見るたびに色合いが変わる五色沼や、「天鏡湖」ともよばれる美しい鏡のような猪苗代湖、約200mにわたって奇岩・奇勝の続く塔のへつりなど、車でのお出かけにおすすめな福島のドライブスポットをご紹介します。
1.五色沼
福島県を代表する名峰・磐梯山のふもとに広がる「五色沼」。毘沙門沼、みどろ沼、弁天沼、瑠璃沼、青沼など大小30余りの沼の総称で、それぞれの沼が、見るたびにエメラルドグリーン、コバルトブルーなど様々な色合いに変わっていくことで知られます。最も大きい沼が「毘沙門」で、展望台からは沼越しの磐梯山が望めます。
それぞれの沼の間は「五色沼自然探勝路」という散策路が整備され、約3.6km・片道約80分ほどで沼めぐりが楽しめます。
2.猪苗代湖
福島県のほぼ中央に位置する、日本で4番目の大きさを誇る湖。面積は103.3平方km、深さは93.5mあります。別名を「天鏡湖」ともよばれる、美しい鏡のような湖面で、湖上から磐梯高原を楽しめる遊覧船が人気です。遊覧船は、亀の形をした「かめ丸」と白鳥の形をした「はくちょう丸」のユニークなふたつの船が運行しています。
また冬には芸術的なしぶき氷の絶景と、遠くシベリアから飛来した、たくさんの白鳥に出会えることでも知られます。
3.さざえ堂
正式名称を「円通三匝堂(えんつうさんそうどう)」といい、寛政8年(1796年)に福島県会津若松市の飯盛山に建立された、高さ16.5mの六角三層のお堂です。外観がさざえに似ていることから「さざえ堂」と呼ばれるようになりました。
二重らせん構造の特殊なつくりで、お堂のなかは階段でなくスロープ状。上りと下りが別の通路となっており参拝者がすれ違うことなくお参りできる珍しい構造から、平成8年(1996年)に国の重要文化財に指定されました。海外に二重らせん階段の建築物はありますが、スロープ状の建物は世界にただひとつ、この「さざえ堂」だけです。
4.塔のへつり
約200mにわたって奇岩・奇勝の続く景勝地です。“へつり”とは、この地方の方言で険しい断崖のこと。まるで塔のように削られた現在の奇岩ができあがるまで、100万年もの歳月がかかったのだそう。紅葉の名所としても知られており、10月中旬〜11月中旬には白い岩に真っ赤な紅葉が映えます。そして冬には雪が降り積もり、まるで水墨画の世界のよう。
5.磐梯吾妻スカイライン
吾妻連峰を縦走する形で高湯温泉と土湯峠を結ぶ、全長29kmの磐梯吾妻スカイライン。平均標高1,350mを誇る日本初の山岳道路であり、道中には「吾妻小富士」や「つばくろ谷」などの展望ポイントが続きます。また、春の「雪の回廊」から秋の紅葉まで、季節ごとに変化する景色も見どころのひとつ。
火山活動の変動や季節にともなって通行止めとなる場合がありますので、福島県のHPなどで情報を確認してから訪れるようにしましょう。
6.磐梯山ゴールドライン
裏磐梯にある3本の無料観光道路のうちの一つ。3ルートの中では一番南を走る、会津若松に近いコースで、磐梯山の全景と猪苗代湖などの風景を楽しめるルートです。展望スポットである山湖台や滑滝、幻の滝に黄金平、桧原湖と道中には数々の見どころがあります。
7.三崎公園
三崎(みさき)公園は、国際港・小名浜港(おなはまこう)からほど近く、海岸線の小高い丘の上にある70万平方メートルという広大な敷地を誇る公園です。
園内には、芝生が広がるわんぱく広場をはじめ、ピクニックガーデンや音楽堂、ローラースライダーなど、様々な用途で使い分けができる多目的な設備が点在しています。海を望めるスポットも多く、休日には多くの市民でにぎわうスポットとなっています。また、桜の季節には園内のいたるところでお花見を楽しむことができます。
8.雪割渓谷
福島県内を流れる阿武隈川上流にある、4kmにわたって続く渓谷。アーチ式の赤い鉄橋「雪割橋」が最大の見どころで、周囲を雑木に囲まれており紅葉が見事なことから、特に秋には多くの観光客が訪れます。
ほとんどの観光客は、雪割橋を見ただけ、もしくは渡っただけで終了してしまいますが、時間が許せば橋の奥に続く、西の郷遊歩道の散策もおすすめ。滝や渓谷などが点在する、全長3.2kmほどの遊歩道です。
9.小野川湖
「小野川湖」は日本百名水の一つである小野川の湧水が流れ込む湖です。周囲約10kmで、野鳥の飛来地としても知られています。湖周辺には小高い丘があり、日の出鑑賞スポットとして人気です。南岸の道路にはカラマツ林が広がり、秋になると黄金色に輝くカラマツと紺碧の湖が美しい景観を生み出しています。
10.塩屋崎灯台
海抜73メートルの断崖に立つ白亜の灯台で、明治32年(1899年)に開設されました。頂上までは100段以上の階段を登るようになりますが、天気が良ければ海岸の景色がとても美しい場所で、日本の灯台50選の一つに選定されています。灯台付近には、美空ひばりの歌碑『塩屋岬』が建立されています。古い映画ですが、『喜びも悲しみも幾年月』の舞台になった場所でもあります。今でも沖合40キロの海上まで光を放ち、船の安全を守っています。
11.磐梯吾妻レークライン
裏磐梯を走る、磐梯三湖と言われる桧原(ひばら)湖、秋元湖、小野川湖を望む絶景ドライブルート。小野川湖を一望できる「涼風峠」や、三湖を一度に眺められる「三湖パラダイス」、谷川の清流が流れる「中津川渓谷」など、道中には風光明媚なスポットが満載です。