2020年の日本人の個人金融資産は1,946兆円となりました。コロナ禍でも株高が進んだことにより、この1年だけで130兆円も増えた計算になります。しかし、投資に消極的な日本人は個人資産全体が増えても喜べない事情があります。日本人の多くは余ったお金を貯金に回していますが、貯金するだけでは日本人は貧乏になってしまう可能性が高いのです。

日本人の投資率はわずか14%!

日本銀行の調査によると、日本人の家計における投資率はわずか14%に留まります。アメリカは51%、であり、比較すると日本人の家計における投資比率がいかに少ないかがわかるでしょう。

また、1998年から2018年までの20年間で、アメリカの家計の金融資産が2.7倍、・イギリスの家計の金融資産は2.3倍に拡大しています。しかし、日本の伸びは1.4倍にとどまっています。これも、日本人が投資に消極的なのが原因といえるでしょう。

世界の株価はどんどん上昇していますが、株式投資などをしなければ個人が株高の恩恵に預かることはできません。日本人で投資をしているのは富裕層がほとんどですので、投資をしなければ富裕層だけにお金が集まり、格差がどんどん広がるのです。

また、投資をすると利益に対して税金がかかります。個人が投資で儲かれば、税収が増えるので、国としての経済力を高めるためにも個人の投資は不可欠です。

日本円の価値が落ちる可能性が高い

日本では金融政策として日銀が国債を買い取って、新しく刷ったお金を政府に渡すということを繰り返しています。日本円の総量が増えれば当然日本円の価値は下がってしまいます。その結果、日本円だけしか保有していないと相対的に資産の価値が落ちてしまう可能性があるのです。