こんにちは、ファッションスタイリスト&ライターの角佑宇子(すみゆうこ)です。30~40代女性からのファッションのお悩みでよく聞くのが、「似合う服」と「好きな服」が一致しない問題。「この服ステキだけど、私には似合わないな」と断念した経験、あなたにもありませんか?
似合わないからといって、好きなものをあきらめなければいけないなんて、悲しいですよね。本当は、似合わないなら……“似合う”に寄せればいいんです!
そのテクニックについてはプロに聞くのが一番! ということで、前回に引き続きパーソナルスタイリングもおこなうファッションレンタルショップ「airCloset×ABLE(エアクロエイブル)」店長・パーソナルスタイリストの熊谷麻衣子さんに話を聞きました。
“好き”と“似合う”が違っても、あきらめる必要はない!
――前回は似合う服のテイストを見極める方法について聞きましたが、今回は「似合う服と好きな服が違う」と悩んでる人に向けて、アドバイスをお願いします。
熊谷さん(以下、熊谷)「もちろん、なかには好きなテイストの服とお顔立ちがマッチしないケースもあります。ですが、“好きだけど自分にマッチしない服“でも、工夫次第で上手に着こなせますよ!」
――では、好きな服をあきらめる必要はないということですね!?
熊谷「はい。服は基本的に素材・色・デザインで構成されています。その全ての要素が自分の顔立ちとかけ離れすぎていると、『似合わない』という印象を受けます。でも、3つのうちのどれか1つでも似合う要素が含まれていれば、全く似合わない、という印象にはならないので、あとは工夫次第でカバーできます」
似合いにくい服も、素材・色・デザインで「似合う」に寄せる
――たとえば、「カジュアルな服が似合いにくい“大人っぽい顔立ち”の人が、どうしてもパーカーやTシャツを着たい」という場合はどうすれば良いでしょうか?
熊谷「パーカーのようにカジュアルな服でも、素材に高級感があったり、装飾がシンプルだったりすると、カジュアルな印象は弱まります。たとえばポリエステルやレーヨンなど、光沢感のある素材が含まれていると、大人っぽい顔立ちの方にも馴染みます。あとは、大人っぽさを求めるなら紐やポケットがないものを選ぶことも大事です。カジュアルな装飾があると、子どもっぽい印象を与えがちです」
――なるほど! 本来自分に似合いにくい服でも、素材やデザイン次第で、「似合う」に寄せていけるんですね。
熊谷「その通りです! ほかにも、コーディネート次第で与える印象を調整できます。たとえばパーカーに合わせるボトムスとして、高級感ある黒のスキニーデニムを選ぶと、大人っぽいコーデに仕上がりますよ」
――コーディネート次第で印象を調整できるなら、 “このアイテムは似合わないからダメ”と一概に決めつけなくて良いのかも!