「味覚」は、さまざまな意味合いを持つ言葉です。
厳密には、甘味、塩味、酸味、苦味、うま味の5つの味を指す言葉ですが、 辛味や渋味、コクなども含んで呼ぶことも多いですし、 香りだったり、ジュージューといった音や、温度、色などにも影響されます。
また同じ食べ物でも、誰と一緒に食べるか、どんな感情のときに食べるか、によって 感じる味は変わってくると思います。
今日は、味覚と感情に関するお話をさせていただきます!
皆さんは毎日食事を摂っていますよね! 「食」は人間には欠かせないものなのですが、その割に「味」に関する研究は進んでいません。
世の中ではAIが話題で、数値化、仕組み化する動きが盛んですが、
「味」の分野においては、ほぼ全ての食品会社や飲食店で いまだに人間の舌によって味をチェックして調理したり商品開発をしている、という現状です。
なぜAI化、数値化ができていないか、というと、
味は複雑すぎる!
のが大きな要因です。
ある1つの食材(例えばにんじん)をとってみても、 そもそも品種の違いや、 どのように育てられたか、また保存の状態、により味が異なります。
また調理や加工の方法(どのように切るか、あるいは炒めるのか、煮るのか、など) によって大きく味は変わり、
さらに調味料だったり他の食材との組み合わせによっても味が変わってきてしまいます。
すべてを掛け合わせると組み合わせは無限に近くなるため、 現時点では味を数値化することはできていない、という状況なのです。 (今ある測定機器は、限定された一部の成分を味と捉えて数値を測定することしかできていません)
さらに! 「味」そのもの以外の要素にも「味覚」は大きく影響されます。
例えば一流レストランのある料理を再現しようとすると、 厳密には、その「味」だけでなく、 見た目だったり、さらにはそのレストランの持つ雰囲気だったり、 そのときの食べる人の感情も再現しなくてはいけません。
※私は、外食した際に「この料理めっちゃ美味しい!」と感動して もう一度同じお店に食べに行くことがあるのですが、 「なんか初めて食べたときの方が美味しかったなぁ」と思うことがよくあります。
「料理」側がまったく同じだとしても、「食べる人」側に変化があると、 感じる味は変わってくるのです。
このように、味の研究には「感情」との関係を調査することが重要です!
———————————————————————————– 本日のまとめ
・「味」は複雑なのでなかなか数値化ができていない状況
・「味覚」と「感情」には密接な関係があると考えられている
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提供・味覚ステーション
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