅沢に使った名物です。この他、「金澤カレー」などご当地グルメも味わえます。

通し営業で使い勝手のいい地元でも人気のカフェ

わざわざ行きたい加賀エリア(片山津・山代・山中温泉、小松)の個性派カフェ&喫茶6選
(画像=ナチュラルな雰囲気のテーブル席。本棚に並ぶ雑誌などは自由に読める、『星野リゾート みちくさガイド』より引用)

地元客を中心に、観光客にも支持されている理由は使い勝手の良さにあります。深夜営業のカフェが少ない中、24時までオープン。朝から通し営業なのでランチタイムに縛られることもなく、観光を優先して予定を組めるのも魅力です。店内はテーブル席の他、広い座敷席もあり、子ども連れのファミリーにも人気。朝食からランチ、ディナー、カフェまで、好きな時間に使えて、いつでも同じメニューが味わえる、便利な一軒です。

わざわざ行きたい加賀エリア(片山津・山代・山中温泉、小松)の個性派カフェ&喫茶6選
(画像=村カフェ アレコレ『星野リゾート みちくさガイド』より引用)

石川県加賀市片山津温泉丁12-1 カボチャ村ビル1階
JR加賀温泉駅からタクシーで約5分
JR加賀温泉駅から加賀温泉バス片山津温泉方面行き乗車約22分、「湯の谷橋」下車徒歩約3分。
10:00~24:00(L.O.23:00)
不定休
0761-74-8562
駐車場:無料

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記事公開:2019/09/22