インテリアのアクセントになる観葉植物。グリーンがあるかないかで、お部屋の雰囲気は格段に変化します。しかし、植物の種類やサイズはもちろん、インテリアとの相性など、選ぶのがとても難しい…。そこで今回は『GREEN FINGERS』に伺い、グリーン選びの基本を教えていただきました。
プラントアーティスト川本諭氏が手掛けるグリーンショップ
『GREEN FINGERS』は国内外で活躍するプラントアーティスト・川本諭さんがオーナーを務めるライフスタイルショップ。NYやミラノにショップを展開しています。1点ものの作品や雑貨を中心にアクセサリーからプランツまでが揃います。
川本さんといえば、独創的な審美眼でグリーンを彩る鬼才。植物単体ではなくインテリアの中にある植物、そしてその植物自身が持つ自然美と経年変化を基軸にアートディレクションしています。
そのため、こちらのお店にはホームセンターやお花屋さんにはないような特徴的な植物、そして植物だけでなく古着や雑貨も販売しています。『GREEN FINGERS』は男性のファンが多いのも特徴。川本さんが生み出す男性的な植物の表情に魅了されるのか、旦那さんに連れられてくるファミリーやお1人で来られる男性のお客さんも多いのだそう。デートの途中で立ち寄るのにもぴったりのお店です。
水やり以上に大切なのが“環境”!
「お部屋に植物を飾ってみよう」と決めたとき、真っ先に「平日は忙しいし、手入れしやすい植物はないかな?」と考える人は多いのではないでしょうか?
水やりのことを考えると、給水頻度の少ない多肉植物やエアプランツが育てやすいですが、室内で育てるのにはその条件だけではうまくいきません。つい、水やりのことばかりを気にかけがちですが、水やりと同じくらい重要なのが“環境”なのだそう。
湿度と通気性、特に日当たりは植物にとって最も重要。こまめに給水しなくても育つサボテンやエアプランツも、適した環境でなければ日焼けや腐食など不調をきたしてしまいます。
「サボテンや多肉植物は、水やりは少ない分、日光が必要ですから窓のない玄関やトイレなどには適しません。一方、シダ類は湿度を好むので、浴室などでも育つものがあります。日光がさんさんと降り注がなくても、自然光の明るさがあれば、観葉植物は育てられるものが多いです。要は、置きたい場所の環境にマッチした植物を選ぶことも大切だとお伝えしています」とスタッフさん。
ベランダなど屋外で育てる場合は、夏と冬の厳しい環境変化に耐え得るかも重要なポイント。特にここ数年、夏は猛暑、冬は雪が降ったりもします。極端な環境なので、状況に応じて室内に移動させるなどのケアが必要です。観葉植物を選ぶときは、育てる環境や置きたい場所の環境を店員さんに伝えると、的確なアドバイスをもらえますよ。
お手入れいらずのドライも活用
一方で、まったく日当たりのないお部屋にお住いの方、平日休日ともに多忙で植物を育てることが難しい方は、どんなグリーンを選べばよいのでしょうか?
「そういった方におすすめしているのが、オリジナルで作っているブリザードやドライ、アーティフィシャルプランツで作ったオブジェです。ガラスの容器に入っていてそのまま飾れるうえに、枯れることはないので、半永久的に楽しむことができます」。
『GREEN FINGERS』では大きめのものから、机の上にぴったりなサイズのオブジェが揃っています。こちらはギフトにもぴったりですよ。
インテリアのように植物をコーディネート
グリーンを選んだら、次はインテリアとのコーディネートです。川本さんが経年変化を大切にしているので、お店で販売されている鉢や鉢皿も使うごとに味わい深くなる素材とデザインのものばかり。
「鉢に図柄があるものを選んだり、鉢と鉢皿をあえて色違いにしたり、鉢皿は水を受けられればいいので食器を鉢皿使いとするご提案もしています。自由な発想で、器を選ぶと自然とインテリアともマッチしてくるはず。選ぶのが難しい方には、お店では植物を鉢にコーディネートし植込みしてあるものも販売しています。私たちとしても、自由な発想を提案するイメージで、セレクト&コーディネートしているので、それを気に入ってもらって購入していただけると嬉しいですね」。
垂れ下がるタイプの植物は吊り下げるハンギングでのデコレーションも素敵。ナチュラル素材のハンギングロープは定番でよくありますが、『GREENFINGERS』にはメンズライクなインテリアにもマッチする、レザー素材のハンギングも販売されています。
店内ではテーブルや本棚に植物を陳列してあるので、自宅での飾り方の参考になります。小さめのものは目線に近い高さにすると、すっと目に入るので◎。
「最初からたくさんの植物を飾ろうとすると難しく感じられるかもしれませんが、まずは、お部屋の中に小さな“グリーンコーナー”を作り、1〜2鉢からでも始めるといいですよ。ちょっとずつ増やしていくのも楽しいです」。
「私たちがセレクトする植物は、実はマニアックで珍しい種類のものばかりではありません。割とスタンダードな品種ながら、灰色がかったくすんだ葉色やグラデーションが美しいものなど個性的な表情をした植物を選んでいます。植物も1点モノ。アンティークを選ぶようにグリーンを選んで欲しいですね」。育てる環境に注意しつつ、飾る場所や器は常識にとらわれず好きなデザインやシチュエーションを選ぶと唯一無二の楽しみ方ができますよ。
■お店情報
GREEN FINGERS
※三軒茶屋のお店は閉店いたしました。現在はニューヨークとミラノでブランドを展開中。
提供・PARIS mag(シンプルで上質なライフスタイルを提案するWEBマガジン)
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