投資を始めたばかりの方は、「投資の勉強方法が分からない」「投資勉強のコツが知りたい」という方も多いのではないでしょうか? 勉強をしないと運任せの投資になってしまい、資産を増やすどころか損をしてしまう可能性があります。
そこで今回は投資の成功率を上げるために、必要な基礎知識や勉強方法について解説します。
投資勉強のやり方が分からなくて悩んでいる方は、ぜひ参考にしてくださいね。
投資の勉強を始める前に知っておくべき基礎知識
まずは、勉強を始める前に知っておくべき投資の基礎知識をご紹介します。
・資産運用には「投資」と「投機」がある
・「分散投資」はリスクを軽減できる
・「長期的な投資」がギャンブル性を低くする
・投資で得る収入には「インカムゲイン」と「キャピタルゲイン」がある
これらの基礎知識は、投資をするうえで理解しておく必要がありますので、さっそく解説していきます。
投資と投機の違いを知る
資産運用では「投資」と「投機」という言葉があります。
投資とは数年から数十年かけて資産を育て、長期視点で利益を得る手法。
1日単位での価格変動に影響されにくいので、リスクが低い傾向にあります。
具体的には不動産投資や債券投資などがあり、これらの投資はよっぽどのことがない限り、価値がゼロになることはありません。
一方、投機とは短期的に利益を得る手法のことを指します。
短期間で売買を繰り返し差益を得るため、日々の価格変動に左右されやすいのが特徴。
明確に定義はされていませんが、FXや仮想通貨は投機に近いと考えられます。
投機は勝ち負け要素が強いので、ハイリスク・ハイリターンといえるでしょう。
分散投資について知る
分散投資とは投資する対象をいくつかに分けることであり、リスク軽減のために欠かせない手法。
主に金融商品・国・タイミングの3つを分散することができます。
金融商品 | 株式投資、不動産投資など |
国 | 円、ドル、ユーロなど |
タイミング | ドル・コスト平均法、複数回に渡る売買など |
仮に、ひとつの商品に集中投資した場合、失敗したときはすべてを失うことになってしまいます。
ですが、分散投資をおこなえば、失敗したときでも損失を軽減させることができますよね。
リスクを抑えるためにも分散投資はとても重要なのです。
長期的な目線で投資を行う重要性を知る
投資において、短期投資はギャンブル性が高く、長期投資は安定性が高いというのが一般的です。
短期投資は、買った金額と売った金額の差益で稼ぐ方法が多くなっています。
投資初心者にとっては、日々の値動きに影響されるのはリスクが高く、価格変動の予測をすることも難しいでしょう。
一方、長期投資は複利効果を得やすいので、安定してリターンが見込めます。
例えば、「年利5%で元本100万円を運用すると、翌年は元本が105万円に増える」というのが複利効果です。
運用年数が長くなればなるほど、元本に回せるお金が増えてお得になっていきます。
長期投資は頻繁な価格変動に影響されにくいので、値動きに張り付いてチェックする必要はありません。
そのため、日中は忙しい主婦の方や会社員の方にも長期投資は向いています。
インカムゲインとキャピタルゲインの違いを把握する
投資で得られる収入には、インカムゲインとキャピタルゲインと呼ばれる収入があります。
インカムゲインとは、ある資産を保有することで安定的・継続的にもらえる金額のことです。
身近な例でいうと、預金利息はインカムゲインとなります。
お金を銀行口座に預けておくことで、特別なことをしなくても年に2回(金融機関によっては毎月)預金利息を受け取ることができますよね。
他には、不動産投資の家賃収入や株式投資の配当金なども、インカムゲインに含まれます。
一方、キャピタルゲインとは売買の価格差で収入を得ること。
土地・株式・貴金属など、自分が買った値段よりも高い値段で売って利益を出します。
1万円で買ったものが1万5千円で売れたら、5千円分がキャピタルゲインとなります。
投資方法によってどのような収入を得るか変わってきますので、キャピタルゲインとインカムゲインは覚えておきましょう。
投資の成功率を高める勉強方法
投資の成功率を高めるために、ここでは5つの勉強法をご紹介します。
1.書籍や新聞で勉強する
2.ブログで勉強をする
3.勉強会やセミナーで勉強をする
4.少額で投資の実践をする
5.投資の仲間を作る
それぞれの勉強法について、詳しく解説していきます。
投資の勉強法①書籍や新聞で勉強する
書籍や新聞を読むことは、すぐに始められる投資の勉強法です。
会社の財政状況や株価の値動きが載っている『会社四季報』は、株式投資には特に欠かせない本といえるでしょう。
また、各投資の入門書やマネー系雑誌などを読めば、真似しやすい投資戦略や投資マインドを学ぶことができます。
新聞を読んで経済情勢や世間の動きに敏感になることも、投資成功には欠かせません。
為替レートや株式欄なども合わせてチェックし、相場観を把握しておきましょう。
投資の勉強法②ブログで勉強をする
投資家のブログを活用すれば、無料で情報収集することができます。
個人投資家のブログには、運用成績や銘柄分析などが載っているので、投資商品に迷ったときの参考になります。
多額の損切りなど投資失敗談を紹介しているブログも多く、今後の投資戦略を練るのに役立ちますよ。
もしブログをじっくり読む時間がない人は、Twitterで投資情報を集めるのもおすすめです。
Twitterはブログより短い時間で読めますし、リアルタイムの情報に強いので経済関連の最新ニュースなどをゲットできます。
投資の勉強法③勉強会やセミナーで勉強をする
各地でおこなわれている投資の勉強会や、投資セミナーに参加するのもおすすめ。
勉強会・セミナーに参加するメリットは、プロから直接学ぶことができる点です。
独学では分からない部分について質問できるので、投資への理解を深めることができるでしょう。
勉強会・セミナーは、自分に合った講義内容を選ぶのがポイントです。
例えば、「サラリーマン向け株式投資セミナー」のように、自分の環境や投資商品を絞ると有益な情報を得やすくなります。
「投資を勉強したいけど独学は続かない」という方は、一度参加してみてはいかがでしょうか。
投資の勉強法④少額で投資の実践をする
実際に投資をしながら学んでいくのが、もっとも効率的な勉強方法といえます。
本やブログで得た情報に加えて、投資を実践してみると格段に理解度が上がります。
ですが、実際に投資をおこなうとなると、「勉強にあまりお金を使いたくない」「金融機関に行く時間がない」という方もいるのではないでしょうか?
そんなときは、100円から始められる積立投資やポイント投資などがおすすめ。
最近では手軽に始められる投資が多いので、自分で経験を積むことが簡単にできます。
『経験に勝る知識なし』といいますので、小額から投資に挑戦してみましょう。
投資の勉強法⑤投資の仲間を作る
同じ志を持つ投資仲間を作るのも、情報収集に役立ちます。
儲かる投資情報というのは、一部の人しか知らなかったり、公に出回らなかったりすることが多いもの。
「本当に儲かる情報は人に教えたくない」というのが、一般的な心理だからです。
ですが、投資仲間を作っておけば、内輪しか知らないような情報が入ってくることが期待できます。
また、投資仲間がいるとわからないことを相談できたり、モチベーションが下がったときには励みになることも。
投資をしている者同士しか理解できないことも多いので、投資仲間はぜひ作っておきましょう。
投資の勉強や実践をする際の3つの注意点
投資の勉強や実践をする際は、次の3点に注意してみてください。
1.本やセミナーの情報を鵜呑みにし過ぎない
2.実践しないと上達しない
3.リスクの許容範囲を前もって決める
これらの注意を怠ると投資で失敗する原因になりかねませんので、さっそく解説していきます。
投資勉強の注意点①本やセミナーの情報を鵜呑みにし過ぎない
本やセミナーで得た情報は、すべてを鵜呑みにしないよう気を付けましょう。
特に注意したいのは「確実に儲かる」など、おいしい話が前面に出ているとき。
少しでもあやしいなと思った時は、その場で決断せず、周りに相談してみましょう。
投資で成功している人ほど、投資のリスクやお金の怖さについて理解しています。
そのため、リスクについて触れられていない美味しい話には注意する必要があります。
もし「この方法は確実に儲かる!」という話が本当だとすれば、投資家は全員おこなっているはずですよね。
なかには、いわゆるマルチ商法目的の方もいるので注意してくださいね。
投資勉強の注意点②実践しないと上達しない
スポーツや仕事と同じで、培ったノウハウは実践しないと上達につながりません。
投資で成功するためには、知識やノウハウだけでなく実践スキルも必要です。
情報ばかり集めて行動に移さないでいると、「失敗したらどうしよう」と不安が大きくなることも考えられます。
まだ起きていないことに不安を感じ、行動できないのはもったいないですよね。
少額で始め、トライ&エラーを繰り返して、投資スキルを向上させていきましょう。
投資勉強の注意点③リスクの許容範囲を前もって決める
投資をするうえで、自分が負ってもいいリスクの範囲を定めておくのはとても大切。
具体的なリスクの許容範囲とは、「万が一失っても大丈夫な金額」のことを指します。リスクの許容範囲を決めておかないと、損切りのタイミングを逃してしまい、失うお金が大きくなる可能性があります。
例えば、下落している株価に対して「もしかしたら上がるかもしれない」と売ることができず、損失が膨らむことが考えられます。
この金額までなら損してもOKと事前に決めておき、損失が大きくなるのを防ぎましょう。
投資の勉強には実践が一番!勉強に向いている投資はどれか?
ある程度の基礎知識を学んだら、実践を通して投資勉強をしていきましょう。 初心者が勉強するのにおすすめの投資は「NISA」と「投資信託」です。 これらの投資は、運用にかかるコストを抑えることができ、豊富な知識や経験がなくても成果を出しやすいといえます。
それぞれの特徴や始め方について、さっそく解説していきます。
勉強におすすめの投資法1. 「NISA」
NISAは小額投資非課税制度とも呼ばれ、投資を促すために国が始めた制度です。
超低金利時代といわれる現在は、大手銀行の普通預金金利は0.001%(2020年10月編集部調べ)。
将来必要なお金を個々人が準備するためにも、普通預金に眠らせているお金をNISAでお得に運用して欲しいという国の狙いがあります。
NISAのお得なポイントは、運用益が5年間非課税になること。
本来、投資で得た運用益には20%の税金がかかりますが、NISAを利用すれば5年間は課税されません。
また、NISAで選べる投資商品は、金融庁があらかじめ厳選しています。
そのため、比較的安全性の高い商品がそろっているのも投資初心者には嬉しいですね。
【NISAの始め方3ステップ】
・ステップ①投資したい商品を決めておく
NISAで取り扱っている投資商品・銘柄は、各金融機関によって異なります。
債券や株式など、投資したい商品をあらかじめ決めておきましょう。
・ステップ②自分に合った投資スタイルを考える
「店舗で直接相談したい」「空き時間にネットで取引したい」など、自分に合った投資スタイルは何か考えておきましょう。
・ステップ③金融機関でNISA口座を開設する
自分の投資したい商品と投資スタイルをもとに、条件を満たす金融機関でNISA口座を開設しましょう。
開設できるNISA口座は、1人ひとつまでとなります。
また、毎年40万円まで投資することができ、最長20年間、利益が非課税となる「つみたてNISA」もおすすめです。
勉強におすすめの投資法2. 「投資信託」
投資信託は、お金のプロに運用を任せられることと、分散投資でリスクが軽減できるのが特徴。
投資信託は、運用担当者(ファンドマネージャー)が自分の代わりに運用してくれるので安心感があります。
また、債券や不動産など複数の商品を掛け合わせて投資ができるので、リスク分散ができるのも魅力です。
勉強中の初心者が投資信託を始めるなら、インデックスファンドがおすすめ。
インデックスファンドとは、日経平均株価などの値動きに連動することを目指した運用方針です。
低リスクで安定した成果を出せる傾向にあり、運用に掛かるコストも抑えられます。
逆に、アクティブファンドと呼ばれる運用方針は難易度が高めです。
アクティブファンドは、ファンドマネージャーがベンチマーク以上の運用成果を目指すため、それなりのコストが掛かります。
【投資信託の始め方3ステップ】
・ステップ①投資方針を考える
いくらの元手を使ってどのくらい増やしたいのか、老後資金や教育資金など貯める目的は何かを考えます。
考えた内容によって、リスクとリターンのバランスや運用年数などの投資方針を決めましょう。
・ステップ②購入したい投資信託を決める
自分の投資方針に合った投資信託を決めます。
国内株式や先進国債券など、投資対象は分散することを意識してください。
・ステップ③投資信託口座を開設する
金融機関によって手数料がいらない(ノーロード)商品の取り扱い数が変わるので、考慮して選びましょう。
ネット証券・ネット銀行であれば、店舗に行かずに口座開設できます。
少額からのスタートで勉強中でも安心
このように、NISAと投資信託はコストを抑えて投資できるため、勉強しながら実践するのに向いています。
経験や知識の少ない投資初心者にとっては、損失のリスクや運用に掛かる手数料をいかに減らすかが重要。
投資にまとまったお金が必要だったのは過去の話で、今では1000円以下から始められる投資も増えています。
小額の投資を通じて、実用的な知識やスキルを学んでいきましょう。
勉強しながら投資を始めてみよう
今回は、投資の基礎的な知識と勉強方法についてご紹介しました。
投資で成功するには知識と経験の両方が必要であり、そのためには勉強することが欠かせません。
投資を勉強するには、新聞やTwitterで世間の動きを把握したり、本やセミナーで実用的な投資手法を学んだりする方法があります。
また、小額の投資を実践してみると、自分の体験を通して学ぶことができますよ。
日々の勉強で、投資の知識と経験をどんどん増やしていきましょう。
もし、投資で困ったことや悩みが出てきたら、お金のプロに相談するのがおすすめです。
投資は複雑な仕組みや専門的知識が多いため、独学だと相談できる人がいなくて途方に暮れてしまうことがあるかもしれません。
分からないことをそのままにしておくと状況が悪化する場合もあるので、お金の悩みは早めに解決したいところ。
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