お堅くてちょっと機械的なイメージに思われがちな銀行員も、喜怒哀楽の感情はあります。しかし、守秘義務などの制約から、感情を出せない苦労もあるのです。そんな銀行員の素顔が垣間見える裏話を、元銀行員が3つご紹介。銀行員ならではの特技や採用時の身元調査など、銀行への就職希望者が知りたい情報もお伝えします。
銀行員はそろばんの達人が多い
銀行員には「そろばんの達人」が数多くいます。
昔の銀行は伝票などの集計が手計算だったので、素早く計算できるそろばんの習得は必須条件。有段者は採用時も入行後も重宝されました。
一方、そろばんの未経験者は職場で肩身が狭い思いをすることも。「金額の打ち間違いが多い」という理由で電卓の使用を禁じられる中、特訓してそろばんを習得した銀行員も少なからずいました。
そのような背景もあり、ベテラン銀行員には「そろばんの達人」が多いのです。
現在は銀行でもそろばんは使わなくなりましたが、筆者の自宅近くの銀行窓口にはそろばんを傍らに置くテラーがちらほら。今もなお、銀行の「そろばんの達人」は健在のようです。
銀行員は社内恋愛が多い
昔から、銀行員は社内恋愛で結婚する人が多くいます。
かつては結婚相手を探すために銀行員になり、同僚の男性にアプローチする女性も少なからずいました。
近年そのような女性はほとんどいませんが、今も社内恋愛で結婚する人は多いようです。その理由として考えられるのが、銀行員という仕事の特殊性でしょう。
億単位のお金を動かす銀行員は、非常に神経を使う職業です。しかし、銀行員には守秘義務があるため、仕事上の悩みがあっても、うかつに口外できません。
しかし、社内の異性ならその悩みを共有できることも多いので、いわば同志のような形で社内恋愛に発展しやすいのです。
なお、夫婦で同じ銀行の場合、夫婦で同じエリアに転勤できる銀行が増えました。それも、銀行員に社内恋愛が多い理由の一つでしょう。