暑い季節なってくると、赤ちゃんの水分不足が心配になりますよね。「麦茶もあげたほうがいいのかな?」と思うものの、そもそも飲ませても大丈夫なのか悩むパパママも多いでしょう。この記事では、赤ちゃんに麦茶をあげる時の注意点やポイントを紹介します。
赤ちゃんに麦茶はいつからあげていいの?
赤ちゃんに麦茶を飲ませてもいい時期と、気をつけたい点について詳しく見ていきましょう。
生後1ヶ月からOK、しかし無理に与える必要はない
麦茶は、カフェインを含まないため基本的には生後1ヶ月から赤ちゃんに与えてもOKです。市販の赤ちゃん用麦茶にも「生後1ヶ月頃から」と記載があります。ただし、無理に赤ちゃんに麦茶を飲ませる必要はありません。離乳食が始まるまでは、母乳やミルクが赤ちゃんの主要な栄養源となります。母乳やミルク以外の水分は基本的に必要ないとされているため、離乳食が始まるまでは夏場やお風呂上がりの水分補給も母乳やミルクで十分とされています。
母乳だけではどうしても水分補給が追いつかない場合や、水分補給をミルクで補おうとするとミルクの1日の規定量を超えてしまう場合などは、水分補給に麦茶を使うのもいいでしょう。ただし、麦茶を与えて赤ちゃんのお腹がいっぱいになってしまうと、肝心の母乳やミルクが飲めなくなってしまい栄養不足になってしまうおそれもあるので、あげすぎないように注意してください。
完全母乳の赤ちゃんは麦茶を与えると母乳を飲まなくなってしまうことも?
完全母乳の赤ちゃんは、麦茶を与えると母乳を飲まなくなってしまうことも? 赤ちゃんに麦茶をあげた場合、普段飲んでいる母乳と味が違うため、苦味を感じて驚いたり嫌がったりする場合があります。逆に、完全母乳で育っている赤ちゃんに哺乳瓶で麦茶をあげてしまうと、哺乳瓶が楽に感じ、吸うのに力が必要な母乳を飲まなくなってしまうこともあります。ユニセフと世界保健機関(WHO)による「母乳育児を成功させるための10か条」にも、「医学的な必要がないのに母乳以外のもの水分、糖水、人工乳を与えないこと」と記されており、母乳育児を進める上で母乳以外の水分を与えることを積極的に勧めていません。
生後6ヶ月ころ離乳食が始まったら徐々に麦茶で水分補給を
生後6ヶ月ころになり赤ちゃんの離乳食が始まったら、麦茶での水分補給も進めていきましょう。今まで母乳やミルクで補っていた栄養分は、離乳食によって固形物に切り替わります。母乳やミルクの量や回数が減ってきたら、その分麦茶で水分を補いましょう。
離乳食後の麦茶は赤ちゃんの口の中を清潔に保つ働きも
離乳食が始まると、赤ちゃんのお口のケアも必要になってきます。離乳食を食べさせたあとに麦茶を飲ませれば、赤ちゃんの歯に付着した汚れをさっと落とすことができ、お口をきれいに保つことができます。早い子では生後4ヶ月ごろに乳歯が生える場合もあるので、虫歯にさせないためにも食後のケアを忘れないようにしたいですね。
赤ちゃん用麦茶にはどんな種類があるの?
赤ちゃんにあげる麦茶には、粉末タイプ、ペットボトルタイプ、紙パックタイプがあります。それぞれに特徴がありますので、用途に合わせて使用すると便利ですね。
粉末タイプ
粉末タイプの麦茶は、少ない量を作りたい時に便利です。水で簡単に溶かせるものも多く手軽です。ただし水は、白湯、もしくは軟水のミネラルウォーターを使いましょう。塩素が含まれる水道水や硬水のミネラルウォーターは、赤ちゃんの内臓に負担がかかるため使用しないでください。
ペットボトルタイプ
ペットボトルタイプの麦茶は、自宅でも外出時でもマグやコップに移しかえて適量だけ使うことができる点が便利です。蓋をして冷蔵保存することができるので無駄がありません。
紙パックタイプ
紙パックタイプの麦茶は、ペットボトルよりも小さく飲み切りサイズで、調合する手間もありません。持ち運びが便利なため、お出かけ時におすすめです。
赤ちゃんに麦茶をあげる時のポイント
アレルギー発症に気をつけ、はじめはスプーン1杯からあげる
乳幼児期に食物アレルギーを起こしやすい食べ物としては、卵・牛乳・小麦・大豆などがあげられます。麦茶の原料は小麦ではなく大麦なので、小麦アレルギーとは直接的な関わりはないとされています。しかし、麦茶でアレルギーが起こらないとも言い切れません。赤ちゃんに初めて麦茶をあげるときは、まずはスプーン1杯から始め、赤ちゃんに変わった様子が出ないかどうか確認しましょう。赤ちゃん用のやわらかいスプーンを使い、パパママがお手本を見せながら飲ませます。慣れてきたら、2杯、3杯と少しずつ増やしていきましょう。上手に飲めるようになりスプーンでは足りなくなってきたら、ストローマグや、コップにステップアップしていきましょう。