リゾート気分が満喫できる神奈川県葉山町。その中でも今回は相模湾の背後に富士山がそびえ、「かながわの景勝50選」にも選ばれている夕日が見られるパワースポット「森戸大明神」をご紹介します。ご利益、ご神徳、御朱印などの解説も必見です。
神奈川県葉山町にある、灯台と鳥居のコラボで名高い「森戸大明神」
絶景スポットとして有名な「森戸大明神」は、神奈川県三浦郡葉山町にある神社です。江の島からは車で約20分ほど、相模湾沿いにある森戸海岸の一角に鎮座します。
森戸大明神の御由緒
1160年に起きた平治の乱で負け、伊豆に流された源頼朝は静岡県の三嶋神社を信仰しており、源家が再度繁栄することを祈願しました。念願が叶い天下を取った頼朝は1180年、鎌倉から程近いこの葉山に三嶋明神を歓請、感謝の念をささげたことが森戸大明神の御由緒です。
森戸大明神には歴代の将軍がこの地で流鏑馬(やぶさめ)や笠懸(かさがけ)、相撲などの武事を行ってきました。また災いが起った際に朝廷によって行われていた禊「七瀬祓(ななせはらい)」の地としても重要視されてきたそうです。
このように、源氏をはじめ徳川家さらには明治天皇も参拝に足を運ばれた由緒ある神社なのです。
二柱からなる御祭神
本殿には大山祗命(おおやまつみのみこと)・事代主命(ことしろぬしのみこと)の二柱が祀られています。大山祗命は日本神話に登場する山の神様で、三嶋神社に由来しています。また事代主命は『日本書紀』に登場する神様で、国譲りの神様としてあがめられています。
御神徳
森戸大明神で賜れる御利益には、御祭神に由来し、開運厄除・安産・子宝・家内安全・商売繁盛・交通安全・恋愛成就・技芸上達そして水難除の御神徳が賜れます。
森戸大明神の見どころ
富士山をバックに映える裕次郎灯台と鳥居の絶景
何と言っても森戸大明神の魅力は、相模湾を望む絶景!神社裏手の階段を登っていくと、相模湾の絶景を眺められます。天気の良い日には富士山まで見られます。
この周辺の夕日は「森戸の夕照(せきしょう)」として「かながわの景勝50選」にも選ばれており、ロケーションは抜群です。参拝客とともに多くのカメラマンが絶景を狙いに足をはこびます。特に夕日が富士山に沈む光景は神秘と絶景のコラボ!人気のパワー&フォトスポットです。
またそこからは、相模湾に浮かぶ名島(菜島)の赤い鳥居と森戸灯台(通称:裕次郎灯台)も見られ、神秘的な光景が広がります。
境内裏にある天然記念物の飛柏槇(ひびゃくしん)
先述の絶景スポットへ向かう道には、葉山町指定の天然記念物「飛柏槇(ひびゃくしん)」の木があります。
またそこからは、相模湾に浮かぶ名島(菜島)の赤い鳥居と森戸灯台(通称:裕次郎灯台)も見られ、神秘的な光景が広がります。
また千貫松という立派な松の木も見られます。
二柱からなる御祭神
また駐車場の奥海側にはマルチーノ公使ベルツの記念碑や詩人堀口大学の誌碑、大正・昭和天皇即位の御大典記念碑、源頼朝公別墅跡など歴史ある石碑が立ち並び、情緒あふれます。
パワーに満ち溢れる境内社・兼務社
絶景ばかりが注目されがちですが、境内にももちろん見どころはあります。神門の次に一の鳥居をくぐると、本殿までまっすぐな参道が伸びています。その両脇にはたくさんの境内社と兼務社が鎮座し、境内は神秘的な雰囲気でパワーに満ち溢れています。
おせき稲荷社
宇迦之御魂大神を御祭神とし、咳止めや病気平穏さらには技芸上達の御神徳があるといわれています。古来よりのどを使ったり、咳が止まらない人からの信仰があります。
水天宮
天御中主神を御祭神とし、子宝・安産・育児の御神徳があるとされています。
総霊社
英霊・祖霊・そして水子の霊を供養してくれる総霊社家内平穏のご利益も賜れます。
畜霊舎
保食の神を御祭神とし家畜やペットの健康長寿などの御神徳が賜れます。家畜ペットの守護神としても信仰されています。
また境内には須賀社・神明社・森山社が鎮座し、須佐之男命、天照皇太神・向津日売命、櫛稲田姫命が祀られています。