中国のサイバー機関が、BTS(防弾少年団)を応援するソーシャルメディアや、ファンアカウントの一部に制裁を加えたことが明らかとなり、その背景に注目が集まっている。 (記事・写真提供：ⓒ TOPSTAR NEWS)
中国のサイバー機関が、BTS(防弾少年団)を応援するソーシャルメディアや、ファン掲示板の一部に制裁を加えたことが明らかになった。
5月23日午後8時(現地時間)、米国LAマイクロソフト シアター(Microsoft Theater)で開催された『2021ビルボード・ミュージック・アワード』を3日後に控えた20日。中国のツイッターと呼ばれている”Weibo(ウェイボー)”が、BTSなど一部のK-POPアイドルグループファンアカウント活動を、同月21日から30日間禁止したという。
ウェイボー側は「中国国家サイバー情報弁公室(CAC)の要求により、健全で清らかなファンクラブの生態系を作るため、特別な行動を進行中」と明かし、”非理性的なアイドルを応援するアカウント”10件に対して、アップロードの削除と、30日間の書き込みができないようにしたことを明らかにした。
中国当局の制裁対象はBTSとEXO
規制対象には”非理性的な応援や、規定違反である募金行為、悪意的な虚偽ニュース、芸能人の人身攻撃するコンテンツ”などが含まれていると、報告している。
中国の『グローバルタイムズ』によれば、措置が取られた10個のアカウントは、韓国アイドル関連の掲示物を扱ったものであり、その中の8個がBTS、2個がEXOを応援していた。どんな理由で、韓国アイドルのファンのアカウントが、集中的に制裁対象となったのか、具体的な背景に関しては明かされていない。
CACは今月初め、ファンクラブの非理性的行為と、それによる芸能界混乱を取り締まるためのキャンペーンを実施。しかしこのキャンペーンは、最近中国でファンがアイドル練習生に投票するため、牛乳27万個余を捨てたという事実が発覚し、議論が巻き起こっている。
アイドルを応援するため、27万個の牛乳が排水溝に？
これに先立ち、中国のある牛乳会社は、中国のアイドル育成芸能番組と協業し製品を出資。牛乳を買って、フタの内側に付いているQRコードをスキャンすると、希望する参加者に投票することができるという。このキャンペーンは、現在オーディション番組に出演する練習生に投票するため、視聴者が牛乳を大量購入。そのフタにあるQRコードだけを使用し、牛乳そのものは、排水溝に捨てるという行為が相次ぐことに‥。
さらに、ファン同士がお金を集めて、好きなスターの誕生日をお祝いする”祝福広告”が出ていることも「不健全だ」と言う意見が持ち上がっているという。一部では、ウェイボーのアカウント閉鎖措置が、韓国アイドルのファンクラブに集中しており、K-POPに対するけん制に乗り出したのではないかという見方も。
