2019年、韓国ではどんな話題・イシューがあったのでしょうか? コネストの「最新の韓国ニュース」コーナーの中から、特に話題性の高かったテーマ10件をまとめてみました!

[1]日韓関係、急速な冷え込み

コネストが選ぶ2019年韓国の10大ニュース
(画像=『韓国旅行コネスト』より引用)

7月1日に日本政府が韓国への輸出管理体制を見直すと発表、これに反発する韓国政府がWTO(世界貿易機関)に提訴するとして対抗。以降「日韓貿易戦争」「日本の韓国への経済制裁」などの言葉が飛び交い、両国の対立がくっきりと浮かび上がってきました。

続けて8月にはGSOMIA(軍事情報包括保護協定)の破棄を韓国政府が決定。日本政府がこれに抗議するなどして、溝は深まるばかりとなりました。 その背景には歴史問題による両国の軋轢や意見の食い違い、自国内の政治・経済事情などが複雑に絡み合っています。結局、GSOMIA失効期限直前に破棄しないことが決定され、両国首脳会談も復活するなど、状況打開の取り組みが進められています。

しかし、「嫌韓」「反日」など両国間で刺激的なニュースが報道されるにつけ、政治とメディアと市民の間にギャップが生まれていきました。

[2]日韓旅行事情、上期と下期で天国と地獄

コネストが選ぶ2019年韓国の10大ニュース
(画像=『韓国旅行コネスト』より引用)

2019年夏頃まで韓国人の人気旅行先トップは日本でしたが、日韓関係の悪化で日本製品不買運動が起こり、旅行商品もその対象となりました。

日本以外の海外や韓国内旅行に転じる人が多く、航空便も日韓路線は大幅減便、日本側の観光産業は大打撃となりました。

同じく夏頃まで、韓国を訪れる日本人観光客は前年比約20%の成長を続け、日本のテレビ番組でも韓国旅行を紹介する特集が数多く組まれるなど、韓国旅行ブームの再来と言われるほどでした。

関係悪化が表面化した7月~8月も前年比ではプラス成長だったものの、秋頃から徐々に陰りを見せ始めています。

[3]関係悪化に負けない!日韓草の根交流

コネストが選ぶ2019年韓国の10大ニュース
(画像=『韓国旅行コネスト』より引用)

日韓両国政府間の関係改善の糸口が見えない中でも、市民レベルでの交流は続けようという取り組みは各地で行われました。

特に2019年に15回目を迎えた「日韓交流おまつり」は開催そのものを危ぶむ声や開催当日の安全などの問題も危惧されていましたが、無事、日韓両国で開催され、多くの来場者で賑わいました。

また、そうした気運を下支えしたのが日本の若者たちだと考えられています。幼い頃から韓国文化に親しんできた10~20代は政治情勢にはとらわれず、行動する傾向にあるようです。

[4]K-文学「キム・ジヨン」が日本でヒット

数多くの日本文学が翻訳出版され、書店のベストセラーコーナーを飾る韓国に対して、韓国文学の翻訳出版数はまだ少なく、他の韓国カルチャーに比べるとマイナーな存在であった日本で、韓国の文学作品が話題となりました。

コネストが選ぶ2019年韓国の10大ニュース
(画像=『韓国旅行コネスト』より引用)

韓国で100万部を超えるベストセラーとなった小説「82年生まれ、キム・ジヨン」。女性としての生き方、悩みや葛藤を描いた作品は韓国だけではない多くの国々の女性から共感を得て、日本でも翻訳小説としては異例の10万部を超えるヒットとなりました。

また、人気俳優コン・ユ、チョン・ユミ主演で映画化され、小説の読者とは違う層からも注目されています。いずれにしてもK-POPや韓国旅行以外で韓国社会に関心が持たれるきっかけとなったことにより、K-文学に熱い視線が注がれています。

[5]PM2.5の影響、2019年も深刻

コネストが選ぶ2019年韓国の10大ニュース
(画像=『韓国旅行コネスト』より引用)

NソウルタワーではPM2.5の予報濃度に応じ、照明の色を4つに分けているとのこと NソウルタワーではPM2.5の予報濃度に応じ、照明の色を4つに分けているとのこと 例年春先に発生する「PM2.5」が、2018年同様、1月に猛威をふるいました。冬のソウルの風物詩であるソウル広場前のスケートリンクが運営中断、観測史上最悪の濃度を記録など、状況が改善される兆しはありませんでした。

OECD加盟国を対象にしたランキングに変換した結果、韓国はチリに次いで2番目に空気が悪いという不名誉な結果となり、国民の健康への影響も心配され、楽観視できない状況が続いています。

[6]レジ袋や紙コップ禁止、環境への取り組みが急ピッチで進む

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(画像=『韓国旅行コネスト』より引用)

昨年からカフェで店内飲食の場合、使い捨て容器が禁止され、韓国では資源ゴミの削減やリサイクルがますます身近な取り組みとなってきました。続いて、大型マートなどでの使い捨てレジ袋が禁止され、21年にはカフェでの紙コップの使用が禁止される見込みです。

飲食店の全面禁煙の時もそうですが、韓国ではやるとなったらあっという間に制度が変更になります。環境問題は待ったなしの状況なので、こうしたスピーディな取り組みは韓国の良さと言えるでしょう。

[7]パク・ユチョン、麻薬使用で逮捕。芸能界引退

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(画像=『韓国旅行コネスト』より引用)

JYJパク・ユチョンの元恋人が覚醒剤使用で逮捕され、パク・ユチョンも一緒に薬物を使用していたと供述。これを受けて緊急会見を開いたパク・ユチョンは潔白を表明。事の成り行きにファンは固唾をのんで見守りました。

しかし麻薬検査で陽性反応が出て、その後の調査で麻薬使用を行っていたことが明らかになり起訴。執行猶予付きの有罪判決が出され、芸能界も引退することに。

一世を風靡した人気グループの出身であり、俳優としても活躍、昨年には兵役を終え、これからの活動が注目されていただけにファンに大きなショックを与えました。

[8]不祥事続きのBIGBANG、完全体を見ることなくV.I脱退

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(画像=『韓国旅行コネスト』より引用)

K-POPの世界的人気を牽引したBIGBANG(ビッグバン)。2017年からメンバーが順次、兵役に就き、完全体復活を待ち望むファンにもたらされたのは不名誉なニュースの数々。

T.O.Pは大麻吸引、G-DRAGONは兵役中の特別待遇疑惑、 D-LITEは所有するビルの違法営業疑惑と続き、V.Iは「バーニングサン事件」への関与、自身が経営する企業への投資家に対する性接待、常習賭博容疑など、韓国芸能界の三大事務所と言われるYG、その所属アーティストであるBIGBANGの度重なる不祥事に社会は大きな衝撃を受けました。

結局、 V.IはBIGBANG脱退、芸能界引退を発表し、所属事務所であるYGエンターテインメント代表であるヤン・ヒョンソクにも数々の疑惑が浮上、一連の騒ぎの責任を取って代表を退きました。V.I脱退後、メンバー4人はすべて兵役を終えましたが、BIGBANGとしての再始動はどうなるのでしょうか。

[9]悪質な書き込みが原因か?芸能界に相次ぐ悲報

コネストが選ぶ2019年韓国の10大ニュース
(画像=『韓国旅行コネスト』より引用)

芸能人が投稿したSNSなどに対して、悪質な書き込みを行う一部ネットユーザーにより、投稿者である芸能人が精神的に追い込まれていくという状況が問題視されていましたが、10月、f(X)(エフエックス)の元メンバーで女優のソルリが自らの命を絶つという悲しい事件が起きてしまいました。

ソルリの死を悼み、親交のあった芸能人がイベントを中止するなどした他、悪質な書き込みには強硬対応をすべきだと業界団体も動き始めました。

しかし、悲しみが癒えないうちに、KARA(カラ)の元メンバーで歌手・女優のク・ハラも11月に自宅で死去。多くのファンがその早すぎる死を悼みました。

[10]「タピる」は韓国でも大ブームに

日本の流行語大賞2019のトップ10入りした「タピる」。大ブームとなった「タピオカ」「タピオカドリンク」は同じく韓国でも空前のブームとなりました。台湾の人気店である「THE ALLEY」「TIGER SUGAR」などが続々と進出するだけでなく、既存のカフェチェーンにもタピオカメニューが勢ぞろい。

コンビニや屋台、SNS映え用の類似品(?)など、タピオカのメニューがないところはないと言ってよいほど、各ジャンルを席巻しました。