「鷲子山上神社」は、栃木県那須郡那珂川町と茨城県常陸大宮市の県境に位置する神社です。一つの神社が栃木県と茨城県、両県の文化財に指定されている全国でも大変珍しい神社となっています。本記事では、そんな全国的にも珍しい「鷲子山上神社」の見どころをご紹介します。
特徴だらけの「鷲子山上神社」について
特徴①:栃木県と茨城県の県境にある神社
一番の特徴は、栃木県と茨城県の県境に位置する神社であるということ。大鳥居のちょうど中央が県境で、奥の本殿の中央を通るという全国的にも大変珍しい神社です。以下の写真を見ていただくと分かるかと思いますが、左が栃木県、右が茨城県となっています。
江戸時代まで水戸領でしたが、時代は変わり明治になると、廃藩置県が実施され、県境が神社の中央となりました。大鳥居を通り過ぎると、楼門(安養閣)があります。この楼門も県境に位置しており、左が栃木県、右が茨城県となります。
全国的にも珍しく両県の文化財に指定されています。
特徴②:栃木県と茨城県で読み方が異なる神社
本記事を読まれている皆さんは「鷲子山上神社」という表記を見て何と読むかすぐ分かりますでしょうか。筆者は最初スムーズに読むことができませんでした。実はこの神社、正式には栃木県と茨城県で読み方が異なります。
栃木県側では、"とりのこさんしょうじんじゃ"、茨城県側では、"とりのこさんじょうじんじゃ"で登録をされ、宮司も別々にいるという珍しい神社。ただし看板などの通常の表記は、茨城県側も"とりのこさんしょうじんじゃ"となっており、統一されています。
特徴③:数多くのフクロウ像がある神社
県境に位置するだけでもかなり珍しいですが、その他の特徴として、数多くのフクロウ像がある神社であるという点があげられます。
鷲子山の神様は、天日鷲命(あめのひわしのみこと)といわれる鳥の神様です。また、古くよりフクロウが幸福を呼ぶ神鳥として崇められていることもあり、境内には、日本最大級と言われる大フクロウ像や数多くのフクロウ像があります。そのため、金運アップや運気上昇など、パワースポットとしても知られています。
大フクロウ像は、鳥居をくぐり抜けて階段を上っていくのですが、階段の下からでも十分その大きさを確認することができます。運気上昇など一番人気のパワースポットで、フクロウ大仏やフクロウだるまとも呼ばれています。
参拝者の目を楽しませてくれる「福ふくろう(不苦労)ロード」
約100体のふくろうが迎えてくれる約350メートルの「福ふくろう(不苦労)ロード」では、様々なフクロウ像が参拝者を出迎えてくれます。いくつか代表的なフクロウ像をご紹介します。
【1】九星ふくろう
福ふくろう(不苦労)ロードの入口にあるのが干支の「九星ふくろう」です。
自分の星を見つけて、生まれ持った才能や資質などを確認しましょう♪
【2】十干・十二支ふくろう
十干・十二支は、その組み合わせで60年で一回りします。60歳で還暦を迎えるというのはここからきています。
「十干・十二支ふくろう」は、中央に十二支、その両側に5体ずつ十干ふくろうが並んでいます。
【3】大神様のお使い お願いふくろう(不苦労)
大神様のお使いとして、三体のふくろうが、2016年11月に設置されました。
大神様のお使いにお願いを託すとともに、その願いが叶ったら感謝を伝える場所でもあります。
【4】福ふくろうロード近く!笑顔ふくろう
福ふくろうロードの近くにあるのが「笑顔ふくろう」です。
ふくろうのお顔が再現されています。遠くから楽しむことができます。
四季の花を楽しめる神社
「鷲子山上神社」は、ほぼ一年を通して四季の花を楽しめる場所でもあります。筆者はちょうど、あじさいの時期に訪問しましたので、その様子をお伝えします。(2021年はあじさいのピークが終了しました。)