韓国の国民健康保険
韓国でも日本と同様に、国民は毎月一定の金額を支払って健康保険に加入しています。診療費の30％*を本人が負担し、残りは国民健康保険公団が負担します。加入している外国人は韓国人と同等のサービスを受けることができます。
これまで外国人(在外国民含む)の健康保険加入は、職場加入者を除いて任意でしたが、2019年7月より、6ヶ月以上韓国内に滞在する外国人には健康保険加入が義務付けられることになりました。
※留学(D-２)、一般研修(D-４)に対する義務加入猶予は終了。2021年3月1日より健康保険加入及び保険料の支払い義務が生じます。
*健康保険の本人負担額は入院、外来、医療機関の規模などによって異なります 韓国国民健康保険公団(外部サイト)※日本語あり
健康保険は職場加入と地域加入のどちらか
韓国で職を得て働いており、四大保険への加入義務がある人の場合は「職場加入者(직장가입자)」となり、それ以外の学生、アルバイト、フリーランスなどで滞在中の人は「地域加入者(지역가입자)」となります。
韓国人と結婚した人で本人が「職場加入者」でない場合は、配偶者の扶養家族となり、本人が健康保険に加入する必要はありません。ただし、配偶者が勤務する会社などで手続きが必要です。必ず確認をしましょう。
国民健康保険の地域加入者とは
6ヶ月以上韓国内に滞在する外国人には健康保険加入が義務付けられています。「地域加入者(지역가입자)」に該当するのは、主に、留学(D-２)、一般研修(D-４)、ワーキングホリデー(H-1)、在外同胞(Ｆ-４)などの在留資格を持つ人と考えられます。 健康保険証と加入案内(韓·英)が郵送されてくる 健康保険証と加入案内(韓·英)が郵送されてくる
【加入資格の発生日】 ・韓国居住期間が6ヵ月を越えた翌日(期間中に韓国外に出国しても30日を超過しない場合) ・職場加入者の被扶養者の資格を失った日 など
【加入資格の喪失日】 ・在留資格期間が終了した翌日 ・職場加入者の被扶養者の資格を得た日 など
【申請方法】 ・外国人登録をした時点で、自動的に健康保険公団に一括加入処理がなされるため、別途、申請は不要 ・韓国居住期間が6ヵ月が経過すると、健康保険証と加入案内が外国人登録をした住所に郵送される
国民健康保険料の支払い
保険料は所得·財産に応じて個人(家庭)単位で算定されます。地域加入者である外国人は本国の財産·所得などの把握が難しいため、前年度11月の平均保険料を賦課(ふか)しています。
【実際の保険料(参考)】 2018年度11月平均保険料：113,050ウォン ※留学(D-２)、一般研修(D-４) 、F-4(在外同胞留学)の場合、50%の保険料軽減の対象
【保険料の納付方法】 ・翌月の保険料を毎月25日までに事前納付 ・自動振り込み、銀行、クレジットカード、電子収納、ポータルサイトでの徴収など ※自動振り込み、払い戻し事前口座を申請すると保険料納付と払い戻しに便利
【保険料に滞納がある場合】 ・(保険給付制限) 保険料を滞納した場合には、納付期限の翌月1日から完納するまで、病院や医院利用時健康保険の特典の制限 ・(ビザ延長等の制限) 法務部にビザ延長等の各種在留許可申請時、在留期間等の不利益が発生 ・(滞納処分) 期限を決めて督促をし、その期限までに保険料を納付しなければ所得・財産・自動車・預金等に関し、滞納処分を通じて法的徴収をする。
韓国の国民健康保険Ｑ＆Ａ
Q:ワーキングホリデー(H1)ビザで韓国に1年滞在予定です。健康保険に加入しないとダメですか？
A:はい。加入する必要があります。2019年7月より、6ヶ月以上韓国内に滞在する外国人には健康保険加入が義務付けられることになりました。
加入資格は「地域加入者(지역가입자)」となります。健康保険公団に問い合わせるか、仕事をしている場合は会社の担当者に確かめてください。
Q:語学学校に通う留学生(D-4)です。健康保険を払わなかったらどうなりますか？
A:保険料を滞納した場合、納付期限が含まれる月の翌月1日に健康保険の加入資格を失うことになります。ただし、滞納分を納付期限が含まれる月の末日までに支払った場合は問題ありません。
また保険料未納で資格喪失をした場合、再加入は不可能です。ただし、職場加入は可能です。 この他、ビザ延長などの在留資格申請時、在留期間などの不利益が発生する可能性があります。
Q:勤めていた会社を辞めてフリーランス(F-4)で働くことになりました。健康保険はどうなりますか？
A: 「職場加入者(직장가입자)」から、「地域加入者(지역가입자)」への加入資格が変更になります。会社を退職して「職場加入者」の資格を喪失した日から30日以内に、健康保険証の記載事項等の変更届を健康保険公団に提出してください。
Q:結婚(F-6)して、韓国に住んでいます。健康保険はどうなりますか？ 本人が仕事を持ち、職場で「職場加入者(직장가입자)」として健康保険に加入する場合は、勤務先の会社で手続きを行ってください。
仕事をしていない、もしくはアルバイトなどの非正規雇用の場合は、配偶者の扶養家族となります。 配偶者が勤務する会社などで手続きが必要です。確認をしてください。
Q:韓国に居住する場合、日本の国民健康保険はどうなりますか？ 韓国居住のために住民登録の海外転出をすると、日本での国民健康保険の資格がなくなります。しかし、海外滞在期間が短く(およそ1年未満)住民登録の転出届をしない場合は、引き続き日本での国民健康保険の資格が継続します。
この場合は健康保険料を日本と韓国の両方で支払うことになりますが、各自の事情にあわせて検討するのがよいでしょう。
旅行者のための健康保険情報
知っておこう！海外療養費給付制度
海外旅行中に病院で治療、入院した場合の医療費は出国前に全額支払わなければなりませんが、国民健康保険または社会保険等の被保険者は、帰国後に「日本で保健医療を受けた場合に準じた医療費」を受給できる制度です。
申請には「領収内容明細書」や「診療内容明細書」など治療した医療機関に作成を依頼する書類が必要ですが、その記載方法により給付額が大きく変わってくることがあります。
日本人の韓国での医療をサポートする「日本人メディカルビレッジ」が提携する病院では、上記明細書の記載方法を周知していますが、念のため書式を提示すると良いでしょう。その他の病院で必要書類の作成を依頼する場合は、書式に則って記入してもらうようお願いすると良いでしょう。
※給付申請の方法や注意点、必要書類の書式ダウンロードは「日本人メディカルビレッジ」や「全国健康保険協会」のホームページ(外部リンク)をご参考下さい。
幅広い補償で安心、海外旅行傷害保険
旅行者が利用する海外旅行傷害保 険。健康保険と海外旅行傷害保険ではカバーしている範囲が異なります。在住者は健康保険だけでなく、海外旅行傷害保険に加入しておけば慣れない韓国生活も安心して過ごせるでしょう。
海外旅行傷害保険は治療費だけでなく、死亡・後遺障害や救援者費用、賠償責任、携行品損害、緊急一時帰国費用などの補償がセットになっているものが多くあり、自分の目的や予算に合わせて様々なプランを組むことができます。
また、保険会社によっては、旅行先の国に24時間日本語対応の医療・保険相談サービスを用意しているところもあるので、万が一の場合でも心強いでしょう。
提供・韓国旅行コネスト
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