iDeCo
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本記事は、Edit room:H氏の著書『投資ド素人が投資初心者になるための 株・投資信託・つみたて NISA・iDeCo・ふるさと納税 超入門』(NextPublishing Authors Press)の中から一部を抜粋・編集しています。

iDeCo の節税効果がすごい件

自分で年金を増やすiDeCoという制度

A「私は老後もゆとりある暮らしをしたいな。そのために、私はつみたてNISAをやっているからね!」

B「素晴らしいね。
でも、老後資金を作るなら、選択肢はつみたてNISAだけじゃないわよ。つみたてNISAと同じくらいオススメしたい制度がiDeCo(イデコ)よ」

A「イデコ」

B「iDeCoは個人型確定拠出年金っていうのが正式名称だけど、iDeCoで覚えておけばOKよ」

iDeCoは結局、投資信託のつみたて投資

B「効率的に自分で老後資金を作れる仕組みがiDeCo。個人的には、老後資金をゼロから作りたい人なら、利用しないのは勿体無いってくらい、お得な制度だと思う」

A「何それ知りたい!」

B「まずは、iDeCoの仕組みについてだけど、簡単に言うと、投資信託を使ったつみたて投資よ」

A「私がやってるつみたてNISA と同じってこと?」

B「うん。ほとんど同じ。
iDeCoを簡単に説明すると、こんな流れね」

▼ iDeCoで老後資金を作る流れ
① iDeCoに加入し、運用する投資信託を選ぶ
② 月1回、同じ金額で投資信託を買って積み立て投資する(年1回のプランなどもあり)
③ 積み立ては60歳まで続く。例えば25歳から加入すると、35年続けることになる
④ 積み立てが終了したら売却して利益を得る(売却期間は60歳以降で自分で決められる)

「確かに。私がつみたてNISAでやってる、ドルコスト平均法を使った積み立て投資とほとんど同じだ」

「うん。iDeCoも結局は、投資信託の積み立て投資なの。だけど、それを国がいろんな面で支援してくれている」

「いろんな面で支援って?」

「iDeCoでつみたて投資をするメリットは次のようなものがあるわ」

▼ iDeCoのメリット
① 投資信託の購入手数料がかからない
② 運用益が非課税
③ 税金が安くなる(掛金が全額所得控除)

「①と②はつみたてNISAと同じだね? ③の『税金が安くなる』ってのが気になるな」

「この節税効果はつみたてNISAにはない、iDeCoだけの大きなメリットよ」

iDeCoの節税効果って具体的にどんなこと?

B「iDeCoでつみたてた金額(投資信託を買った金額)は全額所得控除になる。これがiDeCo の大きなメリットだよ。

例えば、金山が毎月2万3000円をiDeCoで積み立てるとするじゃない?てことは、年間で27万6000円積み立てることになる」

A「そうだね。27万6000円分、何かの投資信託を買ってるというこ とだね」

B「iDeCoの加入者はこの27万6000円分が全て所得控除になる。これがiDeCoの節税効果の仕組みよ」

A「その所得控除ってのがよくわからないんだけど」

所得控除ってどういうこと?

B「金山は年収は360万くらいって言ってたよね?」

A「そうだね」

B「税金は、この360万にかかっているわけじゃなくて、360万から様々な控除を引いたものである『所得』にかかるの」

『投資ド素人が投資初心者になるための 株・投資信託・つみたて NISA・iDeCo・ふるさと納税 超入門』より
(画像=『投資ド素人が投資初心者になるための 株・投資信託・つみたて NISA・iDeCo・ふるさと納税 超入門』より)

B「だから、同じ収入でも課税所得が小さければ税金は安くなる」

『投資ド素人が投資初心者になるための 株・投資信託・つみたて NISA・iDeCo・ふるさと納税 超入門』より
(画像=『投資ド素人が投資初心者になるための 株・投資信託・つみたて NISA・iDeCo・ふるさと納税 超入門』より)

A「じゃあ、この所得を小さくする行為が『節税』ってこと?」

B「その通り。『所得控除』を受けると所得が小さくなるわ。

iDeCoで積み立てた額は、全額所得控除になるから、さっきの例で言うと、27万6000円分、所得を小さくできるの」

『投資ド素人が投資初心者になるための 株・投資信託・つみたて NISA・iDeCo・ふるさと納税 超入門』より
(画像=『投資ド素人が投資初心者になるための 株・投資信託・つみたて NISA・iDeCo・ふるさと納税 超入門』より)

A「なるほど。27万6000円分税金が安くなるんじゃなくて、27万6000 円分、所得控除されるんだね。
私の場合、いくらくらい税金が安くなるのかな?」

B「節税できる金額は、年収や職業、iDeCoにどれだけお金を運用するかによって変わるわ」

A「私は、会社員の28歳で年収360万円だけど…」

B「もしあなたが、月2万3000円をiDeCo で運用するなら、年間で41,400円の節税になる。毎年41,400円、税金が安くなるってことね。

iDeCoは60歳まで続ける制度だから、60歳までの32年間で1,324,800円節税できることになるの」

A「132万円!」

B「ただiDeCoで積み立て投資をしているだけなのに、毎年4万円の税金が安くなるって、すごくお得だと思わない?4万円税金が安くなるということは、4万円貰えることと同じことよ」

A「確かに、税金が4万円安くなるってことは、手取り収入が4万円増えるのと同じことだもんね。めちゃくちゃお得な気がしてきた!」

所得がない人は注意

B「ここで1つ考えて欲しいのが、iDeCoの節税効果は所得控除ってところよ。つまり、そもそもの所得がなければ控除のプレゼントの意味がないってこと」

A「無職や主婦の人とか、所得がない人には節税効果がないってことなんだ」

B「そうなの。『主婦だから、夫の所得を控除してもらう』ってこともで きない。
iDeCoはあくまで『自分で自分の老後資金を作ろう』って制度だからね。ここは覚えておいて欲しいポイントよ」

投資ド素人が投資初心者になるための 株・投資信託・つみたて NISA・iDeCo・ふるさと納税 超入門』より
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『投資ド素人が投資初心者になるための 株・投資信託・つみたて NISA・iDeCo・ふるさと納税 超入門』
  1. 株を始めるのに必要な資金はいくら?
  2. 投資信託を選ぶときは手数料に気をつけて!
  3. iDeCo の節税効果がすごい件



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