フランスの年度末は6月。この時期のフランスは、年度末のバタバタと長い夏休みに向けての高揚感にあふれた独特の雰囲気が漂っています。めんどうな税金の申告もあり、会社はバタバタでなんだか落ち着かない…なのに、頭の中は夏のバカンス計画のことでいっぱいです!
子どもたちの学校も6月で終了し、2ヶ月の夏休みを挟んで新年度は9月から始まります。
一見、日本とは年度の区切りが違うだけのように思いますが、年度末から年度はじめへの雰囲気はかなり違います。何しろ2ヶ月もの夏休みを挟んでからの新年度。とてつもなく大きな「区切り」が一旦入るというイメージです。
6月のママたちはキッズの習いごと選びに大忙し!
さてこの年度末に、学校に通う子どもを持つ親たちは、9月の新年度からの習いごとの登録に大忙し。日本の習いごとは、月謝制で空いていればいつでも入れるというものが多いですが、フランスの習いごとのほとんどが1年ごとの年度単位(ごくたまに学期ごと)なので、6月の年度末までに次年度の申し込みや支払いを済ませ、9月から一斉にスタートというシステムなのです。
7月と8月の夏休みは、夏休み限定の期間集中型の習いごと(日本の塾でいう夏季講習のようなもの)が別に設定されています。
さまざまなスポーツを扱うスポーツセンターのようなところもあちこちにありますし、音楽、アート、スポーツ、語学など、いろいろな分野のものを扱う習いごとセンターのようなところも。それぞれパリ市管轄、教会管轄、民間など運営もさまざまです。
フランスは小学生までは、親かベビーシッターなど大人の送り迎えが必要なので、学校と習いごとと家の位置や通いやすさもとても重要なこと。(日本のように子どもがひとりで電車に乗って学校に通ったり、塾や習いごとから1人帰ってくるという姿はないのです!)
施設によって、5月下旬から6月下旬にかけて申し込み開始日程が違うので何をどう組み合わせるか、作戦を立てるのも一苦労。申し込み開始初日には人気の習いごとをゲットするために何時間も並んだり、親たちも結構必死になっています。
何しろこれで9月からの1年の生活スケジュールが決まってしまうから!
私も長年、子どもを持つ友人たちの話を聞いてはいたけれど、自分も参戦するようになってからは6月のお母さんたちの頑張りぶりと忙しさがリアルに身をもってわかるようになりました…。
乗馬、音楽、バレエ、ミュージカル…フランスらしい習いごとも
さて、そんなフランスの習いごとは、テニス、水泳、バレエなどのダンス、柔道、空手、剣道、ミュージカル、演劇、絵、工作、陶芸、サッカー、音楽、体操、ピアノやギターなど各種楽器、などなどありとあらゆるものがあります。
かなり意外だったのが柔道の人気ぶり。柔道は男女問わず人気で、習いごとの選択肢が少ない小さい頃にとりあえず始めるものとしてバレエと並んでトップ3に入るくらいおなじみの習いごとなのです。
おもしろい変わり種としてはサーカスなんていうのも!体操などの延長でちょっとアクロバティックなこと(玉乗りとか)を習えたりして人気です。
音楽に関しては個別の楽器を始めるのは、少し年齢が上がってから(早くても5、6才以降くらい)。小さな頃は「エヴェイユ・ミュージック」といって、音楽全般の情操教育のクラスがほとんどで、オーケストラに登場するさまざまな楽器のことを勉強したり、音を聞いたり触ったり、世界各国の民族音楽を聞いて踊ったり。音楽にまつわること全般を体験していくというクラスが一般的。とても興味深いポイントです。
日本とはちょっと違うフランスの習いごと事情。前述の通り、通年の習いごとは9月から6月まで。まだまだ長い2ヶ月もの夏休みの過ごし方や習いごとに関しては、フランス独特のものがたくさんあるのですが、またこの話は次の機会に♪
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