パリジェンヌの1日は、焼き立てのバゲットにコンフィチュールをたっぷりと塗ったタルティーヌを食べるところからはじまります。お気に入りのコンフィチュールを用意しておくことは、毎日を気分よくスタートさせるために欠かせない習慣のひとつなのです。

フランスの食卓に欠かせないコンフィチュール

春のおいしさをギュッと味わえる『クリスティーヌ・フェルベール』のコンフィチュール
(画像=『PARIS mag』より引用)

コンフィチュールは、フランス料理の調理法のひとつ「コンフィ(confit)」に由来する言葉で、砂糖で果汁を浸出させ果汁を煮詰めたあとに、果肉を漬ける製法のこと。ジャムに比べてフルーツの形状が残っていることが多いのが特徴です。

フランスでは朝食はもちろん、チーズに添えてアペロのお供にしたり、肉料理のソースに使ったり、アイスクリームなどのデザートと一緒に食べたりと、日々の食卓に欠かせない存在になっています。

春のおいしさをギュッと味わえる『クリスティーヌ・フェルベール』のコンフィチュール
(画像=『PARIS mag』より引用)

グルメなフランス人がひと目置くコンフィチュールが、今回紹介する『クリスティーヌ・フェルベール』です。ぶどう畑が広がるアルザスの小さな村で作られるコンフィチュールは、ジョエル・ロブション、アラン・デュカス、ピエール・エルメ、ジャン=ポール・エヴァンといった、食の巨匠たちも魅了するほど。

春のおいしさをギュッと味わえる『クリスティーヌ・フェルベール』のコンフィチュール
(画像=『PARIS mag』より引用)

ガラス瓶から見える美しい色とゴロッとたっぷり入ったフルーツは、手作業で丁寧に処理をし、銅鍋で時間をかけてゆっくりと煮詰めて作るからこその特徴。新鮮な果実に花やスパイス、ハーブなどを組み合わせて作られる『クリスティーヌ・フェルベール』のコンフィチュールは、ひとさじで口いっぱいに旬の果物ならではのフレッシュな香りと味が豊かに広がります。

今回はその中から春から初夏に食べたい3つのフレーバーをご紹介いたします。

グリオットチェリーのキルシュ酒漬けコンフィチュール

春のおいしさをギュッと味わえる『クリスティーヌ・フェルベール』のコンフィチュール
(画像=『PARIS mag』より引用)

1つめは、春から初夏が旬のグリオットチェリーを使ったコンフィチュールをご紹介。さくらんぼの仲間であるグリオットは、フランボワーズやグロゼイユ(すぐり)と共に「フリュイ・ルージュ(赤い果実)」と呼ばれ、フランス人が大好きなフルーツのひとつ。

グリオットチェリーはとてもデリケートな果実なので、そっとやさしく丁寧に扱ってあげることが大切です。通常は機械で穴をあけて種を取り出しますが、そうすると上下2か所に穴があいて、実の感触が良くなくなってしまうため、『クリスティーヌ・フェルベール』の工房では1カ所だけ穴をあけ、指で優しく押し出して種を取り出しています。このひと手間により、ひと粒、ひと粒の食感が際立つコンフィチュールが生まれるのです。

春のおいしさをギュッと味わえる『クリスティーヌ・フェルベール』のコンフィチュール
(画像=アルザス産のグリオットチェリーの粒がごろごろ入ったリッチなコンフィチュール、『PARIS mag』より引用)

アルザスで採れる粒のままのグリオットチェリーを、同じくさくらんぼで作った蒸留酒キルシュ酒で漬け込むことで、透明感のあるお酒の香りとグリオットチェリーの甘みが瓶の中で一体に。ふんわりと漂うキルシュの芳醇な香りを感じながら、プリッとした粒を噛むとジューシーな果実の甘みが口いっぱいに広がり、食感も楽しい1品です。

グリオットチェリーのコンフィチュールは、チョコレートを塗ったビスケットにたっぷり乗せるのが美味。かために泡立てた生クリーム、クレーム・シャンティをたっぷり添えて一緒に食べれば、アルザスの銘菓「フォレ・ノワール」のような味わいに!

春のおいしさをギュッと味わえる『クリスティーヌ・フェルベール』のコンフィチュール
(画像=熟成の進んだ濃い味わいのブリーチーズやカマンベールチーズと合わせて、『PARIS mag』より引用)

愛らしくも大人っぽいチェリーのおいしさが詰まったコンフィチュールは、春の夕暮れ時のアペロのお供にも◎。フレッシュな果実味とキルシュの香り、チーズの塩気とクリーミーな味わいが相性抜群でお酒が進んでしまうこと必至です。

ルバーブとマダガスカル産バニラのコンフィチュール

春のおいしさをギュッと味わえる『クリスティーヌ・フェルベール』のコンフィチュール
(画像=甘い香りを味わえるようにバニラのさやも。、『PARIS mag』より引用)

アルザス産のルバーブとマダガスカル産のバニラを合わせたコンフィチュールは、瓶を開けた瞬間からバニラの甘やかな香りが漂い、うっとりとした気分に。

日本ではあまり馴染みがないルバーブですが、イギリスをはじめとするヨーロッパではとてもポピュラーな野菜の仲間です。アルザスでは、イチゴとともに春を告げる素材とも言われています。フキのように茎を食べる野菜で、強い酸味があるのが特徴です。これを砂糖と一緒にやわらかくなるまで煮ることで、マイルドで絶妙な甘酸っぱさに。

『クリスティーヌ・フェルベール』では、甘酸っぱいルバーブに、甘みと香りが芳醇なバニラを合わせ、濃厚な甘い香りと爽やかな味が共存する、唯一無二のコンフィチュールに仕上げています。

春のおいしさをギュッと味わえる『クリスティーヌ・フェルベール』のコンフィチュール
(画像=『PARIS mag』より引用)

甘く濃厚なバニラの香りと、ルバーブの爽やかな甘味、ほのかな酸味で飽きのこないコンフィチュールは、焼き立てのパンケーキに載せて。メープルシロップやバターとはまた違ったパンケーキの楽しみ方です。

シンプルにアイスクリームやジェラートにトッピングもおすすめ。トロッととろけるルバーブの食感が、バニラアイスクリームやフレッシュなストロベリーのジェラートにもよく合います。大人も子どもも至福の気分になれるデザートになりますよ。

セドラとレモンのジュースのコンフィチュール

春のおいしさをギュッと味わえる『クリスティーヌ・フェルベール』のコンフィチュール
(画像=『PARIS mag』より引用)

鮮やかなイエローが初夏への気分を高めてくれるこちらのコンフィチュールは、レモンの原種であるセドラの皮と果肉をふんだんに使ったもの。地中海に浮かぶコルシカ島で太陽の恵みを受けて育ったセドラは、レモンの5~6倍もの大きさにもなり、フレッシュさの中にほのかなウッディさを感じるユニークな香りと強い酸味が特徴の果実です。

ほどよい苦味を感じられるセドラの皮に、レモンジュースを加えてコンフィチュールに仕立てています。強い酸味と控えめな砂糖の甘さがお互いを引き立て合い、口の中に奥行きのある爽快さが広がります。

春のおいしさをギュッと味わえる『クリスティーヌ・フェルベール』のコンフィチュール
(画像=『PARIS mag』より引用)

朝食のスコーンやビスケット、ヨーグルトなどに載せて食べれば、ちょっと気だるい春の朝も爽やかに過ごせそう。

春のおいしさをギュッと味わえる『クリスティーヌ・フェルベール』のコンフィチュール
(画像=夕日みたいな色味のコンフィチュールがソーダに揺れてとってもきれい、『PARIS mag』より引用)

暑い日は、ソーダに入れてフレッシュなドリンクにしてもGOOD。お好きなお酒を少しプラスして、アペロのドリンクにしてもおいしいですよ。セドラ特有のハーブのような後味、ほのかな苦味が大人のドリンクにぴったりです。

フランスでは料理に使うことも多いコンフィチュール。セドラのコンフィチュールは、レモンでマリネした鶏肉のグリルなどとよく合います。鶏肉の味わいを引き立て、ビストロメニューのような1品に。

春のおいしさをギュッと味わえる『クリスティーヌ・フェルベール』のコンフィチュール
(画像=『PARIS mag』より引用)

フレッシュな春の果実のコンフィチュールは、春の爽やかな気候ともベストマッチ!ひと口で夢心地のおいしさに包まれる『クリスティーヌ・フェルベール』のコンフィチュールは、毎日をごきげんに過ごすために、欠かせないアイテムと心得て♪


提供・PARIS mag(シンプルで上質なライフスタイルを提案するWEBマガジン)

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