普段何気なく使っているいろんな言葉、「寒いですね」「月が綺麗ですね」「星が綺麗ですね」といった言葉の種類には、隠れ言葉というもう一つの意味の言葉と返事があります。今回は「寒いですね」の隠れた意味について紹介します。後半では日本語独特のもので、特に有名な「月が綺麗ですね」や、今回取り上げる「寒いですね」などの類語の意味についてご紹介しているので要チェックです!
「寒いですね」の意味は?
「寒いですね」には別の種類の意味がある
一見何事もない言葉である「寒いですね」。冬のご近所さんとのあいさつにも使われる言葉ですが、その中にもうひとつの意味があることを知っていますか?それは、「抱きしめてください」という情熱的な愛の言葉。日本語の中には、こんなにさりげなく、素敵に相手に愛を伝える言葉があるのです。これを隠れ言葉と言います。
一般的ではない言葉の使い方
あくまで「寒いですね」を「抱きしめてください」という意味にとるのは、とても文学的で特殊なことです。通常の言葉にはない意味を持たせるときには、その使い方をしっかり考えて使ってくださいね。
「寒いですね」の隠れた意味を知ってみよう
こうした「2つの意味を持つ言葉」の元になったのが元英語教師だった夏目漱石だといわれています。英語の授業で生徒が「I love you」を「我、君を愛す」と訳したときに「通常の日本人はそんなことは言わない。月がきれいですね、くらいにしておきなさい」という意訳をしたのが始まりだというのが有力な説です。
「寒いですね」と言われた時の返事の仕方は?
「寒いですね」にOKの返事をするときには
ロマンチックな場所で意味ありげに「寒いですね」と言われたとき、それが「抱きしめてください」であったときのOK返事の一番いいのが「暖かいのがいいですね」。「暖かいです」には「貴方が隣にいてくれて幸せです」という意味があります。「貴方に隣りにいてほしい」という意味を込めて、そんな返事はいかがでしょうか。
「寒いですね」にNGの返事をするときには
もし好みでない男性に「寒いですね」を言われても、わいわい騒ぐのはNG。趣のある言葉で、さりげなくスルーするのが日本の美ですよ。「雨やみませんね」には「もう少し隣にいたいです」の意味があります。言葉を変えて「この雨はすぐにやみますよ」とさりげなくスルーして、その場から移動するのがいいかもしれません。
それ以外の意趣ある返事の種類
ここまで出てきた「寒いですね」をはじめとする趣のある意味のある美しい日本語。ほかにもたくさん種類があります。ロマンチックなものから殺伐としたものまで、いろんな種類の言葉遊びが生まれています。この機会にぜひ覚えておいて、さりげなく自分の気持ちを伝えてみてください。
美しい日本語の類語
「夕日がきれいですね」 貴方の気持ちが知りたいです
「今日はとても幸せです」 貴方とあえて幸せです
「今日は少し肌寒いですね」 手をつないでください
「明日は晴れますか?」 明日私の思いは晴れますか?
「虹がきれいですね」 貴方とつながりたいです
「死んでもいい」 愛しています
「雨やみませんね」 もう少し隣にいたいです
「寒いですね」の意味は相手に伝わる?
男性の中には元文学青年がいるかも
文学好きな女性の中にはそんなロマンチックな美しい日本語が通じる男性が好み、という方もいらっしゃるかもしれません。男性の中にも、若いころに文学青年だった人がたくさんいます。夏目漱石の逸話から「いつかこんな言葉を使ってみたい」と思っている人もきっといるはず。いろんな人と話して試してみてください。
「寒いですね」を記憶に残せば検索してくれるかも
全く寒くない、昼間の大通りなどで突然「寒いですね」とつぶやいたら、きっとデートの相手もびっくりするでしょう。「大丈夫?」と言ってくる男性が多いと思いますが、勘のいい男性はその言葉に何か意味があることに気づいて、こっそり検索するかもしれません。使いどころをうまく使って意味があることを伝えましょう。
基本的に伝わらないものとして使ってみよう
とはいえ、こうした「美しい日本語」があることを知らない人が世の中には大半です。こうした2重の強い意味を持つ種類の言葉や類語を使うならあくまで「今自分が思ったから」という自己完結で使うことをお勧めします。「わかってくれない!」と怒るのは筋違い。普通の男性はあなたのようにロマンチストではありませんよ。
「寒いですね」を使ってみたい時はどうすればいい?
寒くないときに言ってみるのがいい
「寒いですね」を使うなら、その言葉が相手にピンとこない場所で何気なく使ってみましょう。のんびりお酒を飲みながら暖かい場所でぼつりと「寒いですね」と言われたら、多少勘のいい男性なら「何か意味がありそう」と思ってくれるかもしれません。「この人なら伝わる!」という思い込みや勝手な期待感を持たないように。
あくまで自分の気持ちがあふれたときに
夏目漱石が「愛しています」を「月がきれいですね」に意訳したのは、あくまで自分の気持ちを置き換えて言うことで、相手に無理な決断や驚かせることがないようにという「日本人らしさ」から。なので「寒いですね」を使うなら、自分の気持ちがふくらんでどうしようもなくなったときに、一言相手に言ってみましょう。
違う「寒い」に勘違いされないように
「寒い」という言葉は、現代では温度のことよりも、「それサムいし」という「引いた」ときに使われることが多いもの。同じ「寒いですね」でもせっかく使って、相手には「ドン引きした」と伝わってしまわないようにしましょう。違う温かい意味があるのだ、とわかるように、知らない人にもわかりやすい場面で使ってみて。