お隣の国、韓国には日本とよく似ていて親しみやすい文化や習慣も多い反面、やはり外国、異なる部分もたくさんあります。
旅行などで訪れた時に比較的体験しやすい(?)と思われる内容をピックアップ!ほんの一部ではありますが、 在韓日本人が実際に体験した、見て驚いたという意見の多かったものをご紹介します!
※ここで取り上げているものは、在韓日本人が実際に見聞きした事を参考にしたものですが、必ずしも全ての韓国人に当てはまらないものもあります。
辛い食事の反動?甘いものへの欲求
韓国料理が辛いための反動からなのか、食後のアイスクリームが人気。昼休みの時間帯には、スーツ姿のサラリーマン集団がアイスクリームを食べながら歩いているという、光景を目にすることも。
セルフサービスでコーヒーを提供している食堂も多いですが、小さな紙コップで提供される自動販売機の甘いコーヒーか、甘いミックスコーヒーの場合がほとんど。
辛い(もしくは塩辛い)ものの後には甘いもの、また辛いものが欲しくなって、また甘いもの。というような永遠のループを表す「단짠(タンチャン)」という言葉もあります。
ファーストフードの飲み物もお替り可能
食堂のおかずのお替り無料が、韓国旅行の楽しみのひとつ。
ロッテリアなど日本でもお馴染みのファーストフードでも、コーラなどのドリンクのお替りが可能です。お替りをしたいときには容器をレジまで持って行き「リピル ヘジュセヨ(お替りお願いします)」と言えばOK!
しかし、2009年にはマクドナルドがお替り制度を廃止、ロッテリアなどでもコーラ、サイダーに限り1回までと制限がかけられるようになりました。心配な場合は「リピル テナヨ(お替りできますか)?」と聞いてみましょう。
持ち込んだホールケーキを箸でつつく
韓国の食事はシェアする文化、かつ直箸率高し。ケーキもその例に漏れません。従って、焼肉店の隣のテーブルでホールケーキを囲んで、箸でつついているグループがいても驚いてはいけません。
ちなみに食堂では、誕生ケーキの持ち込みは許可される場合が多いですが、あらかじめお店の人に断っておくのがマナーです。
どこでも出前!
韓国の出前はどんな場所でも配達してくれます。大学の敷地内や漢江(ハンガン)のほとり、公園など、野外であってもお客さんが望めば、大抵の場所に飛んできてくれます。しかも1人前でも配達してくれるお店もあるので、とても便利!
最近では出前アプリが多数登場。ジャージャー麺やチキンだけでなく、より幅広いメニューを選べるようになりました。
トマトは野菜か?果物か?
日本では野菜とされるトマト。韓国ではフルーツに近い扱いをされることも多く、果物屋さんにトマトが並んでいたり、フルーツの盛り合わせにトマトが入っていたりします。ひと昔前には、生クリームたっぷりのケーキにプチトマトがのっていたこともありました。
韓国のトマトジュースには塩ではなく、砂糖が入っていて、甘い味。トマトに砂糖をまぶして食べるのも一般的です。
遭遇率120%!?のペアルック
街を歩いていて見かけない日はないくらいに多いのが、ペアルックを着てデートするカップル。韓国にはカップル用品を専門に扱うオンライン・オフラインショップも存在。お揃いのTシャツ、帽子やカバン、時計に靴と、様々なアイテムをお揃いにすることができます。
ペアルックを着る理由は、好きな人と同じ服を着て歩けるのが嬉しいからなのだとか。
〇〇通りは、 どこもかしこも同じ店!?
なぜか一つの地域に同業者が集中していることの多い韓国。似たようなお店が立ち並んでいるために「○○通り」や「○○タウン」などと名付けられた場所も数多くあります。
中でもグルメ通りが多いのも特徴。同じメニューのお店が増えると、エリアとしての特徴ができてお客さんを呼びやすくなる、店舗間の競争により品質・サービス向上につながる、などの理由がもっともらしく囁かれていますが、真実はいかに??
店舗の休業日・営業時間は極めて弾力的
飲食店をはじめとする店舗の休業日・営業時間は、韓国では非常に弾力的に運用されています。個人経営の場合は店主の都合により、早仕舞いは当然、急なお休みも当たり前です。
それを避けようと事前に連絡する場合も、前日か当日の確認がベター。1週間前に営業すると言っていても、急な用事ができたと言ってお休みする場合もしばしば。日本とは異なることを知っておきましょう。
便利なカード社会
クレジットカード大国といわれる韓国。百貨店やマート、コンビニ、町の個人商店やタクシー、市場や屋台など、多くの場所でクレジットカードの使用が可能です。さらにモバイル決済も増加の一途、現金を持ち歩かない人も増えました。
韓国でも友人どうしで食事をしたら割り勘の習慣がありますが、계좌이체(ケジャイチェ、口座振り込み)が当たり前。テーブルの上で現金をやりとりすることはありません。
女性もあぐらの姿勢はOK
日本では、女性は胡坐(あぐら、韓国語で양반다리、ヤンバンダリ)の姿勢をNGとされますが、韓国ではOK。もちろん短いスカートの時や目上の人の前ではあぐらはかきませんが、お行儀が悪いという訳ではないので誤解のないように。
韓国も長らく床座文化のため、あぐらをかく姿勢が一般的でしたが、最近は膝の関節や股関節によくないという理由で、椅子とテーブルが推奨されています。
旧正月と秋夕は毎年違う日
韓国は少なくなったとはいえ、陰暦(旧暦)が生きている文化です。その代表的なのが旧正月(ソルラル)と秋夕(チュソク)。国民的二大休日は陰暦のため、毎年、異なります。
中高年以上の人では、誕生日を陰暦で祝う人も少なくありません。先祖の祭祀(チェサ、法事)を陰暦でする場合も。日本に比べると生活の身近なところで、陰暦が残っていると言えるでしょう。
新学期のスタートは3月から
韓国の義務教育は日本と同じく6・3制です。高校も3年、大学も4年となっており、教育制度は似ています。
違うのは新学期が始まる時期。韓国では3月から新年度がスタートします。従って卒業シーズンは2月。
学校関連では韓国の学校にはプールがないことも日本と違う点。最近はスイミングに通う子供が増えたり、組立式のプールで水泳の授業が行われたりしていますが、以前は韓国人はカナヅチが多い、というのが定説でした。
車のフロント部分に置いてある電話番号は何?
道端に駐車している車でよく目に付くのが、フロント部分に置かれた電話番号の書かれたメモやプレート。駐車スペースが少ない韓国では、車間をあけずに縦列駐車をしたり、二重駐車することも日常茶飯事。
他の車に出口を塞がれて、自分の車が出せないなんてこともしょっちゅう。そんな時には、フロント部分に置かれた番号に電話をかけ、移動してもらうよう連絡します。
車のドアの青いスポンジの謎
街中で、ドアの部分に青いスポンジを付けたまま走っている車をよく目にします。これは新車を出荷する際にドアを保護するためのクッション材なのですが、あまりにも車を大事にするがために、納車後ももったいなくて外せないのだとか。
もちろん車を傷から守るという目的もあるようです。確かにこのスポンジを付けたまま走っているのは、高級車に多いような気がします。
タクシーに乗るときは助手席へ!?
一人でタクシーに乗る際には、当たり前のように助手席に座る人がいます。これはタクシーの台数がまだ少なかった頃、相乗りが一般的だった頃の名残のようです。
今では相乗りすることはほとんどないので、こうした習慣は少なくなったようですが、年配の人の中にはつい助手席に乗ってしまう、という人もいるようです。また年齢を問わず、男性は助手席に乗る人が意外にいるような…?
地下鉄やバスで年配者に席を譲るのは基本
地下鉄やバスで、年配者が乗ってきた瞬間に席を立つ韓国の若者たち。日本だと寝たフリをはじめたり、席を譲ろうかどうしようと悩んだりする人の様子がうかがえますが、韓国の若者たちは当然のように席を譲ります。また、乗客があまりいない場合でも、優先席に座る若者はほとんどいません。
一方、妊産婦席が設けられたのは、ここ数年。韓国社会でも様々な取り組みが進められています。
同性の友達と腕組
韓国では友人関係でも比較的スキンシップがあるよう。女の子同士で腕を組む姿が「韓国女子」らしいイメージですが、今でも健在。 男の子同士でも肩を組んだり、手を取り合ったりすることも少なくありません。
ちなみに母息子、父娘が恋人同士のようにがっちり腕組、手つなぎしている光景も韓国では珍しくありません。
韓国人が年齢を聞くのは好奇心ではない
韓国人は初対面でも比較的、年齢を聞いてくることがあります。韓国人によると「お互いの関係性のため」とのこと。儒教が根付いている韓国では、年上に対する礼儀は絶対。敬語を使い続けるべきか、どんな態度をとるべきか、年齢はとても大切なのだとか。
韓国は数え歳の文化なので、年齢を回答する時は要注意。また、年齢をダイレクトに聞くのを避ける方法として、干支を聞いてくる場合もあります。同じだと思いますがね…。
韓国には浴槽のない家が多い
韓国では、たとえ家に浴槽があったとしても、日本のように沸かせるタイプではなく、お湯をためるタイプ。普段はシャワーのみで済ませる人が多いようです。
韓国のお風呂習慣としては、平日は家でシャワー、週末は銭湯やチムジルバンを利用し、湯船に浸かったり、サウナに入ったり、あかすりをしたりして、のんびりと時間を過ごします。
銭湯での場所取りは基本!?
銭湯で洗い場に洗面器などの荷物が置いてあったら、そこは誰かが使っているという証拠。誰もいないからといって無断で使うと、その場所の主が飛んできて怒られることもあるので注意しましょう。
タオルで隠すのは外国人だけ!?
「韓国の銭湯で身体を隠している人が居たら、それは外国人!」という話があります。確かに韓国の銭湯では、みな身体を隠すどころかかなり堂々とした態度で(?)銭湯内を歩き回っています。
サウナの中では裸のまま大の字で寝転がり、ひと昔前までは、脱衣場で裸のまま出前の冷麺をすする人達の姿を目撃することも…。
最近は銭湯への出前はできなくなり、施設内に食堂が併設の場合は食べ物の持ち込みが禁止されている場合もあります。
変わりゆく韓国文化
約10年前に本記事「似ているようで違う韓国の習慣」で取り上げたものの中には、2020年時点では、すでに見なくなってしまったものもいくつかありました。 習慣は時代と共に変化していくことがわかります。
セルカ(自撮り)が大好きな韓国人…だけじゃない 日本人も自撮り大好き。今やどの国でも当たり前に。
女子トイレがタバコ臭い…ことはもうない 女性がタバコを吸うなんて!という時代も過ぎ、トイレを含め禁煙区域も増えました。
見知らぬ人の荷物を持ってあげる…光景はほとんど見ない 以前は地下鉄やバスの中で座っている人が当たり前のようにしていましたが…。
通勤時間の地下鉄で無料新聞…はなくなった 各地下鉄駅の入口には無料タブロイド紙が設置。スマホの普及で新聞を読んでいる人は皆無に。
地下鉄の車内販売…もほとんどない 取り締まりが厳しくなり、数は激減。ミュージカル「地下鉄1号線(写真)」のモノ売りシーンも伝説に。
髪の毛が濡れたままバスや地下鉄に乗っている人…はどこへ行った? 朝シャン派が多い韓国人?女子高生は頭が濡れてるのが基本でしたが、最近はすっかり見ませんね。
提供・韓国旅行コネスト
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