トルコ最大の都市イスタンブールの観光スポットは主にヨーロッパ側にありますが、よりローカルな雰囲気を楽しみたいのなら、アジア側の街の散策がおすすめです。一日かけて、カドゥキョイをゆっくり満喫するコースをご紹介します。
カドゥキョイの玄関口「ハイダルパシャ駅」
イスタンブールの代表的な観光スポットはヨーロッパ側に多いため、ホテルもヨーロッパ側にとる人が多いでしょう。アジア側へのアクセスは簡単なのか、と心配するかたも多いかもしれませんが、エミノニュやカラキョイといったヨーロッパ側の埠頭から船で簡単に渡ることができます。その際に、船から見えてくるのがハイダルパシャ駅です。
ハイダルパシャ駅は、1906年にドイツ人の建築家によって建てられたため、ネオ・ルネッサンスドイツ様式となっています。かつてのベルリンからバグダットまでを結ぶ鉄道計画においては重要な地点とされ、オスマン帝国崩壊後はトルコ国鉄のターミナル駅として多くの人を出迎えました。
2013年に廃線となってからは使用されていませんが、現在はカドゥキョイの玄関口のシンボルとなっています。
カドゥキョイの埠頭で海風を感じながらカフェタイム
カドゥキョイの埠頭付近には、スィミットというゴマ付きのパンを売る屋台や軽食をテイクアウトできるビュフェ(büfe)があります。朝、お腹が空いていれば、屋台で買ったものを埠頭付近にあるベンチに座って食べるのもいいでしょう。
もしくは、カドゥキョイで船を降りたあと、埠頭の上階にあるカフェに行くのもおすすめです。イスタンブール・キタップチュスでは、ハイダルパシャ駅を目の前にして、ボスポラス海峡の風を感じながらゆっくりとカフェタイムを楽しむことができます。
いよいよ街を散策
朝の腹ごしらえができたら、さっそくカドゥキョイを散策します。特に目立つ観光名所がないぶん、カドゥキョイではイスタンブールで暮らす人々の飾らない生活を垣間見ることができます。小さな商店や街角のパン屋さん、個性的なカフェなど、気になるお店があれば気軽に立ち寄ってみましょう。
カドゥキョイの埠頭を降りてすぐのモダ地区には、地区を一周する赤い路面電車がありますので、「観光バス」のように利用して街を見て周るのもカドゥキョイならではの楽しみ方です。気になる場所があれば、降りて散策してみるのもいいでしょう。イスタンブールの船やバスなどの公共交通機関で使うことができるプリペイドカード、イスタンブールカードを使って乗ることができます。
イスタンブールカードについてはこちらの記事をご参照ください。
ランチタイムはいつも満席!「チヤ・ソフラス」
カドゥキョイでランチするなら、チヤ・ソフラスは外せません。1987年創業のこのお店では、ロカンタ・スタイルでトルコの伝統的な家庭料理を楽しむことができます。ロカンタ・スタイルは、席についてメニューを見て注文するのではなく、ショーケースに並んでいる料理を実際に見て注文します。トルコ語がわからなくても、欲しい料理を指で指し示せば店員さんが取り分けてくれます。
料理はどれも上品な味わいで、メインディッシュ一皿だけでもかなりボリュームがあります。高級なレストランは敷居が高いけれど、上品なトルコ料理を心行くまで味わいたいときに、ぜひ利用したいお店です。
ストリート・アートに触れる
ランチが終わったら再び街の散策に出かけましょう。ヨーロッパ側とは違い、アジア側は物価が旅行者向けになっていないことが多いので、妥当な価格のお土産を探すのにもいいかもしれません。
お土産探しをしながら、街の至る所に隠されているストリートアートに目を向けるのも忘れずに。カドゥキョイは、街全体が巨大美術館のようになっている遊び心溢れる街なのです。
モダンなカフェで一休み
楽しい街歩きの合間に立ち寄りたくなるような個性的なカフェが、カドゥキョイにはたくさんあります。たくさんの魅力的なカフェの中でも、モダンな雰囲気のストーリー・コーヒー・アンド・フードは、手作りのスイーツや軽食、そしてスペシャリティーコーヒーで有名なカフェです。
散策に疲れたときにちょっと腰を下ろすのにぴったり。テイクアウトして、次に紹介するモダ海岸でゆっくりするのもいいかもしれません。