バカンス気分が高まるこの季節。夏休みの予定は決まりましたか?旅行へ出かける方も、遠出の予定はないという方も楽しんでいただけるような、バカンスを描いたフランス映画を紹介したいと思います。

15歳の少女ポーリーヌの夏の出来事『海辺のポーリーヌ』

ジャック・タチにロメール!バカンス気分が高まるフランス映画5選
(画像=(C)1983 LES FILMS DU LOSANGE-LA C.E.R.、『PARIS mag』より引用)

フランス映画の巨匠エリック・ロメールの「喜劇と格言集」の第3弾にあたる作品です。15歳の少女ポーリーヌと年上で経験豊富ないとこのマリオンのノルマンディーでのバカンスが描かれています。

ジャック・タチにロメール!バカンス気分が高まるフランス映画5選
(画像=(C)1983 LES FILMS DU LOSANGE-LA C.E.R.、『PARIS mag』より引用)

ポーリーヌと少年の淡い恋模様とマリオンとマリオンの元恋人、そしてその友だちの三角関係。男女5人の恋愛模様の行方と共に、軽快でウィットに富んだ会話や美しいノルマンディーの夏の景色にも注目です。

■映画情報
海辺のポーリーヌ
監督:エリック・ロメール
発売元・販売元:紀伊國屋書店

バカンスを探し求めてフランス各地へ『緑の光線』

ジャック・タチにロメール!バカンス気分が高まるフランス映画5選
(画像=(C)1985 LES FILMS DU LOSANGE-LA C.E.R.、『PARIS mag』より引用)

同じくエリック・ロメールの『緑の光線』。数ヶ月前に恋人と別れたばかりで一緒に過ごす相手がいないままバカンスを迎えてしまったデルフィーヌが恋とバカンスを求めてフランス各地を巡る映画です。

ジャック・タチにロメール!バカンス気分が高まるフランス映画5選
(画像=(C)1985 LES FILMS DU LOSANGE-LA C.E.R.、『PARIS mag』より引用)

友人に誘われ訪れたシェルブールでは心を閉ざしてしまったり、1人で訪れたピアリッツでは出会いの機会を逃してしまったり、なかなかバカンスを楽しめないデルフィーヌ。しかし、帰ろうと向かった駅で家具職人見習いの青年と出会い…。

ジャック・タチにロメール!バカンス気分が高まるフランス映画5選
(画像=(C)1985 LES FILMS DU LOSANGE-LA C.E.R.、『PARIS mag』より引用)

デルフィーヌを見ているとフランスでのバカンスの過ごし方がどれだけ重要かを思い知らされます。

「うまくいかないことが続いても、いいこともある!」と思えるようなラストなので、デルフィーヌのようにバカンスを楽しむテンションじゃないの…という方にもおすすめのバカンス映画です。

■映画情報
緑の光線
監督:エリック・ロメール
発売元・販売元:紀伊國屋書店

中年2人と老女の友情『ガスパール/君と過ごした季節(とき)』

ジャック・タチにロメール!バカンス気分が高まるフランス映画5選
(画像=『PARIS mag』より引用)

美しい南仏の浜辺を舞台に、中年おやじ2人と老女の友情を描いたハートフルコメディ映画。

ジャック・タチにロメール!バカンス気分が高まるフランス映画5選
(画像=『PARIS mag』より引用)

失業中の中年男ガスパールとロバンソン。2人の夢は海辺の廃屋を改造して小さな食堂を開くこと。その準備を進めているある日、ロバンソンが家族に置き去りにされた老婆ジャンヌと出会い、同居することに。

ジャック・タチにロメール!バカンス気分が高まるフランス映画5選
(画像=『PARIS mag』より引用)

一緒に暮らすうちに友情が芽生える3人だったがロバンソンが未亡人に恋をしてしまい…。

それぞれ過去を抱えた不器用な3人の友情。夏の夕暮れにぴったりな切なくもあたたかい映画です。

■映画情報
ガスパール/君と過ごした季節
監督:トニー・ガトリフ
発売元:アイ・ヴィー・シー
価格:DVD¥1,800+税

クスクス笑えるバカンス映画はこれ!『ぼくの伯父さんの休暇』

ジャック・タチにロメール!バカンス気分が高まるフランス映画5選
(画像=(c) Les Films de Mon Oncle – Specta Films C.E.P.E.C.、『PARIS mag』より引用)

フランスを代表する映画監督であり喜劇役者でもあるジャック・タチ監督の人気シリーズの第1作目となる『ぼくの伯父さんの休暇』(日本での公開は2作目)。

ジャック・タチにロメール!バカンス気分が高まるフランス映画5選
(画像=(c) Les Films de Mon Oncle – Specta Films C.E.P.E.C.、『PARIS mag』より引用)

バカンスシーズンまっただ中のフランス。海辺の宿へ到着したユロ氏と、同じく休暇を楽しむべく海へ現れた人々との交流が始まるというストーリー。

セリフのほとんどない映画ですが、タチ監督が演じるユロの飄々とした振る舞いと日常の小さなおかしみ、そしてユロが引き起こす数々の失敗にジワジワとそしてとめどなく笑えてきます。

なんかおもしろいことないかな〜なんていう休日に観れば大満足の1本です。

■映画情報
ぼくの伯父さんの休暇
監督:ジャック・タチ
発売元:日本コロムビア株式会社

14歳の夏の冒険『グッバイ、サマー』

ジャック・タチにロメール!バカンス気分が高まるフランス映画5選
(画像=(C)PARTIZAN FILMS – STUDIOCANAL 2015、『PARIS mag』より引用)

想像力と遊び心溢れる世界観で人気の映像作家ミシェル・ゴンドリー監督の『グッバイ、サマー』は思春期まっさかりの14歳の少年たちが主人公の映画。

ジャック・タチにロメール!バカンス気分が高まるフランス映画5選
(画像=(C)PARTIZAN FILMS – STUDIOCANAL 2015、『PARIS mag』より引用)

家族やクラスメートとの関係などたくさんの悩みを抱えるダニエルとテオが、自作の“動くログハウス”で旅に出るというロードムービーです。パリを出発しフランスの各地を巡る中で、喧嘩したり、危ない目にあったり、いくつかの出会いを経験しながら少しずつ成長していく2人。

ジャック・タチにロメール!バカンス気分が高まるフランス映画5選
(画像=(C)PARTIZAN FILMS – STUDIOCANAL 2015、『PARIS mag』より引用)

夏休みにちょっと冒険したくなった、10代の頃を思い出すこと間違いなし!そんな映画です。

■映画情報
グッバイ,サマー
監督:ミシェル・ゴンドリー
発売元・販売元:株式会社ハピネット
DVD&Blu-ray 好評発売中
DVD:3900円 Blu-ray:4800円

この他にも『なまいきシャルロット』、『マルセルの夏〜プロヴァンス物語〜』など、フランス映画にはバカンスを描いた作品がたくさんあります。

これからバカンスを控えているという方は、一足お先に映画でフランスのバカンスの空気感を味わい、気分を高めてみては?特に予定がないという方も映画でバカンス地を巡るのもいいですね。素敵なバカンスをお楽しみください。


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