SixTONES・田中樹さんに軽くひとひねりされました。いや参った! 樹さんが不倫ドラマに出演されると聞いて、どんなねっとりした役かと思いきや、フタを開けてみればピュアな陶芸家役なのでした。え、こんな陶芸教室には……通いたい!

不倫に悩む男女の物語。田中樹の役どころは?

不倫に悩む男女の物語。田中樹の役どころは?『うきわ ―友達以上、不倫未満―』(テレビ東京系)は、ともに配偶者の不倫に悩む男女が、たがいの傷を共有し合ううち絆を深めていく物語です。樹さんは、ヒロイン・中山麻衣子(門脇麦さん)の夫・拓也(大東駿介さん)の上司・二葉一(森山直太朗さん)の妻・聖(西田尚美さん)が通う陶芸教室の先生・田宮悠役を演じています。

 登場人物の年齢は明記されていないので、俳優さんの実年齢を当てはめてみると、一(はじめ)は45歳、聖は51歳、そして悠先生は26歳になります。聖はしっかり者の姉さん女房で、非の打ち所のない女性に見えますが、一は妻に対してモヤついた疑心を抱えていました。

セリフなしの短いシーンなのに存在感がすごい

 第1話、妻の浮気を確かめるべく陶芸教室を見張っていた一は、その“相手”を見て打ちのめされます。だって、少女のように恥じらう妻を出迎えたのは、作務衣を着た好色そうなオヤジでなく、あまりにもソリッドで綺麗な青年だったから。

 ほんの短いシーンなのですが、樹さん演じる悠先生は「こいつには敵わない」と夫を絶望させる恋の死神のように見えました。これが樹さんのおそろしいところで、不器用な透明感と嬉しさを出し惜しみしない素直さが、役を通してダダ漏れしているのです。

 悠は初恋の人の訪(おとない)に沸く少年のように聖の肩を抱き、部屋に招き入れます。そこにベタついたいやらしさは微塵もなく、本当の“好き”だけが見えました。