結婚生活も長くなり、夫婦の間もマンネリ化。もはや10年以上もセックスレス。
そんな男性が妻に浮気をしてもかまわないとほのめかした。妻の帰宅が遅くなる日があり、夫も今や外で恋をしている。それでも「最後に一緒に墓に入るのは妻」と思っているという。
結婚20年で夫婦仲はよいけれど
「うち、夫婦仲はいいんですよ」
タクヤさん(48歳)はそう言ってニコッと笑った。渋い顔立ちに愛嬌のある笑み。自分の魅力をわかった男ができる表情である。
結婚20年、現在18歳と15歳の子がいる。妻は3歳年下だから結婚したときは25歳だった。
「僕が一年浪人しての大卒、彼女は短大卒で会社の同期だったんです。同期会で知り合って、みんなでテニスをしたりキャンプをしたりしていく中で親しくなった。周りから結婚しろという圧力がかかって結婚した感じですね」
妻は第一子誕生とともに退職、下の子が小学校に入るころにパートを始めた。子どもが小さいころはタクヤさんも極力、早く帰宅して手伝いたかったが、残業や接待が多く、なかなか思うようにはいかなかった。
「当時、僕の独身の妹が近くに住んでいたので、夜などよく手伝いに来てくれていました。妹はずっと独身で働いていますが、今も妻とは仲がいいですね」
夫婦の絆は固いと信じて
タクヤさんと妻の間にも特に諍(いさか)いはなく、長い結婚生活を過ごしてきた。ふたりとも争いごとは嫌いだし、感情的になるのも避けたいタイプ。
「妻は言いたいことがあると、箇条書き的に言うクセがあるんです。最近の不満は、ひとつこれこれ、ふたつこれこれ、というように。
普通に話すとどうしても感情が入ってしまうので、そうすると新婚時代に言われました。めったに不満を言うこともないんですが、まれに箇条書きを目の前で宣言されることがあります」
4年前、寝室で言われたのが、「私たち、8年もセックスしてない。する気があるかないかだけ教えて」だった。
セックスレス、破局離婚不仲夫婦カップル「聞いたときは、え、そんなにしてなかったっけと思いましたが、そういえば下の子が生まれて半年後くらいに、妻から拒絶されたんですよ。それをきっかけに誘えなくなった。そう言ったら『ごめん、記憶にない』と。
とはいえ、妻も別に今さら僕としたいわけではなさそうだった。『僕たちは夫婦として信頼関係があるよね』『ある』『じゃあ、きみが外で恋をしても僕はかまわない。もう一度、僕を男として見るきっかけになるかもしれないし』という会話がありました。妻は考え込んでいましたね」
それ以降も夫婦の関係は何も変わっていない。タクヤさんは妻が好きだし信頼している。おそらく妻もそうだろうと考えている。それと「婚外恋愛」は別の話だと彼は言う。