時代の移り変わりは激しく、日本経済の中で好調な業界もあれば衰退していく業界もあります。今回は嗜好品・贅沢品を扱う業界の中から、売上が大きく減少している業界を紹介します。

お酒業界

お酒の消費量は1996年をピークに年々減少しています。特にビールや日本酒の減少が大きく、国内メーカーにとっては頭が痛い事態です。

背景には、健康に対する意識が変わり、お酒を飲まない人が増えてきていることがあるでしょう。健康ブームや節約意識が酒類業界にとって大きなダメージを与えているようです。

しかし、酒類の中でも消費が増えているお酒もあります。チューハイやリキュール扱いのいわゆる新ジャンルのビールです。お酒にかけてもよい金額が減ってきており、単価の安い酒類へ消費が流れているようです。安くておいしいお酒の開発競争はこれからも激化していくでしょう。

喫茶店業界

癒しの時間を提供してくれる喫茶店ですが、その存在が危ぶまれています。1981年に15万店以上あった喫茶店は現在7万店を下回り、半分以下の規模になっています。

実はコーヒー自体の需要は伸びています。自宅でもおいしいコーヒーを淹れられる環境が整ってきているのでしょう。喫茶店には、コーヒーやデザートの味だけではなく、喫茶店に行くことで得られる付加価値を作り出す努力が重要といえそうですね。