並ぶのが嫌いなフランス人が行列するという、パリで人気のサロン・ド・テ「マミ・ガトー」。 実は、日本人のパティシエール(お菓子職人)、マリコ・デュプレシさんがフランス人の夫とオープンして18年になります。
「マミ・ガトー」は、パリのおしゃれ百貨店「ル・ボン・マルシェ」近くにあります。パリ在住のフリーアナウンサー、中村江里子さんも通っている、オススメのお店だそう。
店内は、ぬくもりのある、かわいいおうちのダイニングイメージです。
日本人パティエールの、簡単でおしゃれなパリごはん
その「マミ・ガトー」のマリコさんが、『パリのひと皿ごはん』という初のレシピ本を上梓しました。日本でも手に入る材料と簡単なレシピで、小さなフルコースになるおしゃれなひと皿ごはん、25皿を提案しています。
「お店で出している料理というより、日本のみなさんが気軽に作れるように工夫しました。 いつもの料理もひと皿にきれいに盛り付けるだけでも、気分が変わります。後片づけも食器が少なくてラクですし(笑)。コロナ禍でもおうちの食卓を楽しんでいただくヒントになったらうれしいですね」とマリコさん。
「コルドン・ブルー」は、フライパンで作るフランス風・肉料理
今回はマリコさんのひと皿の中から、特に身近な素材で簡単なレシピを紹介してもらいました。それは「チキン・コルドン・ブルーでひと皿」。ワンプレートに前菜のライスサラダとコーンスープ、チキン・コルドン・ブルーとデザートのヨーグルトゼリーの組み合わせです。
チキン・コルドン・ブルーの材料は、安くてたんぱく質豊富でみんな大好きな「鶏むね肉」。そして、ライスサラダは、なんと冷やご飯を使います。この2つのレシピをご紹介。こんな身近な素材で、パリごはんが作れちゃうんですね!
鶏むね肉で作る「チキン・コルドン・ブルー」
コルドン・ブルーは、薄くたたいた肉にハムとチーズをはさんだカツレツのこと。フランスでは、おなじみの料理です。本来は子牛肉を使いますが、鶏肉や豚肉でも合いますよ。パサッとして単調になりがちな鶏むね肉が、ハムとチーズをはさむひと手間でおいしさと料理のランクがアップ! ぜひお試しください。
●材料(2人分) 鶏むね肉 1枚(約400g) ハムの薄切り 2枚 スライスチーズ 2枚 薄力粉・溶き卵・パン粉 各適量 サラダ油 適量 レモンの薄切り 2枚
●作り方
- 鶏むね肉は、縦半分に切る。横に包丁を入れ観音開きにする、ラップにはさみ、1枚ずつ肉叩きまたはめん棒などで、5~6㎜の厚さで均等になるように叩きのばす。
- 肉の両面に塩、こしょうをし、開いた片側にハムとチーズをのせ、もう片側の肉をかぶせ、サンドイッチ状にする。
- 薄力粉、溶き卵、パン粉の順に衣をつける。
- フライパンにサラダ油を深さ1㎝くらいまで入れて約180℃に熱したら、3の肉を入れ、揚げ焼きする。片面約3分焼いたら、返して、さらに約3分が目安。
- ペーパータオルに取り、油をよくきったら、器に盛り、レモンの薄切りを添える。
「ライスサラダ」は野菜のおすし、前菜にぴったり
ライスサラダは、サラダとしても肉や魚料理の付け合わせにしてもおいしい、いわば、野菜のちらしずし。カフェっぽさがグンとアップします。枝豆やコーン、チーズを加えても!
●材料(2人分) さやいんげん 50g きゅうり 1/2本 パプリカ 1/4個 セロリ 1/4本 ミニトマト 4個 冷やご飯 1杯 サニーレタスの葉 2枚 ドレッシング サラダ油 大さじ2 米酢 大さじ2 マスタード 小さじ1 塩・こしょう 各適量
●作り方 1.さやいんげんをさっと塩ゆでにして冷水に取り、水気を切って1㎝長さに切る。 きゅうり、パプリカ、セロリはすべて約1㎝の角切りにする。ミニトマトはヘタを取り、4等分に切る。
2.ボウルにドレッシングの材料を入れてよく混ぜたら、ご飯、1の野菜を加えて、混ぜる。
3.器にサニーレタスを敷き、2のライスサラダを盛る。
ワンプレートに盛り合わせて、映えも楽しむひと皿ごはん。後片付けもラクラクです。
マリコさんのレシピは、フランスのおなじみの家庭料理や自宅で作る料理なので、作りやすいものばかり。それを組み合わせたおしゃれな小さなフルコースのワンプレート25皿を掲載した『パリのひと皿ごはん』は、なかなか行けないパリの気配も満載です。
忙しいときこそ、おいしく、ちょっとおしゃれにおうちカフェ風のごはんを楽しみたいですね。
【マリコ・デュプレシ Mariko Duplessis】 製菓学校卒業後、洋菓子店でパティシエールとして勤務。1994年に渡仏し、リッツ・エスコフィエ校で再びフランス菓子を学び、ル・コルドンブルー・パリで料理コースを卒業する。ホテルブリストル、タイユバンで研修を積む。98年結婚。フランス人の夫との間に一女。2003年、パリにオープンしたサロン・ド・テ「マミ・ガトー」は待つのが嫌いなフランス人が連日行列をなすほどの人気店となる。
<文/女子SPA!編集部> 女子SPA!編集部
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