梅雨から夏も大活躍するエアコン。使い始めの際、においが気になりませんか?エアコンのにおいの原因の一つは内部のカビだと言われています。なぜエアコン内部にカビが生えるのか、予防のコツは何かといった疑問点を、プロの掃除方法から学んでみましょう。

エアコンのカビ発生、理由は機械内部の水分

そもそも、なぜエアコン内部はカビが発生しやすいのでしょうか?
実は、家庭用エアコンの内部は湿気がたまりやすい構造になっているのだそうです。とくに夏の除湿や冷房運転中は、エアコン内部に水滴がたくさんでき、機械内で湿気が上昇します。そして水分や湿気に、エアコン内部のホコリに付着して、カビがどんどん増えていくと言われているのです。
カビの繁殖が活発になると言われる温度は20~30度。これは、運転直後のエアコン内部の温度に近いそうですから、カビが増える条件はそろっているといってもいいでしょう。

また、エアコン内部のカビは冬を越して繁殖を続けます。梅雨時になってエアコンを使うときには「内部のカビが残ったまま」ということも多く、エアコンのにおいが気になる場合は、カビの繁殖を疑ってみましょう。

エアコン掃除することのメリット

エアコンからの空気がきれいになり、におい減少が期待できる

エアコン掃除の大きなメリットは、空気のにおい軽減も期待できること。エアコンのにおいの原因であるカビをきれいに掃除すれば、すっきりした空気が吹き出し口から出てきますから、におい対策になります。
エアコン掃除をしてもにおいが気になると言う場合は、室内の空気の入れ替えてみてはいかがでしょうか。
エアコンが空気を冷やす仕組みは、室内の空気を機会内に吸い込んで、熱を下げて吐き出すとされていますから、室内にタバコや調理のにおいが残っていれば、エアコンの空気にもにおいが残りやすいというわけですね。
どうしても気になる時は、エアコンを運転しながら、しばらく窓を開け換気をしてみるのがおすすめです。

アレルゲン対策にもなる!?

エアコンの内部に繁殖したカビは、吹き出し口から室内に出ていきます。この状態のまま掃除をしないでエアコンと使い続けると、室内にはどんどんカビやホコリ、いやなにおいが広がっていきます。
カビやホコリは、アレルギーの原因になるとも言われていますので要注意です。小さなお子さんがいるご家庭はもちろん、大人だけの家族でも要注意です。これまでアレルギー症状が出たことがなくても新しく発症する可能性も考えられますから、エアコン内部のカビ掃除は定期的にするといいですね。

エアコンの消費電力の減少も期待できる!

家電は、長年使っているといろいろなトラブルが起きやすくなります。エアコンの場合、内部にたまった小さなゴミやカビが原因でフィルターやアルミフィンが詰まることがあります。
冷風が出るべき場所が詰まっていると風が出にくくなり、室温が下がりませんから、エアコンは通常以上にがんばって稼働することになります。消費電力も上がりやすいのです。

また、モーターやファンも過剰に働かねばならず、そのまま使い続けているとエアコンが壊れることもあります。低コストで長く使い続けたいのなら、こまめなエアコン掃除が必要ですね。

カビは予防することができるの?

では、エアコン内部のカビを予防するにはどうしたらいいのでしょうか。
おすすめは、エアコン運転後に20~30分間ほど、送風をすることです。エアコンは機械の構造上、完璧に内部のカビを予防することは困難ですが、湿気を取り除くことで、かなりのカビ予防が期待できるでしょう。
冷房や除湿運転をした後は内部に湿気がこもっていますので、送風機能を使って内部に風邪を送り込み続けることで、乾燥させるのです。
エアコンの機種によっては送風モードがついていないものがありますが、この場合は、内部乾燥機能がついていることが多いので、取扱説明書をチェックしましょう。
どちらもない場合は、エアコンを暖房に切り替えて、設定温度を1度あげて運転すると、温かくて乾いた空気が機械内部を通って乾燥ができると言われています。