周りの女性と比べて、自分の貯金額が多いか少ないか気になる人もいるのではないでしょうか。
女性の年収は男性より少ない傾向であり、一気に多くのお金を貯めるのはなかなか難しいところ。
女性が着実に貯金を増やすには、継続的にコツコツ貯金するのが現実的です。

こちらの記事では、独身女性の平均貯金額を年代別にご紹介します。
さらに貯金ができる女性とできない女性の違いや、貯金額を増やすための3つのコツも解説します。

「貯金をもっと増やしたい」と考えている女性は、ぜひ参考にしてくださいね。

年代別に見る!独身女性のリアルな貯金額

それではさっそく、年代別に独身女性の平均貯金額を見ていきましょう。

総務省統計局による『平成26年全国消費実態調査 全国 貯蓄・負債に関する結果[単身世帯]』を参考に、30歳未満から50代女性の平均貯金額と平均年収をご紹介します。

平均貯金額には預貯金などの通貨性貯蓄のほか、投資商品や生命保険などが含まれます。

出典:平成26年全国消費実態調査 全国 貯蓄・負債に関する結果[単身世帯](総務省統計局)

30歳未満女性の平均貯金額と平均年収

30歳未満の女性は友人との遊びや飲み会の機会が多く、お金を浪費しやすい世代といえます。
そんな30歳未満女性の平均貯金額と平均年収は、次の通りです。

  • 平均貯金額:138万6000円
  • 平均年収:280万2000円

平均年収の約半分にあたる、138万6000円が30歳未満女性の平均貯金額です。
新卒として働き始める22歳から毎月1万6000円弱を貯め続ければ、30歳前に貯められる金額です。
月1万6000円弱と考えると、そこまで負担の大きい貯金額ではなさそうですよね。

しかし誘惑の多い30歳未満女性の中では、毎月きちんと貯金できる人は限られているのかもしれません。

30代女性の平均貯金額と平均年収

30代は20代よりも年収が増え、金銭的に若干のゆとりが出る世代。
30代女性の平均貯金額と平均年収がこちら。

  • 平均貯金額:397万円
  • 平均年収:355万4000円

30代女性の場合、平均貯金額が平均年収を上回る数字となりました。
30歳未満の平均貯金額138万6000円と比較すると、約3倍の金額を貯めています。

また30代女性の貯蓄内訳として、株式や投資信託の資産保有率が増えているのが印象的です。
30代は「貯金で貯める」より「投資で増やす」と考える女性が多くなったとうかがえます。

投資は若いうちから始めた方が資産を増やしやすく、万が一失敗したときでも、働いたお金で埋め合わせができます。
そのため、30代は投資デビューにちょうど良い世代といえるでしょう。

40代女性の平均貯金額と平均年収

老後の生活を現実的に考え始める40代。
40代女性の平均貯金額と平均年収は以下の結果となりました。

  • 平均貯金額:959万円
  • 平均年収:394万1000円

40代は平均年収が全世代の中でピークを迎えるため、貯金を増やす最大のチャンス。
そして40代女性の平均貯金額は、30代女性の貯金額と比べて約562万円も増えたことが分かります。

しかし貯蓄内訳を見てみると、普通預金などの通貨性貯蓄は約28万円しか増えていません。
つまり、40代女性の多くは金利の低い普通預金には貯金せず、資産をさまざまな金融商品に振り分けているということです。

50代女性の平均貯金額と平均年収

50代は定年退職を目前に控え、老後の生活資金を準備する最後の機会と言っても過言ではありません。
そんな50代女性の平均貯金額と平均年収をご紹介します。

  • 平均貯金額:1382万5000円
  • 平均年収:358万6000円

50代になると平均貯金額は1300万円を超えています。
貯金額のうち通貨性貯金は約253万円に留まり、その他の約1130万円は定期性預貯金・生命保険・株式などの資産に分散されています。

また50代女性の平均年収は40代女性より低い傾向にありますが、60代になると定年退職を迎えるため、さらに収入が少なくなるでしょう。

定年退職後は年金と貯金に頼る生活となるため、働いているうちに可能な限り貯金を増やしておきたいところです。

貯金できる・できない女性の4つの違い

ここまで30歳未満から50代までの女性の平均貯金額をご紹介しました。

「平均値」という性質上、貯金額の極端に多い人が平均貯金額を高くしている可能性はあります。
そのため、同年代の平均貯金額に達していない人も多いはず。

しかし言い換えれば、同年代でも「たくさん貯金ができている女性」と「まったく貯金ができていない女性」がいることを意味します。

貯金ができる女性・できない女性の違いとは何なのでしょうか。
ここでは、貯金ができる女性とできない女性の4つの違いをお伝えします。

支出を把握しているか

貯金するためには、当然ですが「収入>支出」でなくてはいけません。
そのため支出を把握していないと、何にお金を使ったか分からず「気付いたらお金がない」という事態になりがち。

支出を明確にするには、現金の流れだけでなくクレジットカードの利用も把握することが大切です。
家計簿をつけて収支を見える化すると、無駄な出費にも気付きやすくなるでしょう。

紙の家計簿でも良いですが、家計簿アプリなら記入の手間が省けます。
家計簿アプリと銀行口座やクレジットカードを連携しておけば、アプリひとつで簡単に全体の資産管理ができますよ。

勝手に貯まる仕組みにしているか

貯金ができる女性は、自動でお金が貯まる仕組みを持っています。
定期積立預金や貯蓄型保険など、決まった日にお金が引き落とされる金融商品を利用すれば、自動で貯まる仕組みを簡単に作れますよ。

人間の意志は弱いので、貯金するかしないか自分次第で決めると、なかなかお金が貯まりません。
しかし自動積立などを活用すれば、自分の意志に関係なくお金が引き落とされます。

これにより「今月はお金を使いすぎたから貯金なし」といった事態を防げるため、半強制的に貯金できます。

衝動買いを控えているか

貯金ができない女性は、衝動的な買い物が多いです。
その時の気分で購入を決めてしまうため、「買わなくても良かった」と後悔することも。

衝動買いのほとんどは、そこまで必要ない商品や、買う予定のなかった商品にお金を使っています。
衝動買いを防ぐには、購入前に「本当に今必要なものか」を一度冷静に考えるクセをつけましょう。

少しでも無駄な出費を控えることが、貯金を増やす近道となります。

家計の見直しをしているか

貯金を増やしたいなら、家計を見直して支出を減らすのが効果的です。
収入を増やすことは難しくても、支出は無駄な部分を発見できれば減らせます。
貯金できる人は定期的に家計を見直し、削れる出費がないか確認しています。

家計を見直すときのポイントは、固定費など大きな出費からチェックすることです。
固定費が支出に占める割合は大きいため、食費や交際費などの流動的なお金を削るより節約できます。 

独身女性が貯金額を増やすための3つのコツ

貯金できる女性・できない女性の違いが分かったところで、より具体的なお金を貯めるコツを見ていきましょう。

貯金を増やすために大切なコツは大きく3つあります。

  • 固定費をスリム化する
  • 先取り貯金をする
  • 資産運用を考える

 これら貯金を増やすための3つのコツは貯金を増やす土台となりますので、ぜひ参考にしてください。

貯金のコツ①固定費をスリム化

最初の貯金を増やすコツは、家賃や保険料など毎月の固定費を抑えることです。

固定費は高い金額でもそのままにしている人が多い費用です。
しかし固定費を削れば、長期間にわたって大きな節約効果を期待できます。

具体的には、次のように固定費を削ってみましょう。

  • 家賃:郊外の安い住宅に引っ越す
  • 電気代:新電力へ切り替える、省エネ家電やLEDライトを使用する
  • 通信費:格安SIMに変更する、インターネットとスマホをセット契約にする
  • 定期購入費:安い代替品に変える、サブスクを解約する

他にも自分が払っている固定費を改めて確認し、安くできないかチェックしてみましょう。

貯金のコツ②先取り貯金をする

貯金が増えない原因として、生活費を使った後の余った金額を貯金していることが挙げられます。

生活費は月によってばらつきがあるため、余った金額を貯めると貯金できない月も発生します。
お金の貯まるペースが遅いと貯金に充実感を感じられず、貯金に対するモチベーションが下がりかねません。

そこでおすすめなのが、先取り貯金。
先取り貯金は、収入が入った直後に自動で一定額を別口座に貯めるテクニックです。

生活費を支出する前に貯金しておくため、安定して貯金ができますよ。
「あればあるだけ使ってしまう」という人には特におすすめです。

貯金のコツ③資産運用を考える

支出を削って貯金するのには限界があるため、収入を増やすという視点を持つことも大切です。
とはいえ、転職や昇進で給料アップを狙うのはそう簡単ではないですよね。

給料以外の収入を増やしたい場合、資産運用という選択肢があります。

超低金利時代の現在は、普通預金にお金を貯めていてもほとんど利息が付きません。
そのため、普通預金にたくさんお金を寝かせるより、利率が少しでも高い金融商品に投資するのがおすすめです。

貯金だけでなく資産運用もしよう!投資をしている女性の割合

資産運用や投資というと「お金持ちがやること」といったイメージを持っている人がいます。
しかし、女性の約3人に1人が資産運用や投資をしていることをご存知でしょうか。

記事のはじめにお伝えした独身女性の平均貯金額においても、30代以降は通貨性預貯金以外で資産形成をしている女性が多かったですよね。

投資は元本割れするリスクがある反面、貯金よりも想定利回りが良く、効率的にお金を増やせる手段のひとつです。

お金を上手に貯めている人ほど、貯金だけでなく資産運用を活用していることを覚えておきましょう。

初心者の女性にもおすすめ!少額から始められる投資3選

投資でよくある誤解は「お金がたくさん必要」や「失敗したら大金を損する」という考えです。
投資といってもさまざまな種類があるため、1万円以下で始められる商品やリスクの低い商品も選べます。

ここでは、初心者の女性におすすめの少額から始められる投資を3つご紹介します。

手軽に分散投資ができる「投資信託」

投資信託は投資家から集めた資金をまとめ、株式や債券などさまざまな商品に分散して投資できる金融商品。
投資家の資金をまとめる仕組みにより、1人あたりの出資金は少なくても分散投資が可能となります。

分散投資はいざという時に損失を最小限に抑える効果があります。
投資信託に元本保証はないものの、投資した全額が一気になくなることはほぼないでしょう。

また投資先の選定やリバランスは運用会社がおこなうため、投資の知識が少なくても安心です。
「投資の知識や運用する時間はないけどやってみたい」という人に、投資信託はおすすめ。

【投資信託のメリットまとめ】

  • 運用をプロに任せられる
  • 分散投資でリスクを抑えられる
  • 1万円程度の少額から始められる

節税対策にもなる「つみたてNISA」

つみたてNISAは少額投資非課税制度と呼ばれ、国に推奨されている投資制度です。

基本的に、投資で得た利益には20.315%(復興特別所得税込み)の税金がかかります。
しかしつみたてNISAなら、年間40万円の枠内で購入した投資信託の運用益が、最長20年間にわたって非課税になります。
この非課税枠により、普通に投資するよりお得に資産運用ができます。

つみたてNISAの投資対象は投資信託やETF(上場投資信託)となり、すべて金融庁の審査基準を満たした商品です。

また解約・換金はいつでも可能のため、必要に応じて貯めたお金を活用できます。

【つみたてNISAのメリットまとめ】

  • 運用益に非課税枠がある
  • 投資対象は金融庁厳選のため安心
  • 好きなタイミングで資金を引き出せる

老後資金のためなら「iDeCo」

iDeCo(イデコ)は、老後資金の形成を目的とした私的年金制度です。
iDeCoはつみたてNISAと同じく国により推奨されており、掛金や運用益に税制優遇があります。

iDeCoの掛金は全額所得控除の対象となり、所得税・住民税の軽減が期待できます。
また、運用益は非課税となるうえ、受け取るときも控除が受けられて非常にお得です。

ただし注意点として、iDeCoは原則60歳まで資金の引き出しができません。

年代ごとのライフイベントに資金を使うことはできず、老後資金を貯めるのに適した投資制度となります。

【iDeCoのメリットまとめ】

  • 掛金が所得税控除の対象となる
  • 運用益が非課税、受取時も控除あり
  • 元本保証の商品もある

コツを押さえて賢く貯金できる女性になろう

今回は、年代別の独身女性の平均貯金額と、お金をさらに貯めるコツをお伝えしました。
自分の貯金額と比べて、同年代の女性の貯金額に衝撃を受けた人もいるかもしれません。

貯金を増やして今後の生活を安定させるには、早いうちからコツコツ貯金することが大切。
また、貯金だけでなく投資や資産運用を活用すると、さらに効率的にお金を増やせるでしょう。

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